続 ぐうたら生活
アサクラ社の一件(チヨメの件)が解決してから三日後。
シキはいつものボロアパートで、完全にぐうたら生活を再開していた。
アサクラのいかついセキュリティスタッフが10人くらい来て,
いろんなところから色んな盗聴だとかその他の機器を器用に片付けていった。
まさか便器の中や‥。シャワーヘッドの中にまで仕込みがあるとはな。。
コーポ野郎どもが女子部屋を何だと思ってるんだよ‥‥。
詫びのつもりか最新の携帯端末を可愛いデコセット付きでくれたが
これも怪しいもんだ。オークションで売っぱらおう。
うんこガジェット輸送作戦の完了報酬【23万AUN Nexusクレジット】の
カガミ探偵事務所からの着金を確認。ん?1万足りなくね・・・・?
計算合わない。あのオヤジ締めなきゃな。
まあどうせうっかり忘れたとかほざいて、次のヤバい仕事を振るための
猿芝居だろう。狸のクソが。
さらにヤマトから追加で200万クレジットのお礼金。
合計229万。
(……まあ、ヤマトから200万もらってるし、カガミのじじいことはいっその
ことスルー推奨だな。身が持たない)
そしてヤマトから手渡された「スライムSHOPメガコープ盛り優待α」
—全店舗無制限VIPパスと、ぬるたろ専用高級粘液エキス半永久割引クーポン。
シキは床にだらしなく寝転がり、食べかけのカップ麺を横に置きながら小瓶を投げて遊び、
ニヤニヤと天井を眺めていた。
「フイーーーーー。……金欠卒業。ウハウハじゃねえか。」
そう呟いた直後、シキはカップ麺の伸びきった麺を残りを口に放り込み、
だらけきった体をゴロンと横に倒した。となりにぬるたろがぴったりと寄り添う。
ひんやり冷たい。
「あの怪しい置手紙…誰だよ。あとで3D分析かけるか……まあいいや、今日はぬるたろと
一日中寝てよう……」
意識がゆっくり落ちていく。……うん……‥‥歯ぎしりがギリギリと鳴り、
やがてクカー……といういびきが部屋に響く。
突然周囲が無音になった。真っ暗のだだっぴろい空間にただひとり
(あ……いつものやばい悪夢っぽいやつの前兆か……)
キーーーーーン。耳鳴りが始まる。
夢の中でいかにもな場面に切り替わりかけた瞬間——何かが割り込む。
‥‥真っ暗な空間は一緒だが、シキの前に、古びた箱がポツンと現れた。
「ふつうに怪しすぎ……まあ、夢だし、開けてみるか。」
箱の蓋に手をかけた瞬間——!!箱の中から少しづつ声が聞こえてくる。
「‥‥‥!!!〇×▽□※!!!
こらぁぁぁぁぁぁ!!!
てめぇ~~~~~!!!
こっちこいやコラー!!!
ぶっぱしてやるからよおおおおお!!!」
知らないBBAのだみ声が、夢の中で爆音レベルで響き渡る。
(つづく)




