赤い流星
7月28日午後8時半、ある空き地
「みんな…ちゃんと来るかな…」
一人の青年が呟く、身長は少し低く、メガネをかけている、青年は空き地によくありそうな土管に座っていた
「うぃ~お待たせ」
そこに一人の青年が来る、見た目普通の青年だった
「集合時間30分前、全然待ってないよ」
「そうか、よかった」
「後二人だね」
「あぁ」
青年達はそれから30分他愛のない話をしながら待った、すると
「ごめんごめん、お待たせ」
「………お待たせ」
二人の少女が現れた、一人は黒髪を少し束ねて軽いポニーテールみたいにし、顔は結構な美少女、スタイルもなかなかいい
もう一人は青みがかったショートヘヤーで、瞳が蒼く身長は低めなこちらも美少女
「9時ジャスト、じゃあ行こうか」
そうメガネの青年は言うと
「あぁ、久しぶりに流星群を見れる」
「そうね、けど少し休ませてよ」
「………そんな暇無い、麗奈のせい」
「うぅ…ごめんなさい」
それぞれの反応が返ってきた、麗奈と呼ばれた黒髪の少女は少し肩をすくめていた
「あはは……気を取り直して、行くか」
「「オォー♪」」
そうして四人の少年少女は目的地へと向かっていった
『午後9時27分、裏山』
「ついたー」
「さすがに疲れたな」
「私なんて、休憩なしよ…」
「………麗奈は自業自得、私だって休憩なし」
「…有紀…最近、私に厳しいわね」
「………?」
目的地に着いた四人は流星群が流れるまで、喋りながら待っていた
午後9時47分
「畑本、時間は?」
「今は……47分」
「あと、もう少しね」
「楽しみだな?有紀」
「うん、楽しみ♪」
「(なんで、英樹と喋る時は間が無いのかしら?)」
「どうした?麗奈」
「なんでもないわよ、諒」
「?……あっ!!あれ!!」
諒と呼ばれたメガネをかけた青年が夜空を指差し、大声を上げる
「なんだあれ!?」
「赤い……流れ星?」
美しい、けれど不気味な赤い流れ星が流れ、暗闇に消える
「今のは一体……」
「………みんな、街が」
有紀と呼ばれている青髪の少女が指を指す、三人が見ると、そこには、一面闇の街があった、家の明かり、スーパーの明かり、街灯の灯り……全てが闇に包まれていた
「お……おいおい…冗談だろ」
「冗談もなにも、今現実に起きてるのよ…」
「と…とりあえず、目を閉じて開いてみよ?」
「………うん」
四人は目を閉じ、ゆっくり開いた
そこには、夜が遅いのにまだ賑わいを見せ、眩しいぐらいの明かりがついてる街並みがあった
『………………』
四人は自分たちに起きてた状況が理解出来ずにいた
そのまま、その日は解散し、また明日会おうと約束した