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冒険杯 1

「なるほど、それは災難?だったな。」

「完全な災難ですよ、しかし、いきなり不正って、こういうランキングでいきなり昇格がここの日常なんだろうなと思ってたんですけど、なんだってこんな………。」

「まぁ、単なる妬みじゃないか?Cランクに試験なしで昇格って、そりゃ思うところがある奴は出るだろう、私だって場合によっちゃ思うさ。」

「そんな事リューゼさんまで言わないでくださいよ、あなたがいなくなったら俺はこの右も左もわからない迷宮都市で誰を頼ればいいんですか。」

「師匠の10人20人くらいだったら差し出したっていいぞ?何ならそのままどっかいったて………。」

「何言っとるんじゃ馬鹿弟子が、ここに来る度態度が軽くなっていくの、最初にここに来たときはそりゃあもう天地がひっくり返ったかのような土下座で………。」

「あなたの性格が私に写ったんですよっ、それはともかく、お前が出ることになるのはおそらく冒険杯だ、ここクラーストキア1番の冒険者を決める大会だ、最初は凄いぞ、なんせ参加者は3000人くらい出るから、10人20人くらいでバトルロワイヤル形式でやらせて、最後に立っていたのを出すんだ、その後いくつかのブロックで予選して、最後に本戦だ。」

「へぇ、ここの冒険者って2万人って話なのに少ないんですね。」

「まぁ全員が全員ランク上げたいとか、出世したいとかは思ってないからな、むしろ生活の為に適当にやるやつは意外に多い、気軽になれるのが冒険者でもあるしな。」

なるほど、冒険杯か………。

なんだかいきなり面倒なのに巻き込まれたなしっかし、どこまで行けるんだろうか自分は。

その事を話すと。

「冒険杯ではランク関係なしの無差別だからな、流石に予選の準決勝あたりから話が変わるが、それまでは相手はDやEが大半だ、お前の腕なら行けると思うぞ。」

「そうですか、じゃあなんとかなりそうです。」

こうして、俺は突如大会に参加する運びとなった訳だが、ひとまず俺はそれまで休業して、リューゼさんと特訓をしながら時を待つことになった。



冒険杯は意外に早くやることになっていたようで1ヶ月後には俺はギルドで大会用の受付に並ぶ事となった。

「はい、コーイチ様ですね、これで手続きは終了です、観覧席に移動して試合まで待っていてください。」

「はいっ!!」

俺はそう言って地下に降りようとするが、その時後ろから騒ぐ声が聞こえて振り返る。

「………何か用でしょうか、私はただここで戦いに来ただけなのです、こんな歳なので早く観覧席で休みたいのですが………。」

「なんだジジイ?お前始まる前から息切れしてんのかぁ?悪いことは言わねぇよ、さっさと戻るんだな。」

それは髪が総白髪で、上品な顔立ちをしている老人が大男ガトレットではないに絡まれているところだった。

「いいか?ここには現役バリバリの奴らが五万と参加してるんだ、いくらなんでもてめえみたいな枯れた人間が入る場じゃねえんだよ!!」

「それは困った、もしかして私の頭がハゲていたりしたのですか?最近歳でして、こんなことなら朝鏡を見てくればよかった。」

「何言ってんだっ………!!」

男は苛立っているが、ひとまずこれ以上は面倒だと去っていく。

彼はそのままこっちの階段の方へやってきたので思わず訪ねてしまう。

「………あなたは。」

「私ですか?なに、ただの枯れてしまった老人ですよ。」

そう言って苦笑すると彼は去っていってしまった。



「諸君!!このクラーストキアの猛者3000人の英雄達よ!!これがほしいかっ!!」



「この、金に彩られた栄光の盃がほしいか!!」



「そのために数多の人間を打ち破って、血塗れになる覚悟はあるかっ!!」



「ならば今すぐ剣を掲げよっ!!できぬものは下がれっ!!」



剣を持つものは剣を掲げ、何も持っていない魔法使いなどはただ拳を上げる。

これは大会前の異世界独自の風習だ、こうして剣を掲げることで大会参加の闘志を見せつけるのだ。

なんせ3000人もいるから訓練場では収容のしようがなく、外の広場でそれは行われ、大会自体も5日にかけて行う。

「ようしっ!!よくぞ言った英雄よっ!!これがあくまで欲しいのならば、敵の首を片手にここまでこいっ!!すべてを打ち破り、未来と栄光を手に入れよっ!!」

そうギルドマスターが締めくくると、会場の熱気も最上に達し、熱気と雄叫びで包まれるのだった………。



まずは、バトルロワイヤルだ。

俺の相手は14人、ほかも10人から19人ほどと様々だ。

なんだか視線が嫌に痛い、気のせいだろうか。

「始めぇっ!!」

「「「うおぉぉぉ!!!!」」」

「気のせいじゃねぇっ!?」

こいつら真っ赤な目をしてこっちに全員襲いかかってきたっ!!?

「いくら腐ろうがCランクっ!!」

「せっかく無差別試合なんだ!!」

「ここで袋叩きにして、」

「勝率を上げるんだよっ!!」

マジかよ、確かにここはDやEしかいねえけどさ、何も全員がこっち来ることはないだろうがっ!!

目の前にいるのは男の戦士3人。

それをファイヤボールの不意打ちでサッと倒す。

残りの7人は俺は取り囲む。

「無駄にコンビネーション発揮するんじゃねえよっ!!」

俺は剣を出し構える。

なんだかんだほとんど初心者の対人戦、どこまでやれるだろうか………。










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