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幕間4

 冒険者ギルドのギルドマスターはブラックウルフの討伐を成し遂げた竜司を怒らせてしまった。


 報酬の件でランクアップを迫り、その後竜司を怒らせてしまったが、ギルドマスター本人としてはさっさとランクを上げてもらい、今回の様な緊急の時に力になってもらいたかっただけである。

 それにランクが上がれば一つの強さの目安になる。

 EランクとCランクでは信用や説得力が違うのだ。

 彼は為政者としては正しい事を言っていたのだ。

 町を管理する者であれば、誰であれ自分の近くに騒動を巻き起こす存在はいてほしくないのである。

 そこに善悪の余地は無い。

 後は騒動を起こさない様な環境を自分から作るしかないのだが、それを他の行く先々の町でやられたくはないと思ってしまうのは仕方ないことであろう。

 ようは一度は暴れて実力を示してみればいい。そうすればその町限定では襲われない、といわれている訳なんだが。

 だが、ウサ正宗の相棒としている限り、ラビッター族欲しさの人々から狙われて騒動に巻き込まれるのが当事者として確定している竜司には理不尽にしか聞こえなった。

 おいおい、ウサ正宗がいるから騒動に巻き込まれる。嫌なら分かれろってことか?

 そう取られてもおかしくはない。

 完全に今回のブラックウルフ討伐の功労者に対する態度では無いので、怒って出て行ってしまうのも仕方の無いことであろう。

 こんな態度であれば、普通は二度と力を貸したくなくなるものであるが、視点がギルドと町の存続を考えているのか、その町で暮らす人々の為にブラックウルフを倒したものとの視点の違いである。

 極端な言い方をすれば、ギルドや町が存続する為には、別に今居る人間じゃなくてもいいよ。っていうスタンスである。最悪別の町から補充すればいいと考えている。

 そんな考えではその町に暮らす人々の為、ブラックウルフを倒そうと考えた人間とはそもそもソリが合わないのは仕方ないことである。町が滅んでも今そこに生きている人間が一番大事だと考えているのだから。


 立場が違えば捉え方も違ってくるが、ギルドマスターとしては忠告のつもりだったのだ。

 為政者として、もっとも正しかったのは竜司をおだてたりして持ち上げ、またギルドの戦力として使うことである。

 それに失敗してしまったのは非常に大きな失態であった。

お読みいただきありがとうございます

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