第二十三話
門番をしていた兵士が叫んだ。二人は素早く武器を片手に、外に出ていく。
目の前に魔物がいた。動物の姿をした、二足歩行の魔物達。攻撃から攻撃の間が、プラッカー王国周辺の魔物よりも、やはり早い。隊長が叫ぶ。
「いいか、今までの訓練を思い出せ。冷静に相手の攻撃パターンを見極めるんだ」
「ライオードを唱えろ!」
テッドが指示を出した。
魔法使い達は、砦の屋上から呪文を唱え、両手に光を作り出す。
そして次々と、森の中へ光の球を入れていく。今までのライトボールよりも、発光が強い。離れた敵の姿が、よりはっきりと見える。
「一斉に唱えるぞ!」
テッドがそう言うと、一斉にライオードの呪文を唱えた。光が森の上に集まる。より大きい光が差してきた。
隊長の指示の元、オルス達は周辺の敵たちを攻撃していく。
「森の深くには入るな!」
目の前に、トラの姿をした二足歩行の魔物がいる。両手には、鉄の爪が装備されていた。
「相手はタイガーン。素早いから気をつけろ!」
オルスはロングソードを両手持ち。タイガーンが低い姿勢になり、左足を前に出した。右手を引く。オルスも姿勢を低くし、相手を見定める。
タイガーンが駆け出す。一気につめ寄ってきた。右手からの攻撃を、オルスは冷静にロングソードで受け止める。
相手の攻撃が終わる。少しの間ができた。オルスはすぐに攻撃。がら空きの胴に、ロングソードを突き刺した。相手は動くこともできなかった。
首がガックリと下に垂れると、蒸発をした。
「トンペイが現れたぞ!」
豚の姿をした槍兵。オルスは距離に注意した。トンペイは間合いを十分に取り、オルスの腹部にめがけ槍で突き刺す。オルスは、左腕に装備されている、バックラーではじき返す。トンペイは槍を引いた。少しの間。オルスは、敵の頭部めがけてロングソードを叩きつける。相手は消え去った。
「オーガが現れたぞ!」
オーガは巨大な鉄槌を振り回しながら、砦に向かって突進をしてくる。
「まだ相手にするな。止まってからだ!」
砦の門を壊した。中にも、多くの兵士たちがいる。
「陣形を組め。ディフェンス!」
前方に、重装兵が十人、オーガに対峙するように並んだ。その後ろに、弓兵が左右後ろに並ぶ。
オーガが巨大な鉄槌を、重装兵に振り下ろそうとした。そこに、数本の矢が飛んでくる。オーガの目に当たる。
「足を狙え!」
重装兵は、オーガの足を斧でたたき切る。叫ぶオーガ。そこに軽装兵が、次々と切り込んでいった。オーガは倒れた。
「周辺の敵、いなくなった模様です」
その報告と同時に、他の砦から、白い花火が打ち上げられた。安全とわかった。
「警戒を怠るな。休めるものは、休め」
だが、興奮して眠れない者がほとんど。オルスもその一人だった。胸の高鳴りがずっと続いている。とにかく目を瞑った。
夜が明ける。寝られたのは、わずかだった。上半身を起き上がらせる。周りの者も、同じだった。
「みんな、よくやった。最小限の被害だ。いよいよ、魔王城へ攻めるぞ」
さあ、魔王城に入る前の足慣らし。二足歩行型の魔物との対決です。
読んでの通り、ダークソウルを参考にさせてもらいました。
そして、新しい呪文が出てきましたね。強い光を発光する呪文。「ライオード」
これ、二つの文字を組み合わせたのです。
「ライト」と「ダイオード」……なんか、駄洒落みたいになってしまいましたね。
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