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第十八話

翌朝。オルスはいつもより早めに家に出る。国立図書館へと出向いた。もう一度、ガイコツ騎士について調べた。

 ランスでの攻撃、魔法での攻撃、盾でのはじき方、押し方。それを頭に叩き込んだ。

 見張り塔での監視中、仕事をしているフリをしながら、避け方の練習をしていた。


「オルス、なにやっているんだ?」


 一緒に監視をしている仲間が聞いてきた。


「ガイコツ騎士との戦い方だ。丸腰で闘う事になったら、避けるしか方法がない。ランスで突いてくる時、寸前まで……」


 オルスは何気なく振り向いた。目の前に、貴族のウラシュがいた。その後ろに、隊長が立っている。さらにその後ろに、怯える顔をした仲間が直立していた。


「君がオルスか。私と一緒に休憩室に来なさい」

「……はい」


 見張り塔から長い階段を下りた先に、小さな休憩室があった。コーヒーとパンを二つずつ置けば、いっぱいになるぐらいの、小さなテーブル。そして椅子。他には、けが人を寝かせる為の簡易ベッドがある。


「すみません、椅子の方を用意させます」

「そこまで気を使わなくてよい。すぐに終わる」


 そう言うと、ウラシュはオルスの方に向いた。


「オルス、君は相当強いらしいな。軽装歩兵の中では、ダントツだと皆が言っている」

「いやー……嬉しいお言葉です」

「この前の対人戦も見させてもらった。圧倒的な強さだ。誰に教わった?」


 オルスは、ウラシュから視線をそらし、口を閉ざす。


「勇者だな。あの人の家に行っているらしいな」

「……はい」

「通っているのか? 勇者から教わっているのか?」


 オルスは意を決したかのように、大きくうなずいた。


「はい」

「なぜだ?」


 後ろにいた隊長が聞いた。


「勇者の強さに、衝撃を受けました。自分も、あの人と同じぐらいに強くなりたいと思いまして」

「訓練は変わらないだろ」

「まったく違います。剣の振り方、避け方。すべて一拍だと。今の訓練は、丁寧すぎる。もしくは昔の教え方が、どこかで途絶えたのだと言ってまして」


 隊長は腕を組んで、眉をひそめる。


「軍の中で、恨みや妬みを持っている奴はいるのか」


 ウラシュは隊長に聞いた。


「いえ。もう、遠い過去です」

「なら、教官として迎えても大丈夫だな」

「えっ……」

「たった今、入ってきた話だ。十字路付近の農村と、修道人襲われ、住民は全滅した。敵はトンペイ、タイガーン、オーガ。巡回していた兵も、一人を残して殺された」

「全滅……」

「勇者に任せよう。オルス、今日の夜に本人に伝えてくれ。私は国王に伝える。以上だ」


 ウラシュと隊長は、休憩所から出て行った。

 その日の夜。オルスは勇者に伝えた。


「ウラシュか。元気に学校へ通っていた小僧も、今では軍を指揮する立派な貴族になったか」


 勇者が住む小屋の中で、スープを飲みながら、微笑んでいた。


「それで、返事の方はどうしますか?」

「その前に、お前を立派な兵士にしなくてはな。ウラシュが納得しても、他の者が納得しないだろ。それまでは行かない」

「俺が基本をしっかりと学べば、来てくれるのですね?」

「そうだ。では訓練だ」

現実でしたら、軍隊の中にも、さまざまな階級があります。


ですが、ゲームの中になりますと、結構ざっくりしていますよ」ね。


まあ、階級を細かくしても、プレーヤーはそこまで興味はないですし……


軍隊もそうですよね。大体は、重装兵、弓兵、魔法使い。


これだと、はっきりとわかりやすいですもんね。


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