咲い顔(わらいがお)
118、咲い顔
焚き火が消えることを恐れて
次から次へと薪をくんでいくように
君へ愛の優しさを静かに与えます
林の奥深き場所に眠る孤独な強さ抱えた花
微かな光だけを信じて 今も色褪せることない花びら
最後の一枚まで輝き続けるよ たくさんの愛に支えられて
ずっともっと綺麗な姿で咲っていたい
知らないことばかりのあの頃
僕から君から零れ落ちる照れ顔
時よ 止まれ しばらくこのまま一緒に・・・
小さな君の手をそっとにぎる 温もり溢る 柔らかな
感触 忘れられない 君の言葉 僕の心の隅で踊る
「ずっと待っていたよ なんて言ったら引くかな」呟いた君に僕は言った
「ずっとこうしたかったんだ」握り返す
最後が来るなんてさ 考えたこともない これぽっちも欠片もない
「ずっと待っていたよ なんて言ったら引くかな」呟いた君に僕は言った
「ずっとこうしたかったんだ」握り返す
ずっともっと綺麗な姿で咲っていたい
もう一度 手をつないでいこう
君と歩む道を つないだ手を離さないで
「ずっと待っていたよ なんて言ったら引くかな」
「ずっとこうしたかったんだ」
そして、また君が笑う。
優しく、静かに咲いている、あの花のように・・・。




