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車窓

113、車窓


懐かしい薫風たちを 僕は嗅ぎたくて

今 このとき列車の一席に座っている


優しい緑が流れ 流れてゆく 畦道のように 僕の記憶は

柔らかな風と共に蘇っていく


忘れかけていた青春の日々に落とした欠片たちを

拾い集めて 温もりを育てられたら いいなぁ

忘れかけていた忙しない日々に失った 人としての

心を取り戻すのさ


夕焼けの橙雲が 僕の背中を

今 このとき押してくるようで目を閉じる


零れそうな星が流れ 流れてゆく この夜空のように僕に笑顔が

柔らかな砂と共に舞い下りる


懐かしいふるさとの道 僕は歩きたくて・・・


忘れかけていた青春の日々に落とした欠片たちを

拾い集めて 温もりを育てられたら いいなぁ

忘れかけていた忙しない日々に失った 人としての

愛 溢れた心を取り戻すのさ


懐かしい人々たちに 僕は手を振って

窓の向こうに見えなくなるまで呟いた

ありがとう・・・


ふるさとに帰りたい・・・ふとそんな衝動に駆られることがある。

車窓から眺める緑に囲まれた風景。

温かさに包まれたふるさとの人たち。

都会を忘れられる優しいいっときを過ごせることだろう。


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