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幻想三色記  作者: 白黒原色
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第10話 鬼は酒豪で戦闘狂

 赤達は妖怪の山をあとにすること数十分地底の入り口に来ていた。


 「兄さん、ここからが、、、」


 「地底だな。」


 「妖怪が多いって話ですね。」


 「油断せずに行こう。」


 「「了解」」


 三人はお互いの情報をすり合わせながら油断なくゆっくりと進んでいく。

 

  三人が進むこと数分


 「兄さん!地下とは思えないぐらい広いよ!」


 「だな。ただ、明るさは地下らしいな。」


 「といっても夜と同じぐらいですけどね。あの大きい館じゃないですか?」


 三人は地底の街を歩きながら感想を言い合いゆっくりと進んでいた。奥には見るからに主が居ますよ感の強い屋敷があった。赤は心の中で「特徴的な色が無くてよかった」と思いながら先々進んでいく黄を追った。


 「目的地確認!ウェ~イ!」


 「走って躓くなよ!」


 地霊殿を確認し走って行こうとする黄に赤は注意を促しながら微笑み見失わない様にスピードを上げる。


 「黄!」


 直後、黄が居た場所が爆音と同時に割れ土煙を上げて行く。黄は被害を受けることなく気配を捕捉していたのか安全マージンをしっかりととり、回避していた。黄は赤達の近くまで下がると警戒を強めながら土煙が晴れるのを待っていると、


 「くくくく、今を避けるかい。いいね~。」


 「鬼か」


 威圧感マシマシの呟きが聞こえると、土煙が晴れ襲撃者の正体が判明した。高身長黄色い髪の鬼が赤達の方へ一定の距離まで歩いてくる。赤は溜息を吐きながら心の中で「厄介だな」と呟き警戒心を高めていく。


 「通りたきゃ、私と戦いな。」


 「何故?」


 鬼の言葉に赤が疑問を提示すると鬼は少し考える素振を見せニカッと笑うと目を開き答えた。


 「アンタらが幻想郷の新しい住人で、私が戦いたいからだ。」


 「ほぉ、良く俺達が幻想郷の新顔だと分かったな。文屋は地底まで来るのか勤勉なことだ。」


 鬼は単純明快で最も対処の難しい答えを提示する。赤は鬼との戦闘をできる限り避ける方針で話を続ける。鬼は話すのも楽しいといった風に笑みを崩さず返答を返す。


 「逆だ。私らがこっちに来てるのさ。」


 「それこそ何故?」


 「酒がうまい。」


 鬼は赤の質問に簡潔に分かりやすく答えて行く。赤は鬼を刺激しない様に時間で覚めることを祈りながら言葉を吐く。


 「なら、なおのこと地上の方がいいと思うが?人の創意工夫というのは馬鹿にならないだろ?」


 「確かにねぇ。人の作る酒は確かにうまい。でも、私らからしてみれば弱い。」


 「なるほど、見てくれだけの鬼じゃ無い訳だ。」


 鬼の言葉に赤は溜息を吐き頭を振りながら警戒心を弱める。鬼は不思議に思いながらも戦闘態勢を解こうとしない。


 「なぁ、提案だ。戦わずにそこ通してくれ。」


 「嫌だ。戦うか、帰るかだ。」


 「戦うのも嫌。帰るのも嫌。だと言ったら?」


 「そんな選択肢は無いよ!」


 鬼は大きく踏み込み地面を割ると地面の欠片を赤達の方へ飛ばす。赤達は当たらない様に避けながら少し下がると赤が一歩前に出る。


 「二人共、下がれ。俺がやる。」


 「三人まとめてでもいいぜ?私は。」


 鬼は青達二人が下がったことに首を傾げ赤に三対一を提案するが赤は首を横に振りながら答える。


 「これでいい。質問だが上のは観客か?」


 「ん?あぁ。おい!萃香!聞かれてるよ!」


 「ん?私は良いよ。アンタが楽しみな~」


 赤は鬼の出て来たところに視線を向けるとそこに居たもう一人に関して質問する。もう一人は手をヒラヒラ振りながら不参戦を提示した。鬼はもう一人の確認が終わると赤の方を向き口角を上げ獰猛な笑みを浮かべる。


 「さ!やるか!」


 「その前に、お互い自己紹介といこうぜ。」


 「ん?まぁいいぜ。」


 鬼は少し気が削がれたような表情を浮かべるが赤の提案にしっかりと乗る。


 「俺は(略)」


 「私は『星熊 勇儀』で、あいつが『伊吹 萃香』だ。」


 赤達の紹介が終わると勇儀も自己紹介をはじめ、律儀にも萃香の紹介まで行った。萃香はその間も酒の飲む速度を変えない。


 「そうか、分かった。青!合図を頼む!いいよな?」


 「ああ、いいぜ。」


 赤が青に合図を任せ、勇儀がそれを承諾すると青は勇儀にも聞こえるように声を張り上げ、


 「始め!」


 「オラァァァ!」


 「ちっ!ふっ!」


 合図と同時に飛び出し赤に殴りかかる勇儀に対し、赤は勇儀の攻撃に回避と反撃を行い両者、距離をとる。


 (当たれば、重傷。そして、硬い!)


 「楽しいね~。じゃあ上げるよ。」


 赤は心の中で、勇儀は声に出して、一合の感想を口にする。勇儀は心底楽し気に赤は心底嫌そうに次の攻防が始まる。


 「鬼符【怪力乱神】」


 「くそっ!」


 「武技【落葉舞】」


 勇儀は宣言通り威力、速度を上げ連撃を行う。赤は勇儀の強化に対し落ちる葉の如く紙一重の回避を行い距離をとる。


 「ははは、今のを避けるのかい?次々行くよ!」


 勇儀は回避されたことに楽しい以外の感情を生まずどんどんと攻撃の威力と速度を上げて行く。赤は早期決着を目指し勇儀の隙を突く。


 「オラ!オラ!」


 「武技【空太鼓】」


 「ぐっ!」


 勇儀の攻撃の合間を縫い勇儀の体に衝撃波を打ち込む。勇儀が後ずさり攻撃の手を緩めたのを見た赤は追い打ちの連撃を叩き込み勇儀を数m吹き飛ばした。


 「これで満足か?」


 「ああ、楽しかったぜ!」


 赤が勇儀に声をかけると楽し気に笑いながら起き上がる。赤は呆れ顔になりながら青達に終わったことを伝えると青達は歩いて近づいてきた。


 「戦いの後は酒だ!飲むぞ!」


 「断る。」


 「なっ!」


 勇儀の提案を赤はバッサリと切り捨てる。勇儀は信じられないという表情を赤に向け驚いている。赤は「お前らと一緒にするな」と言いたげな表情を一瞬だけ浮かべ理由を伝える。


 「元々、奥の地霊殿に行こうとしてたのに星熊お前が弁慶の真似事をするから戦ってたんだ。」


 「それもそうだな。仕方ない。でも、暇な日は飲みに来いよ。」


 「分かった。じゃあな。」


 「おう!」


 赤達は勇儀なりの歓迎を受け入れることを誓い地霊殿に向けて歩き始めた。

お久しぶりです。白黒原色と申します。この作品は東方projectの二次創作です。原作をご存じの皆様方からすれば見過ごせない点が多くあると思われます。そう言った場合は作品を読むのを止めるか感想等で指摘いただけると助かります。さて、今回は鬼組登場です。ウェーイ。私、萃香好きなんですよ。そんなに知ってるわけじゃないんですけど好きなので私情で登場させました。萃香の戦闘描写は少ないと思います。だって、負けるとこ書きたくないですし。

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