表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
9/14

9 キャンパスライフ

 9

「冴木君は、部活どこにしたの?」


 一般教養の講義が終わった後、クラスメイトから声をかけられた。


「え? いや…… バイトがちょっと忙しくて……」


 私が言葉を濁すと、「え? バイトしてるの?」と、意外そうに聞き返された。


 医学部の学生は、経済的に余裕のある家庭の子供が多いので、ほかの学部の学生がバイトに精を出すのに対し、部活に熱心に取り組む学生が多い。


「うん。一応接客業なんで、社会勉強にもなるし……」


 まさかニューハーフショーパブで働いているとは言えない。


「そうなんだ。なんか大変そうだね。頑張ってね」


 私はほっとして胸をなでおろした。いろいろと詮索されると、ちょっと面倒なことになる。医学部の同級生は、100人足らずと割と少ないので、誰とも干渉しないで学生生活を送るのが困難なのだ。


 ほどほどの距離感をつかむまでは、私のことをどこまでぶっちゃけたものか、測りかねる。


   ※※※


 ゴールデンウイークが明けて、だんだんキャンパスライフのリズムがつかめてきた。


 夕方講義が終わると、一旦アパートに帰ってメイクをしながら勉強し、夕食を摂ってマスカレードに出勤。21時から24時まで働いて、終電でアパートに帰ってきてシャワーを浴びて寝る。


 朝は8時ごろ起きて、朝食を摂って大学へ。講義を受けて、学食で昼食、以降繰り返し、である。


 マスカレードは、日曜・祝日が定休日なので、一気に睡眠不足を解消する。よって、遊びに行ったりとか、趣味の活動などは、すべて後回しだ。


 まあ、私の場合、幸いバイトの半分ぐらいは趣味といえなくもないが。


 メイクをして、かわいい服装でいられることが、とにかくうれしくて、楽しかった。


 ……あの事件が起きるまでは。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ