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四つ子と花火と未来

ついに今回最終回!

春馬が選ぶのは誰なのか!?

「って、どうすれば良いんだよ!」


俺は一人部屋で声を出す。


それもそのはず四人に告白されたのだから当然だ。


「はぁ」


俺はため息をつくとカレンダーを見る。


明日は花梨と約束した花火大会の日だ。


「取り敢えず寝るか」


俺は電気を消すと布団に入った。




「春馬さんどう?どう?」


俺はまた有香里に呼ばれて振り返る。


すると浴衣姿の四人が立っていた。


「似合ってるぞ」


浴衣姿の色は有香里は黄色、花梨は赤紫、紗月は青、多緖はオレンジがベースで花などが描かれている。


「じゃ行こっか」


有香里がいつものテンションで先導する。


俺は有香里に感心するしか無かった。



『立ち止まらず進んでくださーい!』


俺達は促されるがままに川沿いへと歩いていた。


周りには線路や小さな公園がある。


そして目の前に見える高速道路の先が花火大会のある河川敷だ。


「暑くなってきますね」


多緖が手で仰ぎながら言う。


「確かに」


「確かにね」


紗月と花梨も同感のようだ。


それからそう掛からずに河川敷へと着いた。


「色々あるよ!」


有香里がハイテンションでで店を見ている。


「あら春馬君達も来てたんだ」


手を振りながら来ていたのは綾と瑠花だ。


「ああ、そっちも来てたんだな」


「そりゃ久しぶりだしね」 


綾が言う。


その後も屋台で買い物をしたりしながら進んでいると


「あなた達も来てたのね」


聞き覚えのある声に振り返るとそこには立花さんが居た。


ちなみに省いているがあれからも何度かデマな新聞を作られては誤解を解く羽目をくらっている。


「今度は四つ子ちゃんとデートかしら?」


「ち、ちげえよ。誘われたから来ただけだ」


俺は言い返して再び歩き出した。



「じゃ、ここで見ようか」


有香里がマットを敷く。


すると


『それでは花火の打ち上げを開始致します』


会場全体にアナウンスが流れる。


「いよいよみたいだな」


パンッ!パンッ!


音を立てて花火が紺色の夜空に打ち上がる。


オレンジを中心に黄緑や赤や紫など様座な色の花火が打ち上がっている。


花火の間、4人は集中しているのか黙って見ていた。




パンッパパパパンッ!


クライマックスに差し掛かり花火が勢いを増す。


「花梨、ちょっと良いか」


俺は立ち上がると花梨に声を掛ける。


「う、うん」


花梨も立ち上がる。


俺は花梨と共にある場所に向かった。



「花火もう終わるわよ」


「分かってるよ」


俺はある場所に着いた所で立ち止まる。


そこは花梨に連れてきてくれた公園だ。


後には大きなドラゴンのような遊具がある。


「ここに連れてきてなんなのよ」


花梨は不思議そうに聞いてくる。


「単刀直入に聞くが……お前は医者になりたいのか?」


「!?」


花梨は目を見開いてこちらを見ている。


「見たの?」


「見たって?」


「あのパンフレットよ」


俺は少し間を空けて言う


「あぁ、偶然だったけどな」


「春馬は…止めろって言うためにここに?」


心配するような声で言う。


「いや、違う」


俺はキッパリ否定する


「じゃ何を……」


「その夢を"俺が叶えるというのはどうだろう"」


パンッパパパンッ!パパパンッ!


ほぼ告白のような事を言った直後、クライマックスの最後の花火が一斉に上がって夜空と俺達を照らす。


「!?」


花梨は目を見開いた後、顔をカァーと赤くする。


「その為にはお前の力もいる。俺にもっと勉強を教えてくれるか?」


花梨はフッと嬉しそうに笑みを浮かべると言う。


「分かったわ。その代わりかなりスパルタに

なるわよ」


「あぁ。望むところだ」


俺と花梨は笑い合った。




「ねぇ、今のって」


「えぇ、絶対に」


「告白」


私、仲川有香里と多緖、紗月は近くの柱から春馬さんと花梨の様子を見ていた。


「どうやら春馬君は花梨を選んだようですね」


「みたい」


「最初は春馬さんの事凄く嫌がってたのにね」


春馬さんが居候し始めた頃を思い出していた。



それからの家庭教師は確かにスパルタで厳しくなった。それで良かったのだ。


その後は無事高校を卒業し、俺は花梨がパンフレットを持っていた医学部のある大学へ、有香里、花梨、紗月、多緖は四人とも教育大学へと進んだ。


~5年後~


窓からは綺麗な海の輝きが見える。


俺は白いタキシードに身を包み、ある場所に立っていた。


『新婦入場』


するとドアが空き、ツインテールにせずに髪を伸ばし、ウェディングドレスを着た花梨だ。


歩いてくるその周りの席には有香里、紗月、多緖の3人。さらに綾や瑠花その隣には"瑠花の夫になった日崎"も居た。


そう、今日は俺と……花梨の結婚式だ。


と言うのも……


「"あなた"も免許取れてよかったわね」


月明かりが照らす中、俺と花梨はあのドラゴンのような遊具のある公園で話していた。


「あぁ、これでお前の"もう一つの夢"も叶えられるからな」


「そうね。でもこの公園の事覚えてたの?」


花梨はわざとらしく聞いてくる。


「あぁ、まだ俺が引っ越す前だったな、この辺を散歩してたら泣きそうになってるお前を見つけて、一緒に遊んで、家の近くまで連れって行ったんだよな」


「よく覚えてるわね」


花梨は立ち上がると公園を出て土手へと歩き出す。


俺は後を追いかけ、土手の上の道で花梨の横に立つ。


「でもまさか、アンタが私の夢を叶えるなんて言うとは思わなかったわよ」


花梨は遠くを見ると言う。


「そりゃ、言うさ。あの日の"初恋の相手"はお前なんだからな」


「!?」


花梨は驚いた様にこちらを見る。


「最初は気付かなかったけど、一緒に居候するうちに思い出したんだ。あの日お前の事を好きだって思った事を。」


俺は花梨の前に跪く。


そして指輪の入った箱を開ける。


「好きです。結婚してください」


花梨は目を見開くと目頭に涙が溜まる。


「私もあの日、あなたと遊んだ時からずっと好きだったんだから」


「それってつまり…」


「OKよ」


こうして俺のプロポーズは成功し花梨と結婚する事になった。




そして今俺は目の前に立つ花梨のベールダウンを外す。


『幸せにする事を誓いますか』


「はい」


俺は迷わず答える。


お互い大学で免許を取るのに必死でかなり遅くなったが結婚し、結婚式を上げた。




「じゃじゃん見て見て」


挿絵(By みてみん)


式後の控室


そこには何事か四人の花梨……いや四等分の花嫁が居た。


「いやなんでだよ!」


「四つ子だって話したら貸してもらえたの」


「と言うことで"四つ子ゲームファイナル!"」


"何処かの五つ子"のようなことを始める四人に俺は苦笑する。


「さぁ、私は誰でしょう?」


「有香里」


「正解です!」


「で、そっちが、紗月と多緖それに…」


俺はあの日とは打って変わってあっさり当てていった。


「花梨だな」


「う、うん」


花梨は少し顔を赤らめる。


(あの日、夢に出てきたのはこれだったのか」



~それから数年後~


「風邪薬を出しときますね」


カタカタカタ


俺はキーボードに手早く打ち込む。


その左手の薬指には指輪が部屋の照明を反射して光り輝いている。


『ごほっ、分かりました』


「では、お大事に」


患者さんが部屋を出た後、俺も交代して病院の廊下を歩く。


まさに"あの日夢に見たのと同じように"白衣姿で病院の廊下を歩いていた。


あれから俺は医者となり市内の病院に勤務していた。


「まさか、正夢になるとは」


俺は苦笑しながら廊下を歩いた。




「で、ナポレオンは制裁の為にロシアに遠征したの」


カンカンカン


私、仲川いや…上条花梨は黒板に書いていく。


チョークを持つのとは反対の左手の薬指には指輪が光っている。


私は歴史の教師となって母校で歴史を教えていた。


まぁ一応家庭科の先生でもあるのだが…


そして隣の教室からは聞き慣れた少し静かな声が聞こえる。


「この作品の作者は芥川龍之介で……」


隣のクラスでは紗月が国語の教師として国語を教えていた。さらに上の階では…


「この場合に数学では未満を使うの」


カンカンカン


有香里が黒板に数学用語を書き込む。


また隣では…


「地震は最初にP波があってからS波が来ます」


多緖が理科を教えている。


そう私達はちゃんと"四つ子の教師"になれたの。


fin


最後までお読み頂きありがとうございました。

ついに仲川さんちの四つ子家庭教師シリーズは最終回を迎える事が出来ました!

本音を言わせてもらうとまさかここまで続ける事が出来るとは思いもしませんでした。最終的な閲覧数は8000pvを突破致しました。でも始めた当初はここまで見て頂けるとは思いませんでした。

本当に最後までお読み頂きありがとうございました!次回作にもご期待ください!では

2026/1/31/糸田小太

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