表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
120/161

グロバー大陸到着

 「・・・ここが、グロバー大陸か。」

 グロバーの領空に進入した風太達は、グロバー大陸の見下ろす。辺り一面が真っ白い雪の積もる大地で、森の木々でさえ真っ白といった様子である。

 「・・・綺麗・・・まるで、絵本の世界みたい・・・。」

 「そうか?見てるだけで寒くなりそうだぜ、俺は。」

 「君は、寒いのが苦手だったね。名前は熱そうなのに。」

 「仕方ねーだろ。苦手なもんは苦手なんだ。」

 (そういえば、冬に遊びに来た時は、いつも家でしか遊ばなかったな。)

 「・・・現在、外の気温は氷点下15℃です。」

 「やめろ!真白!余計に寒く感じるだろ!」

 外の気温を伝える真白に、焔は苦言を呈する。

 「マイナス15℃か・・・。でも、全然寒さを感じないな。」

 「メタリアルの中にいれば、暑さも寒さも防いでくれるからね。ただし、機内だけだ。何の準備もせずに外に出れば・・・。」

 「確実に凍死するね。早速、用意しておいた防寒具が役に立ちそうだ。皆、これを着よう。」

 『いや、そんなもん必要ねーぜ。』

 防寒具の着用を勧める震に、ブレイがそれを制する。

 「?どういうことだい?」

 『俺の力でお前達を守ってやる。外が寒かろうと、俺の力があれば、半袖でも大丈夫だ。』

 「なるほど。火の力なら、この極寒の世界でも問題なく過ごせるわけか。」

 「ブレイの神殿で、エリアスがやったみたいな感じね。」

 「けど、念のため着てはおくべきだ。備えあれば患えなしだよ。」

 「同感だ。それに、着てた方が気分的に温かくなりそうだ。さすがに学ランでこんな所歩く気にはならねーぜ・・・。」

 寒さが苦手な焔は、震の提案通り、防寒具を着出す。

 「・・・そうだな。俺も想像しただけで寒くなってきた。」

 「私も・・・。」

 風太と渚もそれに釣られるように、防寒具を受け取ると着る。

 「じゃあ、真白。どこか隠れられそうな場所に着陸してくれ。着陸後、周囲を探索してみる。」

 「分かりました。・・・あ、あそこがよさそうです。」

 真白が指した場所は、雪の降り積もる岩山で、メタリアルを隠すにはもってこいの場所だった。

 「では、着陸します。」

 メタリアルは、音もなく岩山の側に着陸するのだった。


 「・・・じゃあ、ちょっと出てくる。ソウと真白は、ここで待機してくれ。」

 「お気を付けて。」

 「風太。真白の作った【通話の腕輪】、ちゃんと持ったかい?」

 「ああ。これのことだな。」

 風太は、腕に付ける銀色の腕輪を見せる

 「それは、このメタリアルと通信できるものだ。何か見つけたら、連絡してほしい。」

 「分かった。」

 「他にも、ソウさんの考えた機能が付いています。メタリアルの方向を教えてくれるコンパスのような機能です。」

 「つまり、それを使えば、メタリアルから離れても、どの方角にいるか教えてくれるわけか。便利だな。」

 「他にもタイマーとか、魔力探知とか、色々あるけど、今回使うのは通信機とコンパス、タイマーくらいだね。」

 「分かった。じゃあ、とりあえず二時間ほどしたら戻ってくる。真白、ハッチを開けてくれ。」

 「ハッチ、開放します。」

 メタリアルのハッチが開く。風太達は、真っ白い世界へと向かって行く。そして、風太達が出て行った後、ハッチは静かに閉まるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ