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スマホ転移で始める異世界ゆるゆる生活 ~日本の商品が高値で売れたのでスローライフを目指すことにしました~  作者: 出雲大吉
第3章

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第101話 文明の利器


 トランプをしていた俺達だったが、1時間後、フィリアが料理の準備を始めたので、俺とヘイゼルはヘイゼルの部屋の片付けを行う。

 といっても、本を本棚に収めるだけだ。

 ヘイゼルの指示のもと、本棚に本を収納していくと、フィリアがやってきた。


「できたよー」

「はや」

「相変わらず、あんたって、手際がいいわよね」


 ホントだわ。


「いや、今日はテストも兼ねた簡単なやつだから」


 テスト?


 テストという意味がよくわからなかった為、リビングに向かった。

 リビングにあるテーブルの上には白いものが入った鍋が置いてある。

 その下には黒く平べったいものが敷いてあり、コードがテーブルの下にある黒い機械につないであった。

 また、鍋の周りには野菜やパンが置いてあった。


「何これ?」


 この世界にはあまりにも似つかわしくない光景に首を傾げる。


「チーズフォンデュ!」

「食べたかったんだよねー」


 いや、チーズフォンデュは何となくわかるんだが……


「これ卓上のクッキングヒーターだよな? え? 電気は?」


 クッキングヒーター電源が刺さっているこの機械は何?


「電源はキャンプとかで使うポータブル電源に繋いだ」

「私が買った!」


 え? そんなんあるの?


 よーく鍋を見て確認するが、チーズはちゃんと溶けていた。


「お前ら、すげーなー。俺より詳しいじゃん」

「逆になんであんたが知らないのよ?」

「俺、キャンプしねーもん」


 料理もしないもん。


「まあ、いいじゃん。食べよう」

「あ、お酒、お酒」


 俺は2人のアクティブさに頼もしさを感じつつも、自分の無能さにちょっとへこみながら席に着く。


「リヒトー、何飲むー?」


 ヘイゼルが酒を漁りながら聞いてくる。


「ブドウのやつー」


 チーズフォンデュといえば、ワインっぽいのでブドウの酎ハイにしよう。

 ワインは飲めないのだ。


 ヘイゼルが酎ハイの缶を3つ持ってくると、席についた。

 どうやら全員がブドウの酎ハイを選んだようだ。

 ヘイゼルから酎ハイを受け取ると、缶が冷えており、魔法で冷やしてくれたのがわかる。

 全員が席についたので、乾杯をし、チーズフォンデュを食べ始めた。


「美味いなー。俺、実は初めて食べたわ」

「そうなんだ。ホントに美味しいよねー」

「私の勘が当たった。これは絶対に美味しいと思ったわ!」


 ヘイゼルの勘はすごいね。

 でも、お前、チーズが好きなだけだろ。


 俺達は飲みながらチーズフォンデュを食べていく。


「他には何を買ったん?」


 卓上のクッキングヒーターやポータブル電源に感心しながら聞いてみる。


「色々買ったけどねー。あー、ランプでもつける? 暗いし」


 こっちの世界は電気がないため、部屋が若干、薄暗い。


「あ、私の収納魔法の中か……ちょっとつけてみよっか」


 ヘイゼルは収納魔法からランプを取り出すと、テーブルの端に置き、つけた。

 すると、部屋が明るくなる。


「おー、すげー」

「明るいねー」

「もう何個か買えば、あっちの世界と変わらない光量を出せるかなー」


 まあ、そうかもしれんが、木の家だし、このぐらいの明るさがちょうどいいような気もする。


「どんどん近代化するなー」

「お風呂に入りたかったけど、それはどうしようもなかったね」

「まあ、帰った時よね」


 お風呂はスペースがないしなー。


「フィリアはいつから本格的に住むん?」

「そりゃ、結婚したらだよ」


 今思ったけど、結婚って何だ?

 あっちの世界では婚姻届を出せば、式をしなくても結婚だ。

 こっちの世界は?


「なあなあ、結婚式とかあるん?」

「式? パーティー的なもの? 貴族はあるよね?」


 フィリアがヘイゼルを見る。


「あるわよ。飲み食いして家同士の結束を強めるの」

「貴族はなんとなくだけど、想像がつくな」


 漫画とかで見たことがある気がする。


「あと、農村とかでもやるかな……祝い事だし」

「町は? やんないの?」

「やる人もいる。でも、基本的には教会に行って、女神様に祝福をもらって終わりかな」

「何それ?」


 そういう宗教なんだろうか?


「えーっと、儀式みたいなもので女神様に貢物を捧げるんだよ。それで祝福をもらうの。それをすれば夫婦になる。おじいちゃんに頼んだからいつでもやってもらえるよ」


 あれ?

 俺、もう捧げなかったっけ?

 女神様、俺の酒を盗らなかった?


「へ、へー……」

「どうしたの?」

「俺、女神様にギフトはいらないから祝福してくれって頼んだわ」


 そして、飲みかけの酎ハイを盗られた。


「あ、そういえば、やってた!」

「え? マジ? 勝手にやったの? マズくない?」


 いや、知らんし。

 そういう意味じゃないし。


「それはそれ、これはこれ、で大丈夫かな?」

「うーん、私、修道女なんだけどなー」

「ちょっと先走っただけだよ。正式には教会で神父様に頼むよ」

「まあいっかー……女神様だって、貢物を2回ももらえるわけだし、怒んないよね」


 適当な修道女だな、おい。


「ってかさ、そうなると、私ら、もう結婚してんの?」

「うーん、どうだろう? 女神様は認めてくださってるとは思うけど、どうだろう?」


 よくわかんない状況になっちゃったね。


「妻よ。気にするな。ちょっと順番を間違えただけだよ。飲みたまえ」

「夫よ。おかわりを取って。ブドウのやつ」

「あ、私も!」


 立ち上がり、妻の分と自分の分の酎ハイを取る。

 そして、それをヘイゼルの前に置く。


「妻よ。冷やして」

「私、冷蔵庫みたいね……」

「正妻さん、私のも冷やして」

「あのさー、逆に聞くけどさー、私が正妻で大丈夫だと思う?」


 ………………。


「……庶民には関係ない話だから」

「……そうそう。私達に差はないよ」

「リヒト、絶対に貴族にはならないでね!」


 ならないよ。

 というか、この中で貴族なのはお前だけだろ……


お読み頂き、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
これといって何も起きず展開もすすまないならそろそろ脱落です… 最初のアイデアは面白かったのですが、詐欺師や霊能者、冒険者、巫女の母親と言った設定もストーリーに関係しないのですね
 キャンプや災害用に携帯できる風呂沸かし機はありますよっと。
>>「リヒト、絶対に貴族にはならないでね!」 >> ならないよ。 あ、これ知ってる  フラグったやつだw
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