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鳥には羽根 魚には鱗  作者: 阿古あおや
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名を折るならば骨を折れ 2

 「ぴゅーんって…ヤクモ、お前の翼だと、形状的に飛行能力は高くないと思うんだけど、大丈夫なのか?それに一人でつっこむのは…」


 なんで羽根見ただけでそこまでわかるの…と少々呆れつつ、ヤクモはそれでも、内心に湧き上がる衝動に口許を緩ませた。

 

 角が生えようと、羽根が飛び出そうと。

 きっと、ファンはそんなことは気にしない。いや、ある意味ものすごく気にするけれど、それでヤクモを「人外バケモノ」と恐れるようなことはしない。

 

 思い出した、幼い日々の記憶。

 ヤクモは物心ついたときから、この姿であるのも「自然」だった。

 当時はよくわからなかったが、両親が話してくれたことを思い返すと、ヤクモの一族…つまり、シラミネ王家にごく稀に生まれるものであるらしい。

 それは、シラミネ人が今の地に流れ着くより前からの事で、とてもとても「めでたい」ことだと、両親は言っていた。


 ただ、「めでたい」のに、両親の双眸は揺れていて。

 ヤクモはごく一部の限られた人にしか、会うことはなかった。つまりは、隠されていた…のだと、今は思う。

 

 何故、「めでたい」子を隠したのか。

 何故、角と翼を消して、常にそうしなさいと言いつけられたのか。


 結局、まだその答えは聞けていない。

 聞けていないけれど、なんとなくわかる。


 「へーき!危なくなったら、逃げるから!」

 「…わかった。けど、こっちから見て危ないな!って思ったら、ユーシン突っ込ませるからな!」

 「うむ!俺もヤクモが危険だと判断したら、突っ込む!」

 「その前に逃げるってば!」

 「そうしろ。逃げ足は速くなってそうだしな」


 こちらも予測していた…いや、確信していた事だけれど、ユーシンもヤクモの異形の姿に動揺した様子はない。

 クロムは少し驚いたようだが…爛々と目を輝かせるファンに向ける目の方が、ヤクモへ向ける眼差しよりよほど険しい。


 「なら、俺とユーシンは少しでも息を整えねば、だな」

 「シドも突っ込むのう?」

 「危ないと見れば。断られてもやる」


 実は少し、シドがどういう顔をするか、怖かった。

 信じてはいる。けれど、やはり、ファンたちよりシドとの付き合いは短くて。

 しかし、勇気を振り絞って向けた視線の先。荒い息を吐きながら笑う顔に、恐れていた感情は見当たらない。

 

 「そうね~。両殿下は、ちょっとでも体力回復してちょーだい。ってなわけで、頑張りますよー!クロムちゃん!」

 「…その呼び方、やめてもらえません?」


 そしてもう一人。

 さすがは十二狗将と言うべきか。ジャスワン将軍にも、動揺やヤクモへ向けた嫌悪は見当たらなかった。

 何かを言い掛けて口を閉ざしたヤクモに、ジャスワン将軍はにんまりと人の悪い笑みを浮かべる。


 「だって、見た目はともかく、絶対オドンナルガの方が人間離れしてるしぃwおにーさんも『人でなし!』とか『腐れ外道』って何百回呼ばれたか覚えてないねw」


 くるりと斧を回し、視線をヤクモから、ゆらゆらと動き出した不浄屍へと向けなおす。


 「それにさあwアスランの法を守って税金を納めていれば、尻尾が生えてても毛むくじゃらでも、アスラン人としてなぁんにも問題ないもんwね、ナランハル」

 「うん。まったく問題ない。ちゃんと国法に明記されている」


 という事は、過去に尻尾のある人がいたりしたのだろうか。

 そういえば、ヤルクト氏族は見えない尻尾があって、その尻尾が生えているあたりに、尻尾を握られないよう魔除けの刺青をしているんだっけ。


 「まだ、ぼくはアスラン人じゃないけどねぃ。税金納めてないし」

 「なる気なら、今晩にでも書類を整えるぞ?ヤクモ」

 「考えとく!」


 うん。お父さん、お母さん。

 ぼくの大切な人たちは、ぼくがどんなでも、全然気にしないよ。

 

 だから。

 ぼくはもう、怖がって隠れたりしない。


 身を守るように全身を覆っていた翼を広げる。

 素肌が外気に触れれば、即座に痛いほどの寒さに襲われるはずだが、暖かい風を感じるだけだ。

 その温もりは、首から下げられた袋の中。その中に入っていた『シラミネ様の角』と同じ温度。


 ファンの見立ての通り、この翼は羽ばたいて長距離を飛ぶようにはできていない。

 だから、こうやって使う。


 掴みかかってきた不浄屍の腕を、ヤクモは避けた。

 まっすぐ、上へ。


 「えい!!」


 割れた瓦礫を蹴り、全身を包む風に乗る。

 たぶん、ファンが蘊蓄を楽しそうに披露していた、飛竜が飛べるのと同じ理屈なのだろう。

 風の精霊…かどうかはわからないけれど、とにかく風を集めてそれに乗る。小さい頃、そうやって屋根や高い木の上に登って、怒られたのを思い出した。


 「…おとーさん…」


 怒りながらも、いつだって抱きしめてくれた暖かい腕。

 抱かれて、二人で木の上から眺めたシラミネの光景。

 

 あの日。

 ヤクモを連れて行こうとした叔父…だったと思う…に抵抗したシズリは、呆気なく殺された。

 最期の力で、「お逃げください!」と叫ぶシズリと、容赦なくとどめを刺す叔父の手下。あたりを包む血の臭い。

 それが全部…全部怖くて、身体は動かなくて。


 あの日。

 もし、ヤクモにもう少し勇気があれば。

 この力で、シズリだって助けられたかもしれない。


 そうして、二人で逃げきれたら。

 きっと、父も死ななかった。


 お前のせいで父上はお亡くなりになった!


 そう、憎々し気に言い放ち、ヤクモを睨み据えた弟の双眸。

 シラミネに帰ってきて、やんわりと閉じ込められた時。一度だけ、弟はヤクモに会いに来た。そして、そう言い放った。

 ぼんやりしていたヤクモは、すぐにその言葉の意味は飲み込めなくて。その様子を見た弟は、すぐに立ち去ってしまった。


 弟の顔は、その時一度見ただけで、ほとんど覚えていない。

 ヤクモの記憶にある弟は、やっと立ち上がって歩き出した程度の赤子だ。ご機嫌に笑って、すぐ泣いて、丸くて柔らかい。

 だから、自分の面差しとよく似た、痩せ気味の少年とは結び付かなかった。

 

 けれど、その涙が零れる寸前の双眸だけは、はっきりと思い起こせる。

 そして、そんなに嫌われているなら、やっぱり出て行った方が良いんだな。そう思ったことも。


 「ごめんねぃ…。謝ってすむことじゃないよね。でもね、ツクモ…」


 赤ん坊の頃は、毎日呼んでいた。呼びかけるとキャッキャと笑って手を伸ばしてくれるのが嬉しくて、何度も、何度も呼んだ。

 けれど、あの痩せ気味の少年には、一度も…呼びかけられなかった。


 「ぼくは、君にありがとうって言うよ。ぼくは、今のぼくが、結構好きだからね」


 ファンの蘊蓄に首を振ったり、クロムの意地悪に抗議したり、迷子のユーシンを探して捕まえて、シドに大変そうだなって笑われて。

 それは、シラミネに留まっていたら、訪れる事のない日々。


 そんな何気ない毎日が、ヤクモは好きだ。

 好きだと思える自分が、好きだ。

 毎日を一緒に作っていく、みんなが好きだ。


 「だから、好きなのが自分だけのお前なんかに、負けたりしない!!」


 大きく飛び上がったヤクモを、『顔剥ぎ』は信じられないものを…より正確に言えば、化け物を見るような目で見ていた。

 ただ昏い穴のような瞳や眉間の皺が語るのは、忌避と嫌悪。

 

 「いやだ来ないで!怖い!」

 「殺されたオツタさんの娘さん、絶対もっと怖かったよ!!」


 翼を広げ、大きく羽ばたく。それでさらに飛翔するわけではない。

 羽ばたきで作りだした風を蹴って、『顔剥ぎ』の大きく振り回された手を避けた。

 鳥のように羽ばたいて飛ぶことはできない。けれど、この翼は飾りではない。

 風を産み、軌道を変え、空中戦を可能とする。


 ずいぶん久しぶりの感覚は、布一枚隔てて物を掴もうとするかのように、少しもどかしい。

 けれど、『顔剥ぎ』の攻撃を避けるごと、動かし方が、何ができるかが、鮮明になっていく。

 子供の頃、この姿でどう戦うかなどと、試したこともなかったけれど。


 どうすればいいか、はっきりと分かった。


 足を大きく振り回す。その衝撃で、半分以上破れたブーツの靴底は、ついに力尽きて剥がれ落ちる。

 靴ではなく、脛当てとかしたブーツから突き出しているのは、明らかに人のモノとは異なる形の足。

 前に突き出た三本の指と、後ろで支える一本の指。そして、足首半ばから突き出た、鋭い鎌のような爪を備えたもう一本。


 「蹴爪があるってことは、やっぱりキジの仲間…!!」


 なんかファンが興奮した声で叫んでいるのが聞こえる。

 本当にもう、なんなのあのヒト…と呆れて笑って、笑える自分の余裕に、少し驚いた。


 たぶん、このまま蹴りつけても結構痛いだろう。実際に、何かや誰かを蹴っ飛ばしたことはないけれど。

 でも、『顔剥ぎ』に蹴りが届く距離まで接近するのは、きっとよくない。


 だが、どうすればいいのかはわかっている。

 

 「…えいっ!」


 足の先に、風が集まる。

 本当の風とは少し違うのかもしれない。ただ、ヤクモは「風」と知覚しているだけで、もっと違うものであるのかもしれないが。


 「それを考えて、こうだねって蘊蓄にするの、ぼくの仕事じゃないからねぃ!」


 両足を振り上げ、思いきり、振り下ろす。


 足に集っていた「風」は、その動きそのままに、『顔剥ぎ』へと吹き付けた。


 「いやああああああ!!」


 『顔剥ぎ』の巨体が、ぐらりと揺れる。

 叩きつけられた「風」は、四本の溝を『顔剥ぎ』に刻み、その身を護っていた不浄屍の壁を切り裂いた。


 「いたいいたいいたいいたいいたい!!!」


 闇雲に『顔剥ぎ』が腕を振り回し、身を捩る。その身から飛び出るのは、赤い血ではなく…異臭のするやや黄色味を帯びた液体。

 

 「やった!」


 これで倒せるかどうかはわからない。けれど、けっこうな痛手にはなったはず。

 会心の笑みを浮かべた、次の瞬間。


 「…ンあ…?」


 急に、視界が歪んだ。

 同時にちかちかと光が瞬き、急に肌を刺すような寒さが襲う。


 あれ、もしかして、これって。

 かなり、やばい?


***


 「ヤクモ!」


 ユーシンが叫ぶと同時に、地を蹴って駆けだす。

 そのまっしぐらな視線の先には、翼が消えたヤクモの姿があった。


 「く!」


 一瞬遅れたものの、シドもユーシンの後を追って駆けだす。

 しかし、二人とヤクモの落下地点までには、無数の不浄屍がひしめき合い、そして…例えその姿がない無人の地であっても、絶望的に遠かった。


 「止まれ!」


 更に、二人の足を瞬時に止めさせたのは、一声の号令。いや、命令。

 それは抗いがたい強さを持っていた。ユーシンですら反射的に従うほどに。

 

 「心配ない。間に合った」


 先ほどの命令とはまるで違う、滲み出るような安堵した声に、全員の視線がそこへと集まった。

 ファンの満月色の双眸が捉えているのは、白い風。

 凄まじい速度で降下し、ヤクモへと迫る。


 ヤクモの身体が一瞬、ふわりと大きく浮き上がり、そしてその下へと潜り込み、背で受け止める。


 「よくやったぞ、マナン!」

 「ギャウ!」


 主人の声に、誇らしげに応えるのは、白い飛竜マナン。

 ヤクモは意識を失ってはいないようで、首にしがみ付いている。とは言え、鞍なしで飛竜の背に在り続けるのは、熟練の竜騎士にも難しい。


 「マナンが来てるってことは、竜騎士隊が来てるってことだ!みんな、もう少し頑張るぞ!」


 声を張り上げて味方を鼓舞し、ファンは右手の手袋を外し、マナンに向かって大きく手を振った。

 主の招来を示すしぐさに、マナンは即座に反応し、なるべく背を揺らさないようにか、普段の彼女…特に接敵している状態では信じられないほど、ゆっくりと羽ばたく。

 

 「えああああああいいいいい!!」


 身を捩る『顔剥ぎ』の絶叫は、既に言葉ではない。

 徐々に塞がっていく傷口からは血と呼ぶより、体液と呼ぶのが相応しいと思われる液体が染み出ては、地面に滴り落ちた。

 その体液を浴びた不浄屍が、どろりと溶けるのをファンは見た。


 「マナン!気をつけろ!」


 オルゴイ・ホルホイの攻撃方法の一つに、強力な消化液を噴き出すというものがある。

 それを『顔剥ぎ』が出来ないわけがない。

 犠牲者らの遺体は、悉くが大きく欠損していた。それは食われたのではなく、溶かされたからなのだから。

  

 「えああああああああ!!!」


 さらに、溶けて一塊の泥のようになった不浄屍らから、勢いよく伸び上がる影があった。

 それは、ファンは初見の為「何か黒い影」のようなものとしか認識できなかったが、マナンの背になんとかしがみついたヤクモには、見覚えがある。

 それはまさしく、オツタを殺めた、『顔剥ぎ』の分身。


 マナンは翼をはためかせ、凄まじい速度で襲い来る分身を避けた。数枚、白い羽根が宙に舞ったが、避けきり、口を大きく開け衝撃波を伴う咆哮を放つ。

 『顔剥ぎ』本体すら揺るがした衝撃波は、分身をやすやすと散らせた。


 だが。


 「クソが!何本出てくんだよ!!」

 「不浄屍の数も増えている…な」

 「く、防衛本能で闇雲に不浄屍を呼び出してんのか!?」


 クロムの悪態を嘲笑うかのように、次々と五体の分身が飛び出し、マナンに迫った。

 衝撃の咆哮は連続では放てない。せめて一体撃ち落とさんと矢を番えたファンの視界に、黒い影が躍る。

 

 「…来た!!」


 それは、狙い違わず分身に直撃し、ぐねりと身体を折らせることに成功した。


 「投擲槍はただの鉄製だから、貫けはしないか…でも!」

 「うむ!怯ませている!」


 続いて『顔剝ぎ』の分身に降りそそいだのは、鉄鎖網だ。

 投擲槍と並び、竜騎士の武器であるそれは、無理矢理に『顔剝ぎ』の分身を押さえつけ、マナンが空へと逃げ切る時間を稼ぐ。


 しかし、それを許さないとでも吠えるかのように、もう一体の分身が飛び出してマナンへと迫った。


 「イケると思うんだよねええ!!!」


 だが、赦さないのは『顔剝ぎ』だけの権利ではない。

 精霊銀の大斧を両手で握りしめ、刃を地につけたジャスワンが叫ぶ。


 次の瞬間、見えない鎖に全身を縛られたかのように、分身の動きが急停止した。

 それどころか地面に向けて引き寄せられていく。

 

 「将軍の魔導か!」


 大地の力を増幅させ、重さを操るその魔導は、ジャスワンが息を止めていられる間だけ発動できる。

 対象が抵抗を試みるなら、その時間は更に短くなり、負担も増加していく。真っ赤な顔で歯を食いしばるジャスワンだったが、動きを止められたのは本当に僅かな間…それこそ、息を大きく吸って吐いた程度でしかなかった。


 しかし、その僅かな時があれば。


 マナンは大きく翼をはためかせ、天へと舞い上がる。

 あっという間に、ファンの『鷹の眼』なくては見えない領域まで退避したのを見届けたかのように、ジャスワンは大きく息を吐き、斧に縋りついた。


 「し、しんどい…」

 「将軍、下がってて!」

 「おにーさんもそうしたいけどね。この程度でさあ、へたばってたらさあ~…十二狗将の看板、下ろさないとだしね!」

 

 膝を折りかけたのも、ほんの一瞬。

 ジャスワンは再び斧を構え、流れ出た鼻血を拭って笑った。


 「ぬっ!」


 そのジャスワンに襲い掛かる不浄屍を、ユーシンの槍が薙ぎ払い、シドの剣が両断…したかに見えた。

 

 「避けた…!」


 シドの剣は不浄屍の首を半ば斬り、胸骨を割り、腐った臓腑がこぼれ出るほどの一撃だ。人間ならば、生きて居られてもせいぜい一呼吸の間だろう。

 しかし、不浄屍は勢いよく地面に叩きつけられながらも、すぐさま起き上がり、再び襲い来る。


 「おい、なんかしぶといのいるぜ…」 

 「動きも早い。強化されてるのか?」


 不浄屍は対策さえとれていれば脆い。死体ゆえに動きは鈍く、しぶといが脆くもある。戦術や連携などもなく、ただただ、押し寄せてくるのみだ。

 思考自体がないために怯むこともなく、逃げるという選択もないことが厄介だが、人を斬るよりもはるかに体力の消費は抑えられる。


 だが、一撃で済むところを二、三と武器を振るうことになったのなら。

 疲労は、倍以上の速度で蓄積していく。それは、数で上回り、どれだけ切り捨てても敗走するという相手には、致命的にすぎた。


 「全員、下がれ!!」


 誰かが引き攣った顔で唾を飲み込み、それでも武器を構えた時。

 海風のように吹き抜けた、声。

 

 大きく武器を振り回して牽制し、ファンたちは示し合わせたように後ろへと跳躍した。

 それを追って、おそらく強化された不浄屍が飛び掛かる。


 だが、その追撃は、唐突に終わった。


 見えない壁に触れたかのように、次々と不浄屍どもは弾きだされた。後続が腕を伸ばすが、その一線以上先には骨の見えた指先すら進めない。


 「すまん。遅くなった」

 「すごい効き目だよ!ガラテアさん…」


 荒い息を吐きながら、ガラテアはうっそりと笑った。

 それは、たった今一人で『聖域』を作り上げた司祭とは思えないほど、獰猛で戦意に満ちた微笑みであり、ファンの賞賛の声が途中で止まるほど、美しかった。


 「これ、どの程度持つ?」

 「一日は持つ。だが、本体に攻撃されれば意味をなさないな」


 クロムの問いに、やや眉を顰めてガラテアは応えた。


 「まーでも、一日も持たせる必要ないっしょw」

 「しかし、こちらからも打って出るのは、少々厳しいな!俺が路を拓いて、往くか?」

 「やめなさい。そんなのはこのアスランの大都でするような戦術じゃないよ」


 疲労に滲む汗を拭いながら、あっさりと自分を捨て駒として扱うようなユーシンの作戦に、ファンは首を振った。


 「しかし、アレを放ってもおけんだろう?」

 「俺も反対だ。第一、成功すると思えない。ユーシンがいくら強くても、数の差が圧倒的すぎる」

 「もっと多い敵軍の中を突破したことがあるぞ!」

 「人は目の前で仲間が死ねば怯むし、逃げ散る。不浄屍どもは違うだろう」


 シドにも反対されて、ユーシンはむう、と口を尖らせた。

 どうやら捨て駒になる気はなく、本気で道を切り拓く気だったらしい。


 「むしろ、ユーシンは本体叩くときに絶対必要だし、ちょっとやってみっか的なノリと勢いで命を懸けないでくれ」


 呆れたファンの声に、ユーシンは片眉だけあげ、ますます口を尖らす。


 「ファンには言われたくはないな!」

 「どういう意味だ!あと、不味いけど飲んどけ」


 ファンが差し出した小瓶を、ユーシンは勿論、クロムもジャスワン将軍も微妙な面持ちで見つめた。シドだけが、貼られた品名をみて顔をほころばせる。


 「強壮薬か。ありがたい…」

 「シドちゃん、アスラン軍製強壮薬飲んだことないのね…その顔見るに」

 「ああ。俺は軍には属していないから…何かあるのか?不味いのは覚悟しているが…」

 「その覚悟のはるか上飛び越えていくかんな」


 ひったくるように一瓶、強壮薬を手に取り、クロムは一気に呷った。直後、口を押えて蹲る。

 その姿に「大袈裟な…」と苦笑を浮かべつつ、同じように呷ったシドは、その後も同じ行動をとることになった。


 「死んでも飲みたくない味だが、やはり良く効く!」

 「苦いのとえぐいのと甘ったるいのが同居するって、すごいよな」

 「隠し味が隠れきれてないよねえ~。後味が辛いのもふっしぎ~。この味で良しとした薬師、殴りた~いw」

 

 ヤクモがこの場にいれば、真っ先に飲まされただろうが、マナンは警戒して上空を旋回し、降りてくる様子はない。

 竜騎士隊も鉄鎖網と投擲槍を使い果たしたのだろう。時折降下し、『顔剥ぎ』に衝撃波を当てては離脱する、と言う攻撃を繰り返している。

 そのたびに『顔剝ぎ』からは言葉になっていない絶叫が迸るが、おかげでファンたちから注意は逸れていた。


 「いいか、ユーシン。うちの竜騎士隊が出撃しているってことは、すでに他の部隊も動いているって事だ」

 「そういや、ナランハル。来る前に出撃命令だしといたん?オドンナルガの命令にしちゃ、早すぎる」

 「いや、そんな暇なかったし、何処に行くか詳しい場所までは判らなかったからね」

 「んじゃあ、オドンナルガんとこの、あの胡散臭い軍師サマの仕込みかなーw」

 「たぶん。兄貴も自分の武装を召喚してたし、ウー老師は将軍と一緒に話聞いてたしね。だから、そう焦らなくても、必ず勝機はくる」

 「なんにせよ、さっさとして欲しいもんだぜ…」

 

 いやそうにクロムが視線を向ける先には、折り重なって藻掻く不浄屍どもがいた。

 『聖域』には入ってこれないとわかってはいるが、かといって気を抜けるような光景ではない。

 もし、『顔剝ぎ』本体か分身の攻撃を受けて御業が破れた場合、この数の不浄屍どもが雪崩れ込んでくる。

 クロムの『砦』で防ぐことはできるが、それも長い時間ではない。斬り進もうにも、四方八方から押し寄せる不浄屍の攻撃を全て防ぐことも、避けることも、不可能だろう。


 「ガラテアさん、体調は大丈夫?これだけの御業を使ったなら…」

 「あと、二回程度の御業がやっとだな。それも、『癒し』や『解毒』程度のものだ」

 「魔法薬あるから、御業はもう使わないで」


 御業は魔導と違い、魔力を使うわけではない。魔力回復薬は持ってきているが、御業による消耗には効果がなかった。

 依然として荒い息を吐き、疲労の色が濃いガラテアに、武器への聖力付与を自分が出来てよかったと、内心にファンは呟いた。

 神官が意識…あるいは命を喪っても、『聖域』は消えることはない。だからと言って、ガラテアが無理をしていいわけはない。


 「いやあ、修羅場中って事を忘れるくらいきゅんきゅんするねwそれはそーとさー、ナランハル、灯の刻印はどれくらいの規模で使えんの?これから援軍が来るとしても、最初のおにーさんたちみたいになったら、ちとヤバい」

 「揶揄わないでくださいっ!灯の付与は、俺が『認識した範囲』です。なんでこの場に来るアスラン軍全員に付与します」

 「え、うそ、ちょっと範囲がばがばすぎない?ナランハル、倒れちゃわない?」

 「大丈夫です。実験したし」


 以前、こっそりと実験を行ったことがある。

 訓練の一環と銘打って、千人隊を二手にわけて様々な項目で得点を競い合う協議会を開き、片方には灯の付与を、もう片方にはしない、という実験だ。


 結果、付与した千人隊の方が実力的に劣っていたのが、ほぼ互角と言う結果で終わった。

 それでファンが大きく消耗し、気を喪ったり、疲労困憊で動けなくなったという事もない。


 灯の刻印はマース神の…その力の源となった時の女神の力そのものだ。

 おそらく。それ故に、神と繋がるという消耗の原因がなくなり、保持者はどれだけの範囲でも、何度でも使用できる。


 「そう仮定して、マナンが見えた時点で、もう刻印はつかってます」

 「それでか。竜騎士の動きが鈍っていないのは。飛竜には、枷も効かないのかと思ったが」

 「それはわかんないなあ。実験するわけにもいかないしね」


 うーん、と首を捻ったファンの顔が強張る。

 全員の視線が、その満月色の双眸が見つめる先へ集った。


 そこに在ったのは、『顔剥ぎ』の分身。

 憤怒の形相で口にくわえているのは、藻掻く不浄屍。

 その腐った血を、侵入を阻む『聖域』の見えない壁へと塗りたくるように振り回す。


 「…何してんだ?」

 「もしかしたら、ではあるが」


 錫杖を構え、荒い息と共に、ガラテアは声を血の気が引いた唇から押し出した。


 「『聖域』を穢すことで、打ち破ろうとしているのかもしれない。そんなことが出来るかどうかはわからないが…」

 

 『聖壁』と違い、『聖域』には見えない壁は存在しない。ただ、不浄なものの侵入を防ぐだけだ。

 だから、腐った血は空中に留まるわけもなく、地に落ちる。その血は確かに『聖域』の中にも落ちたが、それ以外の侵入はしっかりと拒んでいた。


 「奴は、不浄屍の死体?残骸?から出てきたように見えたし、もしかしたら、橋頭堡を作ってるのか?」

 「笑えねえな。とりあえず、アレは斬るか?」

 「やめとけ。この数だ。下手に剣を出したら、引き摺りだされるかもしれない」


 御業の『剣』を行使すれば、安全圏から攻撃はできる。

 だが、違う神の『聖域』内で御業を行使することは、どんな結果になるかわからない。仲のいい、或いは親族とされる神同士では効果が増すこともあるが、仲の良くない神同士では、最悪『聖域』が消える。

 神話では、騎士神リークスと大海の主ダロスは仲が悪いとはされていなかったが、逆に言えばあまり絡みもなかった。

 

 腐った黒い血は、ぼとぼとと『聖域』に落ちてくる。

 ほとんどは範囲外に撒き散らされているが、材料は周囲に幾らでもあり、勝手に不浄屍同士で押し合って潰されたものの血も、領域内に染み出してきていた。


 ファンたちは武器を構え、その『聖域』を穢す黒を見据える。

 本当に『聖域』内に出現するかどうかはまだ不明だが、無理だと笑ってやりすごすには、彼らの戦士としての勘が警鐘を鳴らし過ぎていた。


だが。


 「え?」


 唐突に、『聖域』に群がっていた不浄屍、そして『顔剥ぎ』の分身が吹き飛ぶ。


 「うっしゃア!!ご無事っすかあ!!ナランハル!!」

 「ジル!」

 「オラオラオラァ!紅鴉親衛隊特攻(ブッコミ)隊長『鉄頭』ジルカミシュ様のお出ましだぜェ!!」

 「ジル、うっさい」


 両拳に風を纏い、まとめて数十体の不浄屍を吹き飛ばしたジルカミシュの尻を蹴飛ばし、ニルツェグが視線を巡らせる。

 その視線が止ったのは、ガラテアの顏だ。一瞬気だるげだった顔がパッと輝き、それから一瞬で憤怒の表情に変わる。


 「なんで、ガラテア様だけそんなお疲れなん?ナランハル…」

 「『聖域』を願ったからだ。ファンたちは、強壮薬を飲んだから元気そうに見えるだけで、さっきまでは私以上に酷い顔色だったぞ」

 「んー。それならしゃーないか。ヨカッタね。ナランハル、クー坊…」

 「なんで俺もっすか」

 「ガラテア様だけ頑張って、おめーがぬくぬくしてるなんて、それこそ万死に値すんじゃん?」


 そんなことを言いながらも、ニルツェグは両手に握った小ぶりな斧を絶えず動かし、二つ名の『黒旋風』の名に相応しい暴れっぷりを発揮している。

 彼女もまた、魔導騎士だ。属性のない魔力の塊を武器に纏わせ、攻撃威力や範囲を増加させて振り回す。

 あまり範囲を拡大させては威力が落ちる。しかし、今回の相手は脆い不浄屍だ。本来より三倍程度に範囲を拡大させ、当たるを幸い薙ぎ斃していく。

 

 「二人とも、さすがに紅鴉親衛隊の将だ!強いな!」

 「だろ?」


 胸を張ってファンはユーシンの賛辞を受け止めた。

 この場面で謙遜するのは、目の前で繰り広げられている快進撃にあまりにもそぐわない。


 「おっとォ!!あのヤロウ、他のと違うっすヨォ!ニル姐さん!」

 「周りで飛び跳ねてんのも、他のとちげーな。ジル、うちとアンタであの辺やるし」

 「うぃッス!」

 「雑魚はこちらにお任せを!」


 ニルツェグの周りに群がる不浄屍どもに、槍が突きこまれる。

 それは一本二本ではない。さらに、矢の雨が不浄屍に降りそそぎ、地面に縫い付ていく。


 「ナランハル!我らが路を拓きますんで!!」

 「行っちゃってえ~!」

 「ウェーイ!!」


 槍を突きこみ、周囲の建物の屋根から矢を放ち、紅鴉親衛隊の騎士たちが咆哮した。

 家屋や、その残骸で遮蔽物が多いため、槍を突きこむ部隊は、十人隊が三隊程度である。しかし、弓箭隊はその倍以上。

 ファンの灯の刻印により聖力を付与されているとはいえ、ただの矢では効果は薄い。しかし、如何にしぶとい不浄屍とは言え、頭を砕かれ、手足を地に縫い付けられれば動けない。

 アスラン軍で本来使う矢は、馬上射撃に適した短弓だ。しかし、こうした市街地や馬上以外で使うための弓も訓練を積んでいる。

 威力は短弓よりも大きく、まともに当たれば人体程度は容易く貫通するほど。さらに脆い不浄屍が、耐えらるものではない。


 「ちょっとドッカンしますぜー!!」


 更に、不浄屍に向けて放たれたのは、小型の火砲だ。

 ドン、と腹に響く音と共に砲弾が発射され、まとめて不浄屍を吹き飛ばす。

 千切れた肉片が地に落ちて蠢くが、それはもう脅威でもなんでもなかった。


 「よし!俺たちは『顔剥ぎ』本体を叩く!」

 

 先ほどまで、『顔剥ぎ』との間を埋め尽くしていた不浄屍は、紅鴉親衛隊に押されて散り散りになっている。

 今ならば、接敵できるだろう。


 「ほいきた!」

 「ドノヴァン大司祭と同じなら、どこかに万魔の王の眼があるはずだ!それを露出させ、破壊できれば終わる!」

 「問題は、何処にあるかってこったな。まあ、ぶった切っていけば、どっかにあんだろ」


 フレルバタル師の剣を鞘に戻し、クロムは『紅鴉の爪』を包んでいた無爪紅鴉旗を解いていく。

 

 「お、今なら振るっても不機嫌にならなさそう?」

 「むしろ、なんか、早く自分を使えって不機嫌になってんな。さっきまで絶対拒否して癖に…」

 「ふむ!まこと、武器は振るい手の鏡だな!」

 「はぁ!?」


 お前らいい加減に…と口を開きかけたファンは、更に口を大きく開き、用意していた言葉とは違う声を放った。

 

 「ヤクモ!マナン!」

 「た、ただいまあ~」

 「ギャウ!!」


 風を起こしながら『聖域』の中に舞い降りたマナンの背で、ヤクモが手を挙げ、すぐにマナンの羽毛の中に潜り込む。


 「寒いよおおおお!マナンちゃんからちょっとでも出たら、すっごく寒いい~!」

 「そりゃそうだ。水があったら即凍るぞ」

 「羽根があった時は全然寒く無かったのにねぃ~。ごめん、皆、ぼく、ここから出れないよぅ」

 「他に痛いとかしんどいとかは?」

 「疲れただけぇ~」

 

 マナンも心得ているようで、翼を少し持ち上げてヤクモを覆っている。

 顔の大部分も羽毛に埋め、それでも少し風が吹いて背中や腕が露出すると、「ぴ」と悲鳴を発するヤクモに、一同は安堵の息を吐いた。


 「ヤクモ!俺の外套を着ておけ!」

 「あと、背中よりお腹に回った方が温かいぞ。マナンの足の上に乗る感じで。マナン、ヤクモを抱いててやって」


 マナンはファンの声に、「グル」と頷いてちょこんと足を揃えて座った。ずるりと背から落ちるヤクモを、ユーシンが素早くその足元に押し込む。ついでに自分の外套も突っ込むと、にぱりと大きく笑って腕を振った。


 「軽くなった!」

 「寒くないのか…と聞くだけ野暮だな」

 「この馬鹿にそれを言うなら、聞くだけ無駄だ」


 クロムの訂正に、笑ったままユーシンが蹴りを放ち、それを同じく蹴りで迎撃する。今度こそ「いい加減にしなさい!」とファンが叱るが、もちろん二人が聞いている様子はない。

 それは本来ならさらに叱責すべきなのだろうが、ファンはそれ以上何も言わなかった。

 

 いつも通りだ。あれだけ不利だった状況を乗り越えて、浮かれすぎているわけでもない。

 なら、それが一番いい。


 「じゃあ、突っ込むぞ。ファン、お前はあの腐れ目ん玉射貫く隙を伺え」

 「…わかってる。皆、奮戦を」

 「おう」


 不浄屍だけが相手ならば、ファンも戦った方が良い。

 だが、その程度なら親衛隊騎士で充分事足りる。


 僅かな隙をついて穢金の眼を潰すというのなら。


 隠されたものを見抜き、狙いを定められる、『鷹の眼』。

 そして、見えたものならば射貫くことは出来る、弓の技量。

 その二つを併せ持つのは、ファンしかいない。

 

 それは判る。理解している。

 けれど、強大な敵から自分だけ離れ、安全圏にいて、仲間たちを送り出すのは、いつまでだって慣れない。


 「クロムは、ファンのもとに残って護っていた方が良いんじゃないか?」

 「俺ちゃんもそう思うよん。クロムっちのかわりに、おにーさん頑張っちゃうからさー」


 シドとジャスワンの提案に、クロムは眉を顰めた。

 二人の云う事は、もっともだ。

 もし、『顔剥ぎ』の分身がまとまってこちらに向かってくれば、『聖域』も持ちこたえるかわからない。

 ニルツェグとジルカミシュがすでに三体、分身を撃破している。だが分身はすぐさまわきだし、身をくねらせていた。これはおそらく、呼び出す上限などないのだろう。


 「俺は反対だ!クロムの『紅鴉の爪』は、おそらく決定打になる!残る警護ならば、シドか将軍がつくべきだ!」

 「なら、俺の意見。ガラテアさんとヤクモと自分の身くらい、自分で守る。戦力の分断なんてしてる場合じゃない」


 満月色の双眸が、しっかりとクロムを見据えた。


 「あの罪人を討ち取ってこい。俺の守護者(クロム)

 

 有無を言わせない、強い意志。

 だが、その裏で、ファンは自分も共に行き、少しでもクロムたちが傷つく確率を減らしたいと思っていることは、わかる。

 何せ、他の誰でもない、己が主(ファン)なのだから。 


 「御意」


 それを捻じ伏せての命令だ。これを遂行できないようなら、即座に首を掻っ切った方がまだマシだ。


 満足そう微笑んだ満月色の双眸から視線をはがし、当初よりずいぶんと距離が離れた『顔剥ぎ』へと向ける。

 竜騎士隊の攻撃は続き、徐々にそれに慣れてきたらしい『顔剥ぎ』は、癇癪を起した子供のように手を振り回して追い払おうとして、移動させられていた。


 竜騎士隊は、狙って誘導したのだろう。すぐさま、ファンへと直接攻撃できないほど離れ、しかし、矢が威力を喪うほどの距離でもない。

 流石は精鋭揃いの親衛隊の中でも、最精鋭と呼べる竜騎士隊だと、クロムは滅多に述べない賛辞を、心の中で送った。どうせ聞こえないのだし、口に出すまでもねーし、という言い訳付きで。


 「…俺の主を相応しくねーだのと身の程もわきまえずに言いくさった罪」


 構えるのは、夜天の黒を湛えた刀身。同じ黒であっても、地を染める不浄屍どもの血とは全く違う。どこまでも澄み切った、美しい黒。

 濡れたように煌めく刀身は、戦闘の開始を舌なめずりして待っているかのようだ。


 「万死に値する!」


 その声が反撃の狼煙であったかのように。

 四人の戦士たちは、悍ましい肉塊で埋め尽くされた戦場へと、一斉に駆けだした。

 

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