押し掛け嫁の正体?!
ーたぬき視点ー
発見があったよ。
こんなピンチなのに凄い事に気付いたんだ。
分身をした能力には、オマケがあったんだ。
それはね…。
変装を解く。
凄いだろ?!
コレならば…。
あの、押し掛け嫁の本当の姿が知りたいんだ。
引っ込み思案なのは、女の子らしいけど…
今は、どう見てもおじさんだしな。。。
さぁ、行くぞ~!!
ボン!!!!!
ん?
あれ?
煙りで前が見えないよ…。
大量の煙りが辺りに充満していたけど、暫く経つと煙りが無くなった。
でも…そこには、びっくりの光景が広がってたんだ!!
そう。
変身してた人が予想より多かったよ…。
そりゃ、大きな目玉に囲まれてたから良く見てなかったけど…。
正直…皆さん…誰レベル。
だって!!!
押し掛け嫁は、羽が生えてるし。
その隣には、頭にカチューシャを付けてる。
そんな棒みたいなカチューシャが流行りなの?
その上、小型化して太った人まで。
それにしても…長い髭を一気に生やしたなぁ。
俺を摘み上げた人の他に、大きな人間は一人しかいないよ?
皆んな変わった人たちばっかりで。
真っ青な顔色の人もいるし…。
手にヒレ?!
「こんな事が…。
妖精族・鬼族・魚族。。。それだけでも驚きなのに極め付けはドワーフ?!
あの人嫌いの??
何故…俺の部屋に?
まさか…」
「ゼン様。次期国王ともあろう者が相変わらずですな…。
コレは今まで味方だと信じていた側近がいつの間にか人外の者たちとすり替わっていた。
そう言う事です。
今になって、何故正体を現したかは、疑問ですが…」
「お前な…。
こんな時くらいツッコミはやめろよ。
落ち込むだろ?」
「いえいえ。
ゼン様に限ってそんな事は有り得ません。
打たれ強い…ま、それだけが取り柄と言えるのですから」
?
掛け合い漫才なの?
久しぶりに見たよ。
大好きだったんだぁ。
ん?
。。。
あ、
俺はボッーとしてる押し掛け嫁の羽に付いている虫を取ってあげた。
たぬきだもの。
虫捕まえるの上手いよ!!
あれ?
取ったら…また変化??
色が変わった。
そう、急にキラキラしだしたし。
ん??
あっちの人もこっちの人にも虫が!!
よーし!!
俺ってば、素早く取ってあげたよ。
だって、ちょっと気味の悪い虫だったから…。
あーーー!!!!
オヤジ!!
SOS気付いてくれたんだぁ…。
あれ?いつの間にか、大きな道が出来てたよ!!
オヤジってば、でも何処から??
急に現れたし…。
おぉ??
溢れてた分身たちも慌ててこっちに向かってるな。
さぁて。
このキラキラ派手な押し掛け嫁だとどうかな?
オヤジ…アレで気弱だからなぁ。