ゼッフルの異変?!
ーゼッフルの独り言ー
オカシイ…。
我の予感に違和感を感じるのだ。
何も無い。
王宮は、ほぼ掌中に収めたのだ。
王など、赤子の手を捻るよりも簡易。
いや、大臣などと言う輩は更に言えば洗脳すら必要ない。
我の口一つ。
いや、目の前の報酬で充分だったのだろう。
奴らは、この国の先行きや。
己が子孫の未来さえも、目先の欲望のために売り払う(無自覚だがな…。だからこそ阿呆なのだろうが…。)
だから退屈を感じこそすれ、不安など。
だが、我が一族の予感は特別なモノ。
闇に生きる我が一族は、この予感を頼りに幾つもの勝利を手にしてきたのだ。
それこそ、妖精族・魚族・鬼族…。あの用心深いドワーフさえもだ。
奴らは、気づかぬ間に我が手下と成り果てた。
ジリッと焦燥感が肌を焼く。
あり得ない事に、汗が噴き出す。
汗…。
そんなモノ出るなど聞いた事もない。
いったい、何が?!
その時、手下から報告が次々と入る。
『街中で不可思議な存在が出現!!
街の住民は正気に戻り人々が歓喜に湧いている。しかも、先頭に立つのは巨人族の第二王子カラ。そして伝説の魔法使いゼルグフ!!』
。。。
把握が追いつかない間に、次々とことが起こる。
ドドドドドンンンンンンンン!!!!!!
爆裂音と共に王宮が大揺れする。
そして、驚くべき事に魔法使いが乗り込んで来たと言うのだ。
奴らめ。
図に乗りおって…。
こうならば、我の本気を見せる時が来たな。
さてと。
洗脳の為に散りばめていた、我が分身を集めフルスペックの己に戻る。
憎き魔法使いを捻り潰してくれるわ!!!
「キャーーーー」
今度は何だ?!
王宮中で、悲鳴がコダマスル?!
「アンタ誰よ!!
どっから入ったの!!!」
悲鳴の一つは、ドアを開けた我の前でも。
もしや…。
!!!!
解けてる。
洗脳ではなく、我の変身が?!
まさか。。。城中がか?!
血が凍りつく感覚に慄く。
怒りが、こみ上げる。
作り上げた全てが崩れたのだ。
そして、コレを知った我が種族は、我を許しはしまい…。
我は、悲鳴を振り切って騒めく王宮を進む。
見慣れた城内の者たちの、差別的な目つきに現状把握しながら。
目的地…ゼン王子の部屋へと…
ーオヤジ視点ー
ツッコミ処は満載だ。
だが。
一番は、近づいてくる何かだろう。
良からぬ魔力の塊だ。
まさに、爆発的な塊。
太刀打ち出来るだろうか…。
タヌキがその時、俺に差し出してくれたのは…。
「オヤジ!!
最初が肝心だぞ!!
女の子は、ヒカリモノが好きだから。
コレ…。」
タヌキよ。
まさかの虫??
光を放つ変わった虫が俺の回りを囲むのを見ながら、ため息が出る。
好意は有り難い。
しかし、あの圧倒的な存在の感じからすると、役には立つまい…。
戦闘態勢を整えて、その時を待つ…。
ー未来のオヤジよりー
あぁ。。
そんな事(役に立たない)を思ってた俺に、言ってやりたい。
『馬鹿やろう!!タヌキだぞ!?』と。




