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米粒には、7人の乙女がいるらしい?!


ーオヤジ視点ー


奥の手しか無い…。


デレンに言われた奥の手。

魔法棒を片手に、展開をする。


『我が意思に沿え!

世界の全てを映し出す光よ、その道を示せ!!』


唱えながらも、不安が過ぎる。

デレンが最後に言ったセリフが気になるからだ。


「いやぁ、分からない。

本当だよ。何が起こるか分からないが米粒を詰めた本人とこの魔法棒は繋がっているから」


タヌキとの繋がりを持つ壊れた魔法棒。

いや。今は復活済みだったな。


そんな考えを思い巡らす程の時が流れても何の反応も無い。

じわりと迫る焦りが身体を巡るも、ジャンセの去り際の恨みを込めた目が頭を掠める。


他の方法は…。


駆け出す事をやめられない俺は、グラセルを置き去りにした事すら完全に忘れたままとにかくザリ様の元へ…。



ん?


アレは??


山道を降りて、街道に出たところでびっくりする情景が現れた!!


鳥が一列に並んでる?


並んでる小さな小鳥たちの身体をよく見れば、薄ら光っている?!



タヌキだ…。


俺の直感がそう叫んだ。


それが魔法棒の力だと知るのは、ずっと先になる。

その時の俺は、予感にも似た気持ちでひたすら小鳥の列を追う。


だから気づかなかった。

小鳥たちが米粒を食べていたのを…。



ーたぬき視点ー


オヤジめ。


まだ、未練があるのか…。

(リガリのお陰で艶々の髪が自慢だったモノなぁ!)


坊主頭を避けたまま、袈裟用の布を持って店長をお出掛けとは…。


立派な袈裟姿で取り戻すつもりかな?

でも…アレはニューレディだから。

本物じゃないんだ。


まぁ、失恋の特効薬は時間のみかもしれないなぁ。


そんな事を思いながら、腰巾着のちびっ子と遊ぶ。


あのニセ巨乳の巨人族だよ。

遊ぶには、大人の姿じゃやり難いと言ったら縮んだ。


それから随分と遊んだから、疲れたのかいつの間にか寝てた。


目が覚めてビックリ!!


馬車で移動とは…。


腰巾着は、少し元気がない。

どうやら、オヤジへの伝言を忘れて遊びに出てきたらしいよ。


ダメだよ。

アレで心配性なんだから。


タダでさえ失恋の心労があるのに、心配までさせたら坊主頭の前にハゲちゃうよ!!


ツッコミを無視してへこむ腰巾着め。


それにしても、腹減ったぁ。

遊びに夢中で食べないまま寝たから、腹の虫が泣いてる。


食べよ!と言うと首を横に振る腰巾着。

どうやら、食事サービスの無い馬車らしい。


ふぅ。

では、コレを開けて…。


実はコレ。

店長に貰ったんだ。


たぬきにぴったりの鞄。

毛皮色で溶け込むタイプ。


何でも流行りの冒険者の持つ鞄らしくて。


「容量は無制限と言う逸品だ。

パパラヌには、惜しいが今回の礼だな」とか言ってた。


店長は一言多いタイプだ。


と、いう訳で入れてたのは、もちろんお握り!!



オヤジが作ってくれたんだ!!


元気のない腰巾着に一つやると、目が点になってた。


え?

まさか…お握り知らないの?


ええーー!!!

まさかの米粒も知らないのか?


ほら、一粒に7人の乙女が宿ってる。

素晴らしい食べ物だよ。


有り難いモノなんだよ!!

と、力説したけど腰巾着馬ヨダレが出ていて聞いてない。


もう!!


ほら!っとあげたら。

夢中で食べ過ぎて、元のニセ巨乳に戻ったし。



お陰で馬車が壊れました。



もう!!

馬車会社の人が怒ってるよ?!



うーん。


オヤジを呼ぶしか無いけど…。



睨み合うニセ巨乳と馬車会社の人々の横で、ちょっとお握りをパクッと。



いやぁ、空腹に勝るモノなし。


美味い!!


オヤジは天才だーー!

(ついでに、近くに来ていた小鳥たちにもお裾分け!)



少し離れたところに座って、お握りを食べていたら馬車会社の人が一人こちらへ向かってくるし!!


お、怒ってる??


どうすれば…。



慌てて鞄の中を探してたら、偶然出てきたのは…。



鈴蘭に似た鈴。



えっと…なんだっけ、コレ?



取り敢えず、鈴を振りながらちょっとびびっていた俺はびっくりする場面に遭遇する事になる。



でも、ちょっぴり楽しかったけど…な!!




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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です(^_^ゞ たぬきくんの中ではハゲと坊主頭は分別されているのですね! ハゲてはイカン! ……と(笑) [一言] つまりオヤジさんの前で整列していた小鳥は、たぬきくんのお握り…
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