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終末から始まる物語  作者: 風間流治
プロローグ
5/229

03:団欒<side:紅葉>

信「今回はお前の回か。」

紅「かわいい成分が足りない・・・。」

女性から指輪をもらって、5日目、信兄さんは式神たちの学習や修行で、

大変らしい。

私は基本、彼らからは何も習っていない。

毎日、夜寝る前の1時間ぐらい、

例の白い空間で、双子ちゃんをなでて、執事やサムライさんと

話してすごしている。

どうも彼らに言わせると、私は、基本武器をにぎれば、

体が自然に動くタイプのようで、

変に教えるより、自己流のほうがよいとのこと。

一族の力は大変優秀のようです。


だが、6日目わたしは魔女っ娘にお願いをした。


「異界の力?っていうのが何なのかを教えてください。」


<ああそうか。それを教える必要があるんだ。>


どうやら、私の相棒たちは、やるべき特訓を忘れていたらしい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


<それでは、僭越ながら、わたくし、マリーが

力の使い方の説明をさせていただきます。

姫さまには退屈かもしれませんが、大変重要ですので、

居眠りはしないでください。

レン。キョウ。姫さまが寝ないように見張ってください。>


そういうと、槍の器を持つレンと、籠手の器のキョウが左右に分かれて、立った


<まず、この世界では、魔術、法術など目に見えないものを扱う力は

基本使えません。

では、なぜ姫さまの一族は使えるのか。これはわかりますか?>


「生まれてしばらくすると一族の大半の人が使えるのでわかりません。」


<そうですか。・・・・。簡単に説明すると、そのような力が存在する場所から、

ドアのようなものでつなげて、連れてくる感じですね。その連れてくる力と

仲が良いかによって、使える力が違ってきます。

姫さまは土と火、兄上殿なら、木と金といったところですか。

姫さまと兄上どので共通しているのは、2種類の力はいくらでも連れてこれるに、

それ以外となると、なぜか拒まれてしまうので、使うことができない点です。

普通ならそんなことはないのですが・・・。>


何やら考えが始めてしまった。


-パン。パン。-


片手剣を器にもつメイドのアンさんが手をたたく。


<はっ。申し訳ございません。>


「質問です。」


<どうぞ。>


「ドアの開き方がわかればだれでも使えるようになるんですか。」


<使えません。そうですね。普通の人はドアがないんです。特にこの世界の人は。

だから、開き方を教わっても。ないものは開けません。>


「弟は?」


<ない。と言いいたところですが、わからないんですよね。

妹さんも持ってないと思うんですが、使えているので、

あの双子はなんか特別なんでしょうね。>


今の説明で父に見る目がないのが確定した。

本当にあの父のようにはなりたくない。


<続きまして、力の使い方です。>


いよいよだ。


<力には、兄上どののように、力をためることが

できずすぐに出してしまうタイプと、

姫さまのように、力をためるタイプがいます。

兄上どのの場合は、見たことがあるかもしれませんが、

結界や罠、植物等を操ることが簡単にできます。

姫さまのようにためるタイプは、強化したり、

火や土でものを作り出すことができます。

通常は火や土がないと作りだすことはできませんが、

姫さまは、いくらでも力を連れてこれるので、

力を集めて固めることができるので、

力が火や土となって見えるのです。

では、さっそく、火をつけてみましょう。

まず、手の平の上にして広げます。

そこに、火の力よ集まれ的なイメージを思い浮かべます。>


さっそくやってみる。


(火よ集まれ。火よ集まれ)


すると、すぐに丸い赤い炎ができあがる。


<さすが姫さまです。>


ただ、止め方がわからずどんどん大きくなる。


<あわわわ。姫さま。イメージをやめてください。>


慌てて考えるのをやめる。

すると、炎の玉は私の手の中からでても浮かんだままになる。


<このように、力を集めて生み出されたものは、術者が考えるのをやめるまで、

その形を変化させます。この生み出したものは、

消えるイメージを考えるか、術者が死ぬまで消えません。>


そこで、ふと思いついて、蝶の形に変化させてみる。

緋色の蝶の形にはなったが、動かない。

試しに、羽を動かすイメージを与えると、

その場で羽ばたくが動かない。

そこで、上に動くイメージをしてみる。

上には動くが、上に動き続けてしまったので、

慌てて下に動くイメージを与えて、止まるイメージをしてみる。


「む~。うまくいかない。」


<それは、難しいですよ。動物みたいに考えるこはできませんから。

そうですね。姫さまのイメージに近いことができるかわかりませんが、

どこどこまで行ってきて、というイメージの動きはできますよ。

ただし、火なので、到着するまでにものを燃やし続けますが。>


「なにそれ。だめでしょ。」


<マリー。もっと、ちゃんと説明をしなさい。

姫さま。マリーが使い方の説明の時に言っていた、

強化を使えばよいのです。>


レイピアの器を持つ執事のレイが見かねて教えてくれた。


「強化?」


<そうです。強化とは、姫さまが集めた力を

ご自身の走る速さや叩く力を上げることもできますし、

私どもに炎を着させることもできます。

それに、小さき生き物であれば、

魂を力の塊の中に閉じ込めて、操ることもできます。>


「すごいね。」


<そうですよ。力は使い方なのです。

うまく使えば、いろんな使い方ができるのです。

ところでマリー、確かにあなたが異界の力の引き出し方を

説明するのが適切でしょうが、

もう少し、安全な説明はなかったのですか?あなたにはいつも・・・。>


なぜか、レイがマリーを叱り始めた。アンとレンとキョウはそんな二人を見ると、

私の背中を押して、少し離れたところまで連れてきた。


<マリーは、われわれの中でも頭が良いのですが、

調べずにはいられない子でして。

姫さまの先生には向かないと思って、だれか別のものをと思っていたところ、

姫さまがマリーにお願いをしてしまったので、様子を見ていました。>


ああなるほど、私空気を読めなかったんだ。


<決して、空気を読めてなかったとかそういうわけではございませんよ。

私たちも、あそこまで、わかりやすく説明できるとは思わなかったのです。

ただ、最後の最後で、失敗して。なんというか。>


アンさんエスパーですか。心を読んでと思った。

どうやら、武器のみんなは、最後の最後で、力の使い方の説明をちゃんとせずに

火の玉を作らせたことを怒っているらしい。

確かにあれは危なかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次の日から、武器を使った練習が始まった。

どうやら、今まで、練習がなかったのは

力の説明をだれがするかで、悩んでいたからのようだ。

信「へ~。俺らの力の根本はこれか~。」

紅「ユン~。ユエ~。かわいい成分を補充したい。」

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