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影日向くんは引きこもり  作者: しろかえで
11/23

第11話 お母さんは紅一女

今回は可愛いお母さんの話です。

何だかんだあって二日ぶりの我が家だ。


マンションのドアの前、インターホンを押すとお母さんが出た。


ドアを開けてくれたお母さんは上機嫌だ。

仕事がうまくいっているのだろうか?


「仕事順調?」

「そうねえ~ お父さん、出張だったし、やりたい放題で仕事はかどらせてもらったわ」


えっ?!


なんか、今、お母さんから“見えた”気がした。


そんなことは知らずに、上機嫌なお母さんは話を続ける。


「さっき、学園長先生からお電話があって『お嬢様をまたお借りします』っておっしゃるから、『ウチの子は箱になぞ入れておりませんから。いつでもどうぞ』とお応えしておいたわ」


良かった。ウチの方は問題なさそうだ…


「杏」と

お母さんは呼びかけて、両手を大きく拡げた。


私がトツトツと近付くと、グイっ!と頭を抱きしめられた。

色んないい匂いに混じって画材の匂いもする。

「どう? 高校生活、楽しくなれそう?」

「うん」

私は目まぐるしく起こった出来事を思い返してみた。


「とても」


「良かった」とお母さんは私の頭を抱きしめたまま、つむじ辺りにキスしてくれた。

くすぐったい


なので、話を振ることにした。

「学園長先生のご自宅には奏センパイと泊まったんだヨ」


「えっ?!」

お母さんは私の頭を胸から離し、今度は両肩を掴んでマジマジと見る。


「写真あるよ」


お泊りした時、「お母さんに見せよう」とお揃いの恰好でお布団の上に座って奏センパイと2ショット写真を撮った。しかもセンパイの手には紅一女(くれないひとめ)の単行本が…


写真を表示したスマホを見せると


「キャーッ!!」と叫んで、お母さんは私からスマホを奪い取った。


「センパイは紅一女(くれないひとめ)のファンなんだって! 今度ぜひお目にかかりたいって!」

うっとりとスマホを眺めているお母さんに言ってあげる。


「奏先輩に“固チャ”していい? ってか、する!!!」

とお母さんはチャカチャカとスマホを操作した。


すぐ着信音が鳴る。

即レス??


お母さんが満面の笑みで画面を見せてくれた。

「お招きいただき本当に有難うございます。 私の大好きな杏ちゃんのお母様で、大ファンの紅一女(くれないひとめ)でもいらっしゃるお母様からのご招待に、今、舞い上がっています」と可愛いスタンプがいくつも踊っている。


私はセンパイからこんなスタンプを貰った事がなく、ちょっと悔しい。

「いいでしょ!!」とお母さんから思いっきり自慢されてしまった。


超ハイテンションなお母さんから「そう言えば、“あの本”の中身、あなたも読んだの?」

と聞かれたのは、ずっとずっと後になってからだった。


杏ちゃんはお母さんから何が見えたのでしょう?

それは次回あたりのお話…(^_-)-☆


ご感想、レビュー、ブクマ、ご評価、切に切にお待ちしております♡



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― 新着の感想 ―
[良い点] 何が見えたんだろう? おわかりいただけただろうか?と言われてもいつもさっぱり見えてない私にはまったくわかりません…。 タネ明かし期待しています
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