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璃月港血証護送作戦

血色の璃月、暴かれし


二十一人の記者が織田、豊臣、武田三军に占拠された璃月港に潜り込み、

軍による民間人虐殺の決定的証拠をこっそり撮影しようと試みた。


鉄砲隊の銃弾が十六人目の仲間をなぎ倒した時、

シャルロットは写真のネガをコートの裏地と帽子のつばに縫い込み、

震えながら敵軍が発行する「良民証」を受け取った。


城門を踏み出した瞬間、背後から兵士の囁きが聞こえてきた。

「これらの記者は、まるで火に飛び込む蛾のようだ……」


三ヶ月後、テイワット大陸中の新聞に血に染まった写真が掲載された。

ナタ、スメール、スネージナヤ、フォンテーヌ、そして璃月の残された土地では、

無数の民衆が街頭に立ち、

戦争の真実はついに侵略者の偽善の仮面を引き裂いた。




かつて璃月港の誇りであった緋雲坂と吃虎岩は、今や戦煙と鮮血に彩られた景色だけを残している。にぎやかだった埠頭に停泊するのは、商船や遊覧船ではなく、異国の禍々しい旗を掲げた戦艦ばかりで、漆黒の砲口は生気を失ったこの街を冷徹に見据えている。空気には焼け焦げたにおい、鉄錆、そして微かな腐敗臭が混ざり、人を息苦しくさせていた。


シャルロットは砲弾で半分削り取られた崩れた塀の後ろにしゃがみ、掌の氷元素の神の眼が微かながら揺るぎない冷気を放ち、長時間握りしめて熱くなった留影機の筐体を冷ましていた。レンズの焦点を調整し、塀の亀裂から遠くの埠頭地区の様子を鮮明に捉える。そこではそれぞれ異なる鎧をまとった兵士——織田軍の赤備え、豊臣軍の黄幡、武田軍の黒潮——が家畜を追い立てるように、ぼろをまとった璃月の民衆を一箇所に囲い込んでいた。泣き叫ぶ声は兵士たちの乱暴な怒鳴り声と、銃床が肉体に打ちつけられる鈍い音に遮られていた。


「左側だ、織田の兵がまた火をつけている……」

低い声が耳元に響いた。『蒸気鳥新聞』のベテラン戦場記者、マーティンだ。何日も髭を剃っていない彼は無精で疲れ切った表情をしている。彼も改造された留影機を構え、シャッター音はほとんど聞こえないほど微かだ。


シャルロットは黙ってレンズを動かし、立ち昇る炎と濃い煙、そして炎の前に銃を構え、熱気で姿が歪む兵士たちをフレームに収めた。手は安定していたが、心は胸の中で激しく鼓動していた。これは演習でも、報道講座の模擬危機取材でもない。血塗られた、今まさに行われている罪悪だ。彼らは廃墟と恐怖が入り混じる戦場に七日間潜伏し、亡霊のように行き来し、手にした留影機で占領軍の残虐行為——無差別処刑、略奪、放火、組織的な虐殺——を記録し続けてきた。


フォンテーヌの各新聞社から集まった二十一人は、同じ信念を胸に封鎖されたこの孤城に潜り込んだ。今、生き残っているのは何人だろう。シャルロットは数える勇気がなかったが、行動を分けて合流するたびに仲間の数は減り続けている。恐怖は冷たい蔦のように一人一人の足元に巻きつき、上へと這い上がってくる。


「決定的な瞬間を撮れた」

マーティンの声には抑えきれない昂奮と、深い苦しみが混ざっていた。

「豊臣家の鉄砲隊が埠頭で……集団銃殺刑を執行した。少なくとも三十人、三十分前の出来事だ。ネガはここにある」

彼は油布できっちり包まれた小さな金属ケースを差し出した。中には命よりも重い映像の証拠が納められている。


シャルロットは受け取ると、冷たい感触が手に伝わった。これと同じく厳重に包まれた複数のネガケースを、隠しポケットが幾重にも縫い込まれた厚手のコートの中にしまい込んだ。これらの映像は告発であり、証拠であり、もう声を上げることのできない璃月の無念の亡霊たちにとって、唯一の希望だった。


「早くここを離れなければならない」

チーム最年少の記者で、『フォンテーヌ科学評論』のエリオットが青ざめた顔で囁いた。

「城門の検査はますます厳しくなっている。難民に記者が紛れ込んでいるのを、彼らも疑い始めているらしい」


まさに彼の言葉を裏付けるように、遠くから突然一斉の銃声が響き渡った。方向は先ほど別行動を取ったもう一つのグループの潜伏地だ。全員の体が一瞬に硬直した。シャルロットは下唇を強く噛みしめ、血の味が広がるほどに食いしばった。また仲間が見つかったのだろうか。


束の間の静寂の後、さらに息が詰まるような待機が続いた。約束の合流時間が刻々と過ぎていくが、その三人の姿は一向に現れなかった。


もう待てない。


今回の行動の主催者であるマーティンが最終的な決断を下した。彼は生き残った五人の仲間——シャルロットを含む——を見渡した。誰もが疲労と恐怖を顔に刻みながらも、瞳の奥には消えることのない火が燃えていた。


「ばらばらに脱出せよ、予備計画通りに」

声は嗄れながらも断固としていた。

「証拠を外に持ち出せ。どんなことがあっても、必ず持ち出せ」


彼は一人一人のネガ隠し場所を念入りに確認した。シャルロットのコート裏地、帽子の中袋、さらにスカートの厚い縁取りの中にも、真実を記録したフィルムが巧みに縫い込まれた。一針一針に、仲間の託した思いと無数の犠牲者の無念が込められているようだった。


「シャルロット」

マーティンは最後に彼女を見つめ、その眼差しには長年の目配りと、重大な任務を託す重々しさが滲んでいた。

「君の神の眼は、突発的な事態に対処する助けになるだろう。生き残れ、そして真実を世に暴け」


彼女は力強く頷いた。喉が何かに詰まったように、声を出すことができなかった。


埠頭へ続く道は、一歩一歩が刃の上を歩くような心地だ。廃墟のあちこちに片付けられない死体が転がり、暗い赤い血が石畳の亀裂に染み込んでいる。織田軍の足軽たちが通行人を乱暴に押しのけ、持ち物を検査して禁制品の有無を探っていた。シャルロットは頭を垂れ、古びた広つば帽子を深くかぶり、出城検査を待つ難民の列に紛れ込んだ。


列はゆっくりと前に進んでいく。城門には幾重もの検問が設けられ、異なる軍服を着た三家の兵士が入り混じり、鷹のような鋭い視線で通行人一人一人を眺め回している。脇の木の柱には血塗られた首が幾つも吊るされ、かつて声を上げた璃月の顔と見覚えのある姿がうっすらと分かる。シャルロットは胃がひっくり返るような思いをし、無理に視線を外らした。


突然、背後から騒ぎと怒鳴り声が響いた。心臓が一瞬止まったようになり、彼女は勢いよく振り返った。


マーティンとエリオットが豊臣軍の鉄砲兵たちに列から引きずり出されていた。士官らしき男が、エリオットの荷物の隠しポケットから見つけた小型現像ケースを手に、残酷な笑みを浮かべている。


「記者か?」

士官はぎこちないテイワット共通語で問いかけた。声は大きくないのに、にぎやかだった城門は一瞬に静まり返った。


マーティンは背筋を伸ばし、答えようともしなかった。


士官は冷たく鼻で笑い、手を振った。


「バキッ!」「バキッ!」


耳に刺さるような澄んだ銃声が、停滞した空気を引き裂いた。マーティンとエリオットの体が激しく震え、壊れた人形のように崩れ落ち、下から血が溢れ出して砂埃の上に広がった。


シャルロットの呼吸が止まり、視界は一面の血の色に染まった。十六人目……いや、十七人目、十八人目だ。彼女は拳を強く握りしめ、爪を掌に食い込ませた。激しい痛みでかろうじて立ち姿を保ち、崩れ落ちずに済んだ。泣いてはいけない、叫んではいけない、少しの不自然さも見せてはいけない。コート裏地に縫い込まれたネガが、今や焼けた鉄のように肌を熱く焼いているのを感じた。


ついに彼女の番になった。一人の兵士が空っぽに近い荷物を乱暴に漁り、もう一人は疑いの眼差しで彼女を上から下まで眺め回した。シャルロットは顔を上げ、周りの難民と同じく無感覚で狼狽した表情をわざと作った。占領軍が発行したしわくちゃな「良民証」を自ら取り出し、指がわずかに震えていた。


兵士は証明書を眺め、襟元の内側に留められ、微かに冷気を放つ神の眼をちらりと見て眉をひそめ、しばらく天秤にかけるように考え込んだ。若い女性であること、神の眼が一定の価値を持つこと、あるいは単に面倒事を増やしたくないだけなのか。最終的に兵士はいらいらした様子で手を振り、早く立ち去るように促した。


シャルロットは助かったと思い、よろめきながら前へ進んだ。一歩一歩が綿の上を歩くようで、まるで冷めきらない仲間の亡骸を踏んでいるような心地だった。生死の境を示す城門のアーチをくぐり抜けた時、塩気を含んだ海風が正面から吹きつけ、彼女は身震いした。


微かに、城門の守備兵の皮肉めいた囁きが風に乗って耳に届いた。


「……これらの記者は、全く命知らずだ。火に飛び込む蛾のように」


火に飛び込む蛾……そうだ。滅びると分かっていながらも、光に向かって突き進み、一瞬の真実を刻み込み、後世に伝えるために。涙はついに抑えきれず頬を伝い、砂埃と悲しみに混ざり落ちた。振り返ってはいけない、振り返るわけにはいかない。帽子のつばをさらに深くかぶり、足速めて港外へ続く小道をよろよろと走り抜け、地獄と化した璃月港を背後に置いた。


三ヶ月後、フォンテーヌ廷、『蒸気鳥新聞』本社。


印刷機のローラーが大きな轟音を立て、インクのにおいが濃く立ち込めている。温もりの残る新聞が雪片のように次々と刷り上がり、一面にはインパクト抜群の白黒写真が紙面いっぱいに掲載されていた。


埠頭に山積みされた死体、子供を抱き絶望する母親の眼差し、鉄砲一斉射撃で立ち昇る戦煙、兵士の顔に浮かぶ残酷な無関心……各写真の下部には簡潔ながら心に刺さる説明文が添えられ、時間、場所、加害軍の部隊番号が詳細に記されている。


シャルロットはにぎやかな編集部の真ん中に立ち、行き交い憤りを隠せない同僚たちに囲まれていた。彼女は黙って新聞を見つめ、瞳にはマーティンの最後の眼差し、エリオットの青ざめた顔、そして璃月港に永遠に残された十六人の同僚の姿が浮かんでくる。


彼女が持ち帰ったのは、単なるネガではない。


それは雷鳴であり、烈火であり、告発の怒涛だ。


翌日、テイワット大陸中の有力新聞は、ほぼすべて一面でこの璃月からの血の証拠を転載した。


ナタでは、部族の戦士たちがかがり火の周りに集まり、文字の読める神官が記事を読み上げる声を聞き、怒りの雄叫びが高原を揺るがした。


スメールでは、教令院の学者たちは論争をやめ、知恵の宮殿には残虐行為を非難する声が響き渡り、砂漠の傭兵も雨林の住民も同じく憤りを募らせた。


スネージナヤでは、冷たい北風も広場に集まった人波を散らすことはできず、氷の女皇の民衆は遠くで起きた惨劇に強い憤慨を示し、外交官はかつてないほど険しい表情を浮かべた。


フォンテーヌでは、オピクレルオペラ劇場はまるで糾弾の広場となり、市民たちは激昂し、政府に行動を起こすよう要求した。


戦火に完全に飲み込まれず、必死に持ちこたえている璃月の残された土地では、生き残った人々がこっそり運び込まれた新聞を回し読み、涙と怒りが入り混じった。写真に映る見慣れた街並み、肉親の姿は、悲しみをより強靭な抵抗の意志に変えた。


戦争の真実は、これほど鮮明で残酷に世の人々の前に晒されたことはなかった。侵略者が丹念に飾り立てた「共栄」「秩序」の仮面は、命を代償に手に入れられた映像によって完全に引き裂かれ、その奥に隠された血塗られた、言い逃れのできない罪悪が剥き出しになった。


シャルロットは目を閉じ、深く息を吸い込んだ。空気に満ちるインクと紙のにおいは、言論の自由と真実が晴らされた証のにおいだ。彼女の戦いはまだ終わっていない、これは始まりに過ぎない。

1937年、日本軍が南京を占領した後、多くの欧米記者が南京に入り、現地で実情調査を行った。

日本軍は戦後の国際法廷で裁かれるのを逃れるため、わざと演技を行い、地元の中国民衆を強引に協力させ、日本軍が民衆に対して穏やかで親切であるかのような偽りの姿を演出した。

しかし、洞察力のある数人の記者はその偽装を見破り、日本軍が南京城内で大虐殺を行った真の罪証を密かに撮影し、惨劇の真実を世に知らしめた。

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