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曖昧な記憶の、その隣で  作者: はる乃


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第八十七話 矛盾だらけの真実

「じゃあ……彬は、私の本当の彼氏じゃないってこと?」


未来は、信じられないように彬を見つめた。


「好きだって……言ってくれたじゃん。」


「……うん。」


彬は小さく頷く。


「俺は、未来のことが好きだよ。」


「今も昔も……変わらず、ずっと。」


一瞬、未来の表情が揺れる。


けれど、彬は静かに続けた。


「でも……記憶がなくなる前の未来にとって、俺の存在なんて……無いに等しかったと思う。」


「そんな……。」


「未来が事故に遭う直前まで付き合ってたのは……真二だよ。」


「……。」


未来は何も言えなかった。


頭の中で、今まで聞かされていたことが、少しずつ崩れていく。


「じゃあ……私と彬が付き合ってたっていうのは……?」


彬は、苦しそうに目を伏せた。


「……俺が、未来の彼氏だっていうのは……嘘だった。」


未来の胸が、大きく締めつけられる。


「……嘘だよ。」


「そんなの……嘘だよ!」


「嘘だって言ってよ!」


「……。」


彬は、何も言えない。


「意味分かんない……。」


未来の目に、涙が滲む。


「事故に遭う前まで真二先輩と付き合ってたのなら……」


「なんであの時、真二先輩は私に……」


「『お前は黒沼と付き合ってる』なんて言ったの?」


未来は混乱したまま、彬を見つめる。


「……おかしいよ。」


「だって……全部、矛盾してるよ!」

ここまで読んで頂きありがとうございます。


とうとう真実を知って。

混乱してる未来に対して、彬はどこまで伝えるのでしょうか。

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