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13/53

by 俺

あらすじ・題名を変更しました。

旧題「数こそ力なり!! おかしくなった世界の魔物使い」

 そして次の日の正午、俺は再びグラウンドの朝礼台に上がっていた。

 姿を見せた時、いろいろな暴言を言われた。


 近くにいたゴブリンメイジとデュラハンが怒っているのが伝わったが俺は止めた。

 虐殺する気もなければ口だけのこいつらに何かする時間も惜しい。


 そしてメガホンを手に話を開始した。


「こんにちは。硬い地面で一晩寝た感想はどうかな? 日中そこまで暑くならないとは言え、夜は冷えるだろうな?」


 手始めに軽い挑発をしたが、顔を真っ赤にして何か喋っている。


「悔しく、怒りを感じているのなら口ではなく行動で示せ!」


 メガホンを使わずに声を荒げたが、ステータスのおかげか予想以上の声量だった。

 自分でもビックリだ。


 アイテムボックスからゾンビとバットを出した。


「今日は日没まで待たない! 制限時間は2時間だ! そして明日はないぞ!」


 ガヤガヤした中で一人の男性が姿を現した。


「少々よろしいでしょうか?」


 50代過ぎの腹はデップリと顔はギトギトしたオッサンが気持ち悪い笑みを浮かべて近寄って来た。

 こいつの顔、どこかで見たような?


「何だ」

「初めまして。私の名前は山田 太郎と申します」


 山田 太郎か。

 たしか議員だったような気がする。


「黒井沢だ。要件は?」

「あのですね……」


 それから彼は20分も話した。

 要約すると、自分を助けると良いことがあり、その判断をさせた自分には良いポジンションを用意するべきで、今すぐ学校に入れろ。

 これだけでどうしてこんなに時間を使うのか理解できない。


「どうでしょうか?」


 俺、良いこと言ったでしょ? 的は顔をしている。

 両サイドにいるゴブリンメイジとデュラハンは黒いオーラを出して命令があれば即座に殺す構えが出来ていた。


「二人とも、攻撃しろ。ただし殺すな」

「「はっ!」」

「ブギャア!?」


 一瞬で男は吹っ飛ばされた。

 何度か転げまわり、停止したころには全身が泥だらけになっていた。


「手加減が上手いな。俺なら殺していたかもしれん」

「ありがとうございます」

「風圧であそこまで吹っ飛ぶとは大げさな」


 そう。

 二人は攻撃を当てていない。


 寸止めをしただけであの男は10m以上もぶっ飛んだ。

 ダメージは全くないだろう。


 ただ、心には深刻なダメージが入っているだろうな。

 二人は本気で殺意を込めた拳をあの男に放った。


 走馬燈でも見えたんじゃないか?


「時間を無駄にしたな。挑戦する奴は早くしろ~」


 なんだか馬鹿らしくなってきた。


 朝礼台に座ってスマホをポチポチ。

 暇である。


 そんな中、仲間同士の通話が入った。

 スキルは便利である。


『も、もしもし』

「香奈か。どうした?」


 最初にゾンビを倒した女の子だ。

 自己紹介を済ませてあるので名前を知っている。


 鑑定で見れば分かるが、鑑定はまだ話していないからな。


『仲間たちと話したんだけど家族を仲間にしちゃダメかな?』


 確かに。

 家族の存在をすっかり切り捨ててしまっていた。


「配慮が足りなかったな」

『それじゃ仲間に入れて良いの?』

「ただし家族が倒すはずだったゾンビはお前たちが倒せ。両親なら2体、兄弟を含めるのならそれに合ったゾンビを倒せ」

『分かった。みんなとそっちに行く』


 しばらくして香奈たちが来た。

 何だろうな。


 映画のワンシーンみたいに隊列を組んでる。

 様になってるから悔しい。


「お待たせ」

「わざとか?」

「え? 何が?」


 あぁなるほど。

 香奈が先頭にいたから他の連中が悪ふざけしたんだな。


「いや、お前はそのままでいてくれ」

「え? あ、はい」


 後ろの連中が笑いをこらえている。

 早くも香奈はいじられキャラが定着しているのか。


「家族を連れてこい」

「はい」


 大体は両親だけだったが、兄弟がいる者もいた。

 まぁ今更ゾンビを倒すのを躊躇する奴もないだろう。


 ゾンビの貯蔵は十分なので次々と出す。

 死体は順次回収である。


「そうだ。お前らがいるのならちょうど良いか」

「どうしたの?」


 香奈が俺の隣でスマホを弄っていた。

 何で俺の隣にいるんだ? 家族の元に居ればいいのに。


「蟻の動きに異変が起きた」


 フワフワした空気が一気に冷たくなった。


「あいつらが……」


 香奈の目にも殺意が迸っている。

 良いことだ。


「蟻の動きに異変って具体的はどんな感じですか?」


 一人の男子が声をかけた。

 短髪で耳にはピアスをしていて真面目とチャラ男の間のような男だ。

 名前は翔。


「大群を率いて進行している」


 その言葉に緊張感が更に増した。


「あいつらはどこに行こうとしているんですか!? 追いついて今度こそ殺してやる!」


 周りの連中もやる気があるようだ。


「いや、ここに居て問題はないだろう」

「何故ですか!」

「あいつら目指してるのここだもん」

「なっ!?」


 流石に言葉を失ったか。


「後どれぐらいで衝突するの?」


 香奈が冷静に聞いてくる。

 他の奴らも落ち着きつつあるな。


「後2時間前後だな」

「何で黙ってたの?」

「奴らは待ってくれないから」

「……そう」


 香奈はまたスマホをポチポチし始めた。

 その他も冷静になって2時間後の戦闘に心を落ち着かせている。


「そ、それは本当なのか?」


 知らないオッサンが声をかけてきた。


「あぁ。2時間後に蟻が来るぞ」

「私たちはどうすれば良いんだ! 子供も妻もいるんだぞ! 助けてくれ!」

「知るか。ゾンビを家族分倒せば子供も妻も仲間に入れてやる。嫌なら来る蟻を倒せ」

「蟻は君が呼んだんじゃないのか!」


 何でそんな風に考えるのか不思議ですよ、ホント。

 冷静さを失った人は考えれば分かることも思考停止して考えもしないのか。


 俺も気を付けないとな。


「そうだとしてもお前が取れる行動は限られている。ゾンビを倒して仲間になるか、蟻を倒して家族を守るか、ここを去るかだ」


 そう思えば少しばかり人が少なくなったように思える。

 200人くらい減ったか?


「俺が家族の分だけゾンビを倒せば仲間にしてくれるんだな!」

「何度も言ってるだろ。ただゾンビを倒すのは仲間になる条件であって仲間になっても何もしないなら追い出すぞ」

「な、何をすれば良いんだ!」

「強くなってくれればいい。一人で家族を守れるくらいになればこんな世界でも生きていけるだろ」


 俺の言葉を聞き、目の色が変わった。


 守るべきものがある人間はそれがあるが故に動けない場合がある。

 だが、あるが故に行動することも出来る。   by俺


 チラホラとやる気のある人たちが出てきた。

 これなら間に合うかな?


 人間強制レベリングを!


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