StoryCode:“sekibaku”#1『人生を笑え』
結局のところ⋯⋯⋯?
StoryCode:“sekibaku”#1『人生を笑え』
「では、次の方、お願いします」
この台詞を何度聞いたことか…。最初はこうしてテレビ局に行くのが楽しかったけど今はそうでも無い。一応…というのが自分の中にある。
『一応、行っておこうか⋯』
経験的にはもう、テレビ局への来訪は十分。あとはオーディションに受かるだけ。それなのに⋯⋯⋯私はまた、また、また⋯『次の方、どうぞ』という言葉を聞いている。
この言葉を横で聞いてる上では、自分の能力なんてまだまだなんだよ。だから脱却しなきゃいけない。ここにいる奴らと同じ⋯同じ⋯意味わかんない。私が一番なのに⋯。なんにも判ってない。なんにも判ってない奴らに、私の潜在能力が判ろうはずが無い。もっと私の中身を読み解く事のできる人間と対峙したい。
簡潔に言うと、能力のある人間に会いたい⋯っていうのはある。正直言って、今まで会ってきた人間とは価値観が釣り合わない。
ああ⋯今だってそうだ。今のこんな感じになった私が大っ嫌いなのかもしれないな。さっき私は台詞の前に『正直』という言葉を付けた。⋯⋯⋯⋯なんで付けたんかな。
『価値観が合わない』⋯なんて言葉、言いたくなかったのかもしれないよ。私、そんな人間じゃないから。
⋯⋯⋯どっちなんだよ。どっちよ。どっちに転がっても、今から性格なんて変えられない。私はこれからも私だし、未来を変えれる権利が付与されているのは全員に平等だ。
そんな平等な世界をぶち壊したい。なんなら、平等なんてものを消去したい。この世から。
随分と強気な発言をしたな、と思っているけど、私にはそれが可能なのだ。そのぐらいの力が私には備わってる。
何がとは言わん。
何がとは言わないけど、とにかく自分を認めてほしい。存在を明るみにしてほしい。それがお前らが私にやるファーストコンタクト。こっちから動いてるんだから、お前も動けよ。
スターを発掘したいんだろ?だったら私を見出せよ。見たことの無い世界に連れてってやるから。
⋯⋯⋯⋯⋯なぁんて、私の“本性”がバレてるから、毎度落とすんだよね。本当に口にしてなんていない言葉の数々なのに、まるで相手に暴投しているかのように、監査官に言及される。
『君は、人をなんだと思ってるんだ?』




