StoryCode:“kyouhaku”#1 『マンドルラの星雲儀』
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星を見てると、気持ちが楽になる。
楽しげな雰囲気に包まれるんだけど、それって私だけなのかな⋯。たぶん、違うと思うの。みんなも私と同じで楽な気持ちになると思う。
別に、誰かに聞いたーとか、統計的なまとめがあるような訳じゃないんだけどね。
だって私は星が友達だから。星しか、なんて言うか⋯知り合いがいないの。
星を見てれば、友達がいるんだよね。
だから、私の友達は夜。
昼は⋯好きじゃない。
嫌いよりの好き。
早く過ぎ去れーって思う。夜になればね、私の友達は幾数にも現れるから、とっても嬉しい。もう無限よ。星って。星側もそう思ってるに違いないもん。私と交信出来て嬉しい!って思ってるに違いないもん。
みんな、特別な星なんだけどね、中でも私が注視しているのは⋯みなみじゅうじ座。
なかなか現れてくれないんだよー?もっと出てこい出てこい!っていう思ってるのに⋯え、、、え、、あれ?⋯って、私を恥ずかしめるの!
私、星座⋯あ、ごめん『星』の話をしていたのに『星座』になっちゃったね。
α星、β星、γ星、δ星。
私にとって、この4つの恒星っていうのは非常に特別視しなくちゃならないものなんだよね。
贔屓。めっちゃ贔屓してる。
本当はね、、みんなを平等に見ていきたい気持ちがあるんだけど⋯。
この4つ、そしてこれによって完成した星座群⋯。
私ってセカンドステージチルドレンなの。
超越者として、よく逃避夢を見るんだけど⋯その時に、人それぞれ違うらしいんだけどね、過去と未来を旅するみたいなの。私は未来なんだけど、未来にね、みなみじゅうじ座が深く描かれているの。よく見る光景としては、私が普通に地面に寝そべってるの。
もう山々よ。山々。都会では無く、ちょっと高台の所から、夜中に一人で仰向けになって、夜空を満喫してるの。その時に、みなみじゅうじ座を形作る4つの恒星が、地面に落ちてくるの。隕石ってレベルのもんじゃないよ。だって星が落ちてくるんだから。
メテオ。メテオ級。ちょっとね展開ここで説明してもしょうがないから、私は取り敢えずこの事案っていうのをフェーダに報告しようかと思う。これを一番伝えるのに最適解な人間と言ったら、やっぱりあの女しか居ない!と私は思う。
「ニケリアスー!」




