なんで応援したくなるのか?
昼休み。
廊下。
大会の掲示板。
野球部。
『県大会』
『日曜日 準々決勝』
クラスメイトN。
立ち止まってる。
早瀬、隣に止まる。
早瀬
「野球部の試合?」
クラスメイトN
「……行こうかな」
早瀬
「野球部じゃないのに?」
クラスメイトN
「応援」
早瀬
「隣町に?」
クラスメイトN
「そうだな」
早瀬
「朝早そう」
クラスメイトN、笑う。
クラスメイトN
「まぁ。そうだな」
少し間。
クラスメイトN
「最後の夏だし」
クラスメイトN
「友達、レギュラーだし、な」
その目は。
もう行くって決めている。
早瀬
「……そっか。頑張って応援してこい」
クラスメイトN、笑う。
クラスメイトN
「おぅ!任せろ」
ーーー
放課後。
帰路。
早瀬
「……」
水城
「……また何か引っかかった?」
早瀬
「日曜に」
水城
「うん」
早瀬
「朝早く起きて」
早瀬
「電車乗って」
早瀬
「隣町まで行って」
早瀬
「友達の応援」
少し間。
早瀬
「すげえな」
水城、静かに聞いている。
早瀬
「なんでだろ」
水城
「何が」
早瀬
「そこまでして」
少し間。
早瀬
「応援したくなるの」
水城、少し考える。
水城
「頑張ってるところ」
少し間。
水城
「知ってるからじゃない」
早瀬
「……」
静か。
早瀬
「試合だけじゃなくて」
少し間。
早瀬
「そこまで見てるのか」
水城、少し笑う。
水城
「そうかも」
少し間。
早瀬
「俺」
水城
「うん」
早瀬
「応援って」
少し間。
早瀬
「結果だけだと思ってた」
水城
「うん」
早瀬
「違うんだな」
少し間。
水城、少し笑う。
水城
「応援って」
水城
「見てきた時間も入るから」
早瀬。
「……きっとそうだな」
二人。
並んで歩いていく。




