森の外から出ます
「えっ!? シェーナに会いに行くんですかっ!?」
「そう、やっぱり直接会った方が向こうも安心するんじゃないか、と思うのよ」
私はシェーナ嬢に会いに行く事エリオ君にを告げた。
「エリオ君はシェーナちゃんに会いたい?」
「勿論会いたいです! 彼女は幼い頃から知ってるけど周りからは怖いイメージがあるけど本当は優しくて寂しがり屋なんです……」
うんうん、愛を感じるよ。
「それじゃあ早速行こうか。道案内してくれる?」
「良いですけど……、ここから遠いですよ」
「大丈夫よ、私魔法使えるから」
私とエリオ君はとりあえず身元がわからないようにフードを被ってなるべく目立たない服に着替えて森の外へ出た。
「方向は王都の方で良いわね?」
「はい、良いですけど……、大丈夫ですか?」
「転移魔法は使えるみたいだからね、多分大丈夫だと思う」
何せ初めて使うんだから仕方無い。
私は画面で見た地図を脳内に浮かべ行きたい所に赤丸をつけた。
「転移開始!」
そう呟くと一瞬にして景色が変わった。
「ほ、本当に移動した……、フローラさんて凄いですね」
「ま、まぁね」
内心ドキドキしていたのは内緒だ。
〈転移魔法に成功しました。移動できる範囲が拡がります〉
脳内にそんな声が聞こえた。
とりあえず人通りの無い所に転移出来たので目立ってはいないだろう。
「ここが王都だとしたら目的地はあっちの方向ね」
「はい、確かタウンハウスがあってそこにシェーナがいるはずです」
私達はタウンハウスへと向かった。