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陽炎  作者: 音音
三章 クローバー
24/24

23.決戦

3万5000対10万


数だけ見れば絶望的な戦いが幕を開ける。

超武力国家たるイングリス王国の正規軍を推しても、この数の暴力にすり潰されるのは時間の問題に見えた。


ーーーー2つの巨影が飛来する。


ミラの兄であり、この国の皇太子であるチャールズ・グレン・オブ・イングリスと王国軍元帥カーネル・シルバリオン。2人の伝説級、8つ持ち(・・・・)はそれぞれ白と黒の"竜"に跨っていた。


「「Vooooooooo!!」」


2頭の竜の咆哮とともに放たれた赤い炎のブレスが、皇国軍の両翼を舐める。一瞬にして数十人の皇国兵が戦闘不能となった。


(もう切り札を切ったか)


皇国軍の将校に冷や汗が伝う。


「ええい!怯むな!ゴーレムを出せ!!!」


皇国本陣に濃密な魔力が漂う。そして、超魔導国家たる皇国でも最上位に位置する国宝級の魔導具が光を放つ。


「「「「ガアアアアアアア」」」」


8体もの巨大な土のゴーレムが地中から現れた。

そして、8体のゴーレムは大地を揺さぶりながら、王国軍の中央を蹂躙し始めた。



「直ぐにお二方に中央のゴーレムの対処をお願いしてください。盾兵を中央に集めなさい。可能な限り縫い止めて被害を抑えて。皇国軍の左翼の混乱が大きいようです。騎馬隊と騎獣隊を向かわせて中央部との分断を狙ってください。」


ミラから矢継ぎ早な指示が飛ぶ。


「左翼には"12騎士(テンプルナイト)"の姿があると報告が来ていますが?」


「所詮は"6つ持ち《・・・・》"、囲んですり潰せば、打ち取るのは難しくとも、かなりの時間は稼げるはずです。その間にゴーレムを落とせることを祈りましょう。」


(残る問題はまだ姿を見せていない悪魔(・・)どもね。どこから来るの?くっ、切れるカードがあまり無いわ。)


ミラは宿敵の姿を探し戦場を見回しながら、内心で悪態をついていた。



ーーーーそして悪魔(・・)が降り立つ。

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