57.これでアイツも終わりね
今回は賀東桃視点です。
〈賀東桃side〉
「ホント~、恐かった~っ」
静かな空き教室の中、アタシは担任の教師に訴える。嘘の事実を。
「恐かっただろうな。それが事実だとすれば」
「えー、先生。アタシの事を疑ってるのー?」
「ちゃんと学校での生活態度が、真面目な子なら疑う余地もないんだが」
教師が、苦虫をかみつぶしたような顔をする。まあ、ここまでは想定してた。アタシは悪目立ちしすぎてたから。それに、全部ホントのことだけど、悪い人達との繋がりも有る。そりゃ簡単に鵜呑みに出来ないわよね。
「ならー、他の子にも聞いてみてよー」
「賀東……。お前の話を聞き終えたら、他の子にも話を聞く」
淡々と返される。早く面倒なことを終わらせたいと言うのが、ありありと伝わった。そうだよね。人間面倒なことには関わりたくない。楽な方に逃げるよね。
「もしー、他の子もアタシと同じ事、言ってたらー?」
「まあ、一応本当に有ったこととして、認識はされる。だが、それを実行したとされる、影野という生徒の言い分も、聞かんとな」
腕組みをして、苦渋の表情を浮かべる教師。そうだよね。他の子もアタシと同じ事言ってたら、有ったこととして処理される。
でもそれは、あくまでアタシ達の側からの、意見でしかない。悟の言い分も聞いてそれから、事実確認が行われる。
「あー、そう言えばー、その現場を見ていた子が他に居るんだよねー」
「どうせそれもお前の仲間内だろ?」
「ちがうちがうー、柏原さんだよー」
アタシの言葉を聞いて、教師が目を大きく見開く。因みに、柏原はアタシの学年で、成績トップの生徒だ。
「柏原椿……だと? 信じられんっ」
「なら本人に聞いてみればー?」
ま、本人は絶対にアタシ達と同じ事しか、言えないんだけど。
前にアタシ等で柏原さんを裸にして、写真撮って……命令に逆らったら、この写真晒すからって言ったら、泣いて了承した。弱味がある人間は、絶対に逆らわない。逆らった後が恐いから。
「分かった。先に柏原に事情を聞く」
教師の顔色が変わる。アタシみたいな人間の言う事は、信じられなくても優等生の言葉なら、信じる。教師も所詮は人間よね。面白いくらいにコロコロ変わるんだから。でも念のためダメ押ししとくか。
――ガラガラッ
二つの出入り口が、同じタイミングで開け放たれる。そこから出てきたのは、いつも連んでる三人の女の子。
「ん? 何故お前達が居るんだ? まだ呼び出してはいないぞ」
驚きを隠せていない教師の言葉に
「あは~。先生を癒やすために来たんじゃんっ」
「いつも溜まってそうだったからねー」
「楽にしてあげようと思って」
そして三人は、着ている服を脱ぎ出す。
「ま、待てっ!! なにをやってるんだお前達っ!!」
教師の怒声を気にすることもなく、なおも脱ぎ続けていく。
「まー、そう言うことだからー……居るんでしょー? 柏原さん」
アタシは廊下に向けて、大きな声を上げる。すると、おずおずと眼鏡を掛けた、いかにも優等生といった姿をした、女の子が出てくる。
「アンタは、撮影要員だからー。スマホ用意してー?」
そう告げると、彼女はスッとスマホを取り出し、構える。
「お、おい。どういう事だ?」
「どうするってー? 今から撮影するんじゃんかー」
「止めろ。頼む止めてくれっ!!」
「口じゃそう言ってるけどー、ここは違うみたいだよー?」
アタシはそう言って、教師の股間に手をやる。硬い感触が手に伝わる。教師が短く呻く。
「じゃあー、みんなでー、いただきまーすっ」
そう言って、アタシは仲間達と教師で楽しむ。気持ち良い快楽を。その中で私はほくそ笑む。これでアイツも終わりね、と。




