あっそうそう、今日は卒業だったね
「忠誠の儀」
従者となる者が忠誠の言葉を捧げ、魔法使いが承認することで結ばれる魔法契約だ。
学校を卒業するためには、この儀式によって従者を得る必要がある。
今、一人の少年が卒業のために、この儀式に臨もうとしている。
だが、彼はこの儀式に潜む危険性を知らなかった。
彼の親友は、特に教えようとは思わなかった。
知ったところで避けることなど出来ない、それが彼らの運命なのだから…。
さぁ、卒業するぞ!いつ教師に殺されるかと、ヒヤヒヤするのも今日が最後だぜ!
儀式で得る従者が軍人って言うのがちょっと怖いが…。まぁ、細かいことには目をつぶってやろう。
俺は今日、この学校とおさらばするんだ!!!!
「じゃあ、さっさとパートナー見つけてくれないかなぁ。」
それが、問題なんだよね、ルドヴィーク先生。
おっちゃん、そんな呆れた顔しないでくれ。
俺だって、どうして魔法契約が上手く発動しないのか分からないんだから。
クラスメイトはあっさりと儀式を終えたというのに…。
特に難しい呪文でも無いのに。
「はぁ、君ってほんとにめんどくさいなぁ…。」
ルドヴィーク先生、見捨てないでください。
俺、卒業したいとです、切実に…。
そう、切実に、周囲の軍人さん(俺が忠誠の儀、失敗した人達)の視線も怖いです。
致し方ないな、ここは、ひとまず、リオウの背中に隠れさせてもらうか…。
「お前に落ち度が無いのは一目瞭然だ。ルドヴィーク先生、彼の魔法は確かに発動されている。」
!!!リオウ、お前、やっぱり友達だな。ありがとう!!
「それは、先生もわかってますぅ。…何かに阻まれているように見えるね。」
ぇ?そうなの?ねぇ、ねぇ。
「忠誠の儀は一度発動すれば、それ以降、主従の間に絆が発生するからなぁ…。」
絆?ねぇ、どういうこと?ねぇねぇねぇ。
「では、やはり!先生もそう思われますか?」
「もう、それしか考えられないよね。」
ちょ、ちょっと。俺にもわかるように話してくれよぉ。
「お前、5年経っても可哀想な子だな…。」
おっちゃん、そんなにしみじみと言わないでくれよ。
俺だって、親友と担任に無視されまくってしょんぼりしてるんだから…。
もう!ちゃんと教えてくれ、リオウ。
「つまり、お前はすでに何者かと忠誠の儀を行っていると言うことだ。」
なんですとー!!




