どんぶらこ♪で、こんにちは。
目の前にいるおっさん、笑って許して?
ずどーん!!!
あぁ…イラッとした雰囲気がひしひしと伝わってくる。
しかし俺だって一生懸命頑張っているのだ。
「君ねぇ、ふざけてるわけじゃないよね?」
そんな暇などないやい。俺だって早く成功させたいんだぞ!
「じゃあ、さっさとパートナー見つけてくれないかなぁ。忠誠の儀が成立しないと君は卒業出来ないんだよ?」
朝、起きたら幼児になった。
しばらく唖然としてた。一応大学生だったんだけどな。
だが、なっちゃったものは仕方がない。事実は事実として受け入れよう!って感じで新しい父親と生きていく決意を決めたんだが。
「川で洗濯していたらお前が流れてきたんで、拾ってみた。」
桃◯郎か!あんた俺の父親じゃないのかよ。じゃあ俺の父さんはどこだい。
「お前が知らないのに俺が知るはずないだろう。しかし、お前の年で黒髪とは…珍しいと言うか…。」
黒髪の何が珍しいんじゃい、くそ、銀髪だからってカッコつけやがって!!
「…!!お前、ただの記憶喪失ではないな。銀髪とは魔法が使えない証だぞ。」
え?ま、まほうですか?
「あぁ、そうだ。逆に金髪は生まれながらにして魔法を行使できる者のこと。」
あれ、俺の黒髪はどうなるの?
「後天的に魔法が使えるようになったものの証だ。だからお前は魔法が使えるはずだぞ。」
まじかよ、やったぜ。俺が魔法使いかぁ。実感がわかないが楽しそうだぜ。
「魔力の自覚なしか、…まぁ問題ないだろう。お前は軍事学校に入るんだからな。」
ん…軍?なんでそんな所に行くんだ。あんたまさか軍人か!俺を引きずり込むのか?
「いや、俺は薬師だ。まぁ黒髪の者には軍役があるんだ。軍事学校に通うのも義務だしな。」
よし、落ち着こう。俺は黒髪だ。でも頑張れば銀色に見える黒だな!
「しかし、黒髪となるには修練が必要なはずだ。10にも満たないお前がどうやって…?」
スルーですかい。もう、とにかく俺の方がイロイロ聞きたいとですよ。
「そのうえ記憶喪失か。お前の着ていた衣服も気になるな。」
なに?服着てちゃ駄目だったの。裸族か!
「なに、馬鹿な事言って。そうじゃない、やけに上等な服を着ていたんだよ。あぁもう売り飛ばしたがな…」
おっちゃん、いっそ爽やかだな。上等ってことは金持ちの生まれ?
「裕福な生まれではあるんだろうが、しかしそれならば黒髪を目指したことが解せないな。…戦争に行くことになるんだぞ…。」
なんか、もうやだ。よし、逃げよう!!
「残念だが黒髪は目立つんだ。国境を超えたところでまた別の国で軍役につくだけだ。」
うわーん、死にたくないよぉ。勘弁してくれぃ。
「諦めて学校に入学するのが一番だな。少しでも技を磨けば生存率も上がるさ。」
なんて非情なんだ、おっちゃん。誰か助けてくれ!!
「あぁ、そういえば学校を卒業するときにはナントカの儀とやらで従者を得るな。お互いを守りあうことを約束するそうだ。」
やった、助かったかも。愛すべき俺の従者よ、共にこの苦難を生き抜こうぞ。
「そうだな、従者は軍人の中から選ぶことになるからな。」
…え?!軍人が従者って?こ、怖!!




