ナキリサトル
俺、波切悟はいつも通りのバスでいつも通り大学に向かっていた。
そう、あの事件が起きるまでは……
波切悟はバスの中でいつもは見かけない人がいるのを見つけた、このバスに乗る人は大体同じ大学に行く人が5人くらいしか乗らないのだ。
だから悟は少し珍しいなと思いその人物のことが気になりながら本を読んでいた、その人物がバスに入ってきてから10分くらいだろうか急にその人物が立ち上がった。
その人物は運転手の方までゆっくりと歩き何かを取り出した。それは、ナイフだったのである悟が気づいて急いで止めに行こうとしたが間に合わなかった。
運転手は、そのナイフで刺され倒れてしまっただが誰も周りの人は騒いでいない、そこで気づいたことがひとつ。
この男……悟以外に見えてないのだ。
そのままバスは制御を失いバスはその先にあった線路に飛び出し、電車に吹き飛ばされた。そして薄れゆく意識の中でその運転手をさした相手がこちらに近づいてきているのに気づいた。
そうしてその男は不気味な仮面をつけて何かを言って目の前から姿を消した、そうして悟は死んでしまった。
気がついた悟はベッドの上にいた、悟は起き上がり周りを見た。そうしたらカチャカチャと食器を洗っている美しい女性がいた。
女性はこちらに気づきホッとしたような顔でこういった。
「君?大丈夫?森の中で頭から血が流れてる少年がいるって私の子供たちから聞いて急いで助けたんだけど……」
森?と悟は不思議に思い、聞こうとしたが声が出ない、悟は慌てて立ち上がりすぐ側にあった窓を見た。
そこに広がっていたのはただ広い森である。悟はどういうことか分からずにいたらその女性が話しかけてきた。
「私は、本当の名前はないけど子供たちからは、エリザベートと呼ばれている精霊よ」
精霊?その言葉を聞き悟は気づいたそして心の中でこう思った、異世界に……転生した?と。
そうしてエリザベートは今の状況を説明してくれた森の中で一人で倒れているところを保護し家まで連れていき、何故かつけられていたという「呪い」を剥がしていたという。
そして、呪剥がしの最後の呪いを剥がしてるとこでちょうど起きたらしい。
最後の呪いは、「ディナレゲイン」声が出せなくなる呪いだ。
その呪いが溶けた瞬間、喉の当たりが軽くなりやっと喋れるようになった。
エリザベートは、言った服の横に書いてあるのはライ/テールスト、と書いてあると言われた、それがこの体の名前だろう。
そうして悟は、自分の名前を決めた、サトル/カーティス、まあ適当な名前なのだが、何故かしっくりくる。
そうして悟の物語は始まる、これはなんて事ない悟の人生を書き換える、とても刺激的で悲劇的な、物語である。




