表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
えりん  作者: だいわ朝廷
25/25

第二十五話 最終回 『居酒屋森熊』

第二十五話 最終回 『居酒屋森熊』


 それから一か月が経って、えりんの離婚が成立した。

えりんの日本人の夫が、新しい日本人の彼女と、早く結婚したいと言い出したので、離婚が早まったらしい。

 これでもう半年後には、えりんと結婚出来るようになったが、ここで問題が生じて来たのだ。

 中国にいるえりんの母親、レイレイのおばあちゃんの体調が良くないのと、レイレイの父親が復縁を望んで来たのだ。

 今更何をだが、最低レイレイの親権だけは、欲しいみたいな事を言ってるらしい。国が違えば事情は全くわからないので、えりんに、

「どう解決すんの?!と言うと、一度中国に帰ると言い出した。それで自分が、

「もう結婚しよか?!」

「半年は出来ないぢゃない」

「まーね、でも向こう解決しなきゃでしょう、帰って来たら嫁に貰うよ、レイレイも込みで」

「ありがとう、でも、ちゃんと毎日のご飯食べさせてね、レイレイも」

「わかったよ。ちゃんとするから、キャバクラも控えるし」と言うと、笑っていた。


 とにかく最後の作戦が始まった。えりんの残りの借金二十万円を全て払って、店を辞めさせて中国に送った。

 最初の一週間は連絡がついていたが、何故か途中から連絡つかなくなったのだ。

「おいおい、まさか帰って来ないか?!」と『居酒屋森熊』で喋っていると、ヨーちゃんが、

「信じてやれよ、何か事情があるんだろう」と、らしくない事を言い出した。

「ヨーちゃん、どーしたんや、カッパの神様に見えるわ」と言うと、

「たまには、人間らしい事を言うわ!!、妖怪やけどな」と笑っていた。

 ヨーちゃんとゆいは、同棲しているが、まだ結婚までは考えていないらしい。


 それから、更に三か月経ったが、連絡も全く来なかった。すっかり諦めていて、その間に、専門学校の学生が部屋を借りるようになっていた。

 チョウさんと言う伊丹のママの親戚だ。一応真面目な学生だが、社交的過ぎて逆に面倒くさかった。

 夜バイトが終わってから遊びに来るのである。

「シャチョウ、ビールカッテキマショウカ?!」と、

パシリをやってくれるのである。ビールは飲まないので、

「ハイボールと、タバコ買って来て」と、言うと、

「ボクモイイッスカ〜」とビールとタバコをねだるのである。

「しゃあないなぁ、ええよ」と言うと、自転車で速攻で買ってくるのである。

 タバコ辞めていたのに、ちょこちょこまた吸うようになってしまった。

 チョウさんは、当時オムツを買って、中国に送るバイトや、ラブホテルの掃除のバイトをやっていて、バイトのエピソードなどを色々教えてくれるのである。

 まあ、オモロイやつだった。

それからまた、梅田のキャバクラ遊びをしだした。


 ある日、仕事も復帰して、その日の配達が終わり、残務の作業をやっていると、見知らぬ電話がかかって来た。


「正ちゃん迎えに来て!!」と、レイレイから電話があった。

「え〜っ」と仕事をとっとと片付けて、梅田に行き、関空行きのバスに乗った。

 関空に着くと、レイレイが抱きついて来た。

「何やってたんやぁ〜」とえりんに言うと、「旦那と喧嘩して、携帯取られてたのよ」と言う。

 まだ完全に解決してはいないが、レイレイの親権はまだ先の話になるが、悪い方には行ってないらしい。

 とりあえず、えりんを抱きしめて、塚口に帰って来た。当然、三人で『居酒屋森熊』に行き、カッパのヨーちゃんと、森熊に報告した。

 レイレイは、久しぶりの海鮮丼をばくばく食べていた。

 ヨーちゃんが、

「せやろ!!信じてあげて良かったやろ」と言うと、

「流石カッパの神様!!、更に頭薄くなって来たやん」と言うと、みんなで笑いが起こった。それから森熊が、

「あっ、報告あんねん、俺再婚するわ!!」、

「えーっ、」とみんな言うと、大学生のアルバイトの中で、一番別嬪の女の子と結婚する事が決まったらしい。

「流石男前やなぁ〜」とみんな拍手して、いつものように、常連客みんなで乾杯した。


 終わり


 今まで読んでくれてありがとうございました。

              だいわ朝廷

                     

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ