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やったれ魔法少女  作者: 千園参
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一体いつから……

56話で先行登場したインフィニットブレイザーピンクがようやく登場します。よくここまで引っ張れたなと個人的に驚いています。ついに最終形態となった藤崎綾二をとくとご覧あれ!

それでは楽しんでいってください!よろしくお願いします!!

 カオスダークが復活し、そこに追い討ちをかけるかのように大滝が俺のアイテムを奪い、デモニックグレーとなって仲間たちを苦しめる。木山の必死の説得によって目を覚ました俺は魔法少女の力を結集したインフィニットブレイザーピンクへと変身し、デモニックグレーとの対決に挑む。


「そんな虚仮威しが俺に通じると思うのか?藤崎!!」


 デモニックグレーがエネルギー弾を連射する。俺はその全てをことごとく弾き飛ばしていく。そして一気にデモニックグレーとの距離を縮める。


「早い!!」


 木山が驚きの声を上げる。

 デモニックグレーが俺に向けてパンチを放つ。俺はそれを受け止め、手を握り潰す。


「うわぁああ!!」


 そしてデモニックグレーをハイキックで蹴り飛ばした。


「ぐわぁあああ!あり得ねぇ!この俺が!藤崎なんかに!!」


「言ったはずだ。俺はもうあの頃の俺じゃないって。お前じゃ今の俺には勝てない!!」


「覚えてやがれ!次は確実に殺す!!」


 そう言ってデモニックグレーは撤退していった。

 俺は変身を解除し、真央の元へ駆け寄る。


「綾二くん……。私……」


「大滝から聞いたのか?俺の両親のこと」


 真央は静かに頷いた。


「そっか……」


「バカ!!」


「え?」


「なんでそんな大事なこと今まで黙ってたのよ!!今までご飯とかどうしてたの!?私と帰り道で別れた後はずっと1人だったってこと!?信じらんない!!なんで頼ってくれないのよ!!」


「君は優しい……。きっと打ち明ければ君は受け入れてくれると思った。でも、その優しさに頼っていいのかって」


「そういうところがバカなのよ!頼られて嫌な人なんていないんだから!!」


「ありがとう……」


 真央は俺に抱きついてきた。


「あ、えっと…。真央さん?」


「私も綾二くんのこと好きだよ。ずっと好きだった。いつも助けてくれてありがとう。綾二くんが魔法少女だった時は正直ビックリしたけど、それよりも嬉しかった。いつも助けてくれていたのが綾二くんだってわかったから」


 俺も彼女を抱きしめ返した。純白のドレスをきた真央は美しく、抱きしめずにはいられない。そんなことをしていると木山が咳払いをする。


「ゴホン!イチャイチャするのは後にしてくれるかしら」


「なに怒ってんだよ?」


「怒ってないわよ!」


 しかし、大滝と決着をつけなければならないのは確かであり、このまま大滝を野放しにしておくわけにはいかない。


「木山。真央を頼む」


「アンタはどうすんの?」


「とりあえず、カオスダークだっけか?そいつの決戦の前に、まずは大滝を倒す」


「わかったわ」


 2人と別れた後、俺は口から血を吐いた。真央といた時はずっと我慢していたが、どうやらインフィニットブレイザーピンクに変身すると、その強大な力故に自分にもダメージが入ってくるようである。インフィニットブレイザーピンクはここぞという時以外は使わない方が良さそうだ。俺はそんな体を引きずって大滝の元へと向かった。


「藤崎」


「決着をつけよう」


「「変身」」


 俺はブラスターピンクへ大滝はデモニックグレーへと変身し、戦いが始まった。デモニックグレーの攻撃に押されながらもなんとか反撃を繰り出していく。


「はあああ!!」


「そんな攻撃効かねぇなー!!」


 デモニックグレーの攻撃で俺は吹き飛ばされてしまった。


「うわぁああ!やっぱり1人じゃお前には勝てそうにないな」


「ああ?」


「俺はもう1人じゃないんだ。魔法少女になったことで決して多くはないけど、仲間ができたんだ。俺は仲間たちと一緒に前に進むよ。これからも。だから、それを邪魔するお前はここで倒す!合体変身!!」


 俺はトリコロールブラスターへと変身した。


「いくぞ!マジカルオーバードライブ!!」


「ミゼラブルストライク!!」


 俺とデモニックグレーの必殺キックがぶつかり合った。そしてなんとか競り勝ち、デモニックグレーをキックを入れた。


「認めねぇ!この俺が!うわぁぁあああ!!」


 デモニックグレーは消滅していった。


「これでようやく前に進めるよ。父さん、母さん」


「やっと力を取り戻してくれたか!待ちくたびれちゃったよ」


 そう言って現れたのは担任の北村晴紀先生だった。


「先生!?なんで先生がここに!?それになんかいつもと雰囲気が違うような……」


「あー、この姿はワタシの仮の姿だよ」


「仮の姿?先生街がめちゃくちゃになって混乱してるんですね。すぐ安全なところにいきましょう」


「いやいやいや、ワタシのこと忘れっちゃったのかい?まぁしばらく隠れてたんだけども」


「覚えてますよ。北村先生でしょ?ほら行きますよ」


「違うちがーう!ワタシだよ。君に魔法少女の力を与えたワ・タ・シ!」


「えー!!!?なんで北村先生なんだよ!?」


「君たち魔法少女を観察するのに丁度いい身分だったから体を借りたんだ」


「一体いつから……。え、お孫さんは!?」


「ああ、この体の人の本当のお孫さんだよ。あの時は体の中に隠れていたからワタシは一切絡んでいない」


「そうなのか」


 ―――ってそういう問題ではない。


「君、女の子と再会できた時、すごい喜んでたでしょ〜?えーロリコン?」


「こいつ……」


 この人を小馬鹿にする態度からして間違いなく俺に力をくれた声なのだろう。


「とりあえず、今生き残っている魔法少女を集めてくれるかい?話したいことがあるんだ」


「話したいこと?」


「そう。ワタシと今この世界を破壊してまわっているカオスダークについてだ」


 ついに語られることとなる魔法少女とカオスダーク、ムルシエラゴとの因縁。


 続く。

今回も読んでいただきありがとうございました!

次回ついに明かされる謎の声の正体。そして魔法少女たちは何と戦っていたのか。きっとこれで全ての伏線が回収されますかね。物語はいよいよラストスパート!次回をお楽しみに!!

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