強くなりましたね
皆さんこんにちは。このペースだと今作は60数話ぐらいで完結することになると思います。しかし、見所はまだまだあると思っていますので、残り数話ではありますがよろしくお願いします!
それでは楽しんでいってください!
とある地下―――ボロボロの玉置が床に倒れ込んでいた。
「死ぬかと思ったぜぇ。このタイミングで梅西の親離れは痛いなぁ。俺が丹精込めて育ててやったってのに恩知らずな奴めぇ。まぁいいやぁ。魔法少女の力は随分集まったしなぁ。あと一息だぁ。あと一息で、カオスダークが復活するぅ。ふふふ、ふははははははは!!」
玉置は地下の中にある暗い球体を見つめて笑い声を上げた。
今日も俺はかつて住んでいた町に足を運んでいた。本当は昨日するはずだった用事を済ませることができなかったからだ。その目的を達成するために俺はもう一度やってきたのだが、よりによって会いたくない相手に会うことになってしまった。
「おおこれはこれは、藤崎じゃねぇか。久しぶりだな!元気にしてたのかよ」
この男の名前は大滝慎太郎である。なぜ俺がこの男に会いたくないのか。それはこの男こそが俺を当時いじめていた張本人だからである。
「お前って相変わらず、ぼっちなんだな!はははは!」
この男はこういう人間なのである。人の不幸が大好物な最低の男だ。
「大滝には関係ないだろ。もう行くよ」
「おいおいおい!えらく冷たいじゃないか。感動の再会なのによー!」
何が感動の再会なんだ。喜んでるのはお前だけだろ。俺が迷惑していると、大滝の携帯が鳴った。
「ちっ!なんだ、誰だよこんな時に!」
大滝が電話に出ている隙に俺はその場を離れることにした。
今日はついてないな。俺はそう思いながら目的地へと向かっていた。すると、町には今まで倒してきた怪獣や怪人が集まったような悪魔が空から現れ、町を破壊し始めた。
「なんだあれ……」
俺は悪魔の出現場所に急ぐ。その間にクリムゾンレッドが先に駆けつけ、悪魔と交戦に入った。悪魔の圧倒的な力の前にクリムゾンレッドも全く歯が立たない。
「きゃあ!つ、強いです……」
「ゆきちゃん!」
そこへ俺も到着する。すると、悪魔はこっちを見て言葉を発した。
「ようぅ!オメェら魔法少女をボッコボコにしてやろうと思ってよぉ!わざわざ出向いてやったぜぇ!」
「その声は!ムルシエラゴ。やっぱりまだ生きていたのか」
「生憎、しぶといのが取り柄でねぇ。だが、これが正真正銘最後の戦いだぁ!!」
「藤崎〜!お待たせ〜!みんな連れてきたよ〜!」
相田、築村、木山が駆け付けてくれた。
「なんでお前らここにいるんだよ!?」
「まぁそんなことはいいからさ〜。今はアイツを倒すのが先じゃない〜?」
「早く準備しなさいよ!」
そう言うのは木山だった。
「わかってるよ!ゆきちゃん……俺あれから強くなったんだ。それに一緒に戦ってくれる仲間もこんなにできた。中学時代、ゆきちゃんが俺のことを助けてくれた。今度は俺がゆきちゃんを助ける番だ!待たせたな!行くぞみんな!!」
「準備万端だよ〜!」
「待たせすぎだ」
「「「「変身」」」」
俺たち4人は魔法少女に変身した。
「強くなりましたね……。綾二君」
「っしゃあ!」
俺は気合いを入れて悪魔に立ち向かう。しかし、悪魔の力はとてつもなく、俺たち4人が束になっても全く太刀打ちできない。
「負けてたまるか〜!ウェポンチェンジ〜!」
「超変身!」
サンシャインイエローとハイパーブラスターピンクに変身して反撃に打って出る。そして4人ほぼ同時に必殺技を放つ。
「ディライテッドシュトローム!」
「シャイニングフォース!」
「ドラゴニックバスター!」
「ハイボルテージランス!」
しかし、悪魔の前には俺たちの必殺技はいとも容易くかき消されてしまった。
「そんな攻撃が俺に通じるとでも思ったのかぁ!ぬるいぜぇ!」
悪魔の口から放たれるエネルギー光線によって俺たちは変身を強制解除させられてしまった。
「これでお前たちも終わりだなぁ!!」
「終わり……じゃない!」
俺は痛みで震える体を、なんとか抑え込み立ち上がる。
「そんな体で何ができるって言うんだぁ??」
「終わってたまるか……。今度は俺がみんなを守るんだ!!」
すると、俺の言葉に合わせて相田、築村、俺の変身アイテムが光を放つ。そしてアイテムは中に浮かび、合体した。ピンク、イエロー、ブルー、三色カラーの変身アイテムが誕生した。そしてアイテムは俺の元へ来てくれた。
「俺に力を貸してくれるのか………。」
アイテムを握りしめる。
「いくぞ、合体変身!!」
俺は三色カラーの変身アイテムを起動する。三色の光が俺を包み、色鮮やかなドレスで着飾ると、俺はトリコロールブラスターへと変身した。
「ムルシエラゴ!これが最後の戦いだ!」
「かかってこいぃ!」
俺は悪魔の放つ攻撃を全て躱し、強烈なパンチを打ち込む。さっきまでとは違い、悪魔はダメージを受け始めた。
「ふざけるなぁ!こんなことがあってたまるかぁ!」
悪魔が再びエネルギー光線を放つ。俺はあえてそこへ飛び込んでいき、攻撃をかき消した。
「強い!」
「いけ〜!」
「さっさとやっつけちゃいなさいよ!」
相田、築村、木山が反応を見せる。
「オッケー。これで最後だ!!マジカルオーバードライブ!!」
全ての力を結集した必殺キックを放つ。悪魔はそれを迎え打つために攻撃を放つが、全て弾き返し、必殺キックを悪魔に炸裂させた。
「ぐわぁああああああ!!ふふふ……ふははははははははははは!!」
「やったのか?ついにムルシエラゴを倒した!やった!やったぞ!!」
「やった〜!万歳〜!!」
「藤崎のやつやりやがった」
「あのバカ、とうとうやったわね」
悪魔は消滅する最後の瞬間まで笑い声を上げていた。何故笑っていたのかこの時は全く理解することはできなかった。しかし、これが最後の戦いではなかったことを俺たちはすぐに知ることになるのだった。でも、今は勝利の余韻に浸ることとなる。
俺は変身を解除して、ゆきちゃんの元へ向かう。ゆきちゃんは俺に対してどこか安心したというような微笑みを浮かべていた。
「ゆきちゃん?」
ゆきちゃんが口を開く。
「虐められていた時、可哀想だと思っていましたが、心の中で少しだけ、弱い貴方も悪いのかもしれないと思っていました。私は最低でした。そして時が経ち、貴方はとても強くなって戻ってきました。こんなにも素敵な仲間を引き連れて。どうやら、貴方がいるべき場所はもうここではないのですね。本当にあれからよく頑張りましたね」
「ありがとう、ゆきちゃん。あの時、君が助けてくれていなかったら、きっと今の『ボク』はいなかった。ありがとう」
「藤崎〜!お腹減ったよ〜!焼肉〜!」
相田が俺たちのいい雰囲気を断ち切った。何という空気の読めなさなんだ。
「相田、お前うるせぇな!邪魔すんなよ!」
俺はもう一度、ゆきちゃんに目を戻すと、ゆきちゃんは涙を流すほど笑っていた。
「本当に素敵なお友達ですね」
「そうだな。でも、ゆきちゃんも俺の数少ない素敵な友達なんだけどな」
俺がそう言うと、ゆきちゃんは顔が噴火するのではないかというほど顔を真っ赤にしていた。
「そういうことを軽々というものではありませんよ!」
「じゃあ、今日は5人で焼肉だ〜!!」
相田はそう言って走り出した。
そんな俺たちを見ていた男がいた。大滝慎太郎である。
「へぇー、藤崎のやつ、あんなことやってたのか。面白いもん見せてもらったな。こりゃまだまだ弄り甲斐がありそうだな」
続く。
次回はいよいよいよいよです。最終回ではありませんよ(笑)ですが、いよいよという回ですので、お楽しみに!!
それと特別編に登場させたい魔法少女を募集していますので、そちらもよろしくお願いします!
それでは今回も読んでいただきありがとうございました!




