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やったれ魔法少女  作者: 千園参
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お揃いですね////

皆さんこんにちは。今回から「やったれ魔法少女」は最終章に突入します。悩みに悩んだ最終章のシナリオですので、喜んでもらえることを心から祈っています。

それでは楽しんでいってください。よろしくお願いします!

「おりゃあ!!」


 インフィニットブレイザーピンクの強烈なハイキックがデモニックグレーを吹き飛ばす。


「あり得ない!俺が!この俺が藤崎に負けるだと!?ふざけるなー!!!」


「大滝!お前じゃ今の俺には勝てない!!」


 おっとこれは失礼。これは皆にはまだ先の展開だったよな。間違えてしまった。さて、気を取り直して。

 時は遡ること数日前、ムルシエラゴを倒した翌日―――


 もうすぐ新年を迎えようとしている今日。俺は昔住んでいた街に足を運んでいた。なぜ急にそんなことをするのかって?それはまだ内緒だ。今言えるのはこの街にやることがあって俺は戻ってきたということだけである。久々に帰ってきたので、街を散歩することにした。かつて住んでいた家は既に取り壊されていて、別の家になっていたり、通っていた小学校や中学校はそのままであったりと、変わったものもあれば、変わらないものもあるという、懐かしさが漂う街であった。

 街を歩いていると声をかけられた。


「綾二君?」


 呼ばれた方を振り向くとそこには超絶美少女が立っていた。こんな知り合いが藤崎綾二にはいただろうか。自分の10数年の記憶を辿っても全く思い出せない。


「えっと、ごめんなさい。俺、君のこと覚えてないんだけど、誰でしたっけ?」


「ひどいですね。引っ越して忘れちゃったんですか?私ですよ?新谷由妃です」


「新谷……。ゆきちゃん!?中学の時よりもさらに美人になってたからわからなかったよ!この一年で一体何があったらそんなに美人になるのさ」


「ふふ、もう綾二君ったら大袈裟ですね。色々あったけど元気そうでよかったです!」


 俺に話しかけてくれたこの子は新谷由妃。中学校からの同級生でクラスは2年と3年の時に同じになった。彼女もまた真央と同じように誰にでも優しく、人格者である。俺を何度も助けてくれた頭が上がらない人の1人である。そして俺の初恋の人だ。


「せっかくの再会です。近くの喫茶店でお茶でもしませんか?」


「そんな気を使わなくていいよ?俺はもう大丈夫だから」


「気を使っているわけではありません。私があなたとお茶をしたいのです」


「ゆ、ゆきちゃんがそう言うなら」


 こうして俺はゆきちゃんと喫茶店でお茶をすることになった。そこで中学卒業後の近況報告をした。


「そうですか。高校生活を楽しめているようで安心しました。綾二君、中学の時はその……虐められていたので……。よかったです。本当に」


「そ、そうだね。よかったよ。友達はロクでもない奴しかいないけど、楽しくやれてるよ。ゆきちゃんには本当に助けられたよ」


 そう彼女の言うように俺は中学時代、虐められていたのである。理由はあまり言いたくないので話すことはできないのだが、虐められている時に彼女は俺を見て見ぬ振りをせず、いつも助けてくれていた。そんな彼女に俺は恋をしていた。しかし、虐められている俺が彼女に不用意に近づくことで迷惑をかけてしまうかもしれないという思いから、ついに告白することはなかった。そして虐めやそんな自分を変えるために俺は全く違う街の賀晴高校へと入学したのだ。


「ゆきちゃんはどうなの?」


「私もそこそこやれていますよ」


「そっか。お互いこれからも頑張ろう」


「そうですね。頑張りましょう」


 こうして2時間程度の時間を喫茶店で過ごした後、俺たちは店を後にした。日も暮れ始めていたので、用事はまた後日にして今日は帰ることにした。


「それじゃあ、また」


「ええ、今日は会えて嬉しかったです。それではご機嫌よう」


 ゆきちゃんと別れ、駅に向かう道中、怪獣が現れた。


「どういうことだ!?ムルシエラゴは倒したんじゃなかったのか!?」


 俺はまわりの人々が避難したのを確認して、変身アイテムを取り出し、変身の準備を整えると、1人の少女が走ってやってきた。またこのパターンなのか。なんとその少女はさっきまで俺とお茶をしていた、ゆきちゃんであった。


「え、ゆきちゃん?なんで……」


 ゆきちゃんは鞄から真紅の変身アイテムを取り出した。そしてスイッチを起動した。


「変身」


 そしてゆきちゃんは赤い光に包まれ、クリムゾンレッドへと変身してしまった。まさか初恋の人が魔法少女に変身するなんて、森川杏が魔法少女だと知った時の築村もこんな気持ちだったのだろうか。なんというか見てはいけないものを見てしまったようなそんな気持ち。見間違いであって欲しいそんな気持ちで俺は目を擦ったが現実は変わらないようである。

 クリムゾンレッドが怪獣に攻撃を仕掛ける。怪獣の攻撃を華麗に避けながら、攻撃を入れていく様に俺は何故か一つの芸術を観ているのではないかという思いに囚われ、見惚れてしまっていた。クリムゾンレッドは苦戦することなく、怪獣を圧倒していく。

 しかし、まわりから2体の怪獣がやってきた。


「仲間がいたんですね。纏めて相手してあげましょう」


 いくらゆきちゃんが強くても3体相手は部が悪いはずだ。俺は変身アイテムのスイッチを起動した。


「綾二君!?どうして彼がアイテムを!?」


「超変身!」


 俺はハイパーブラスターピンクに変身し、クリムゾンレッドに加勢する。


「おりゃあ!」


 2体の怪獣を蹴散らす俺を見て、クリムゾンレッドは―――


「綾二君……」


「今は怪獣を倒そう!話はそれからだ!」


「わかりました。あなたを信じます」


 クリムゾンレッドは再び怪獣に華麗な連続攻撃を打ち込み、必殺技の体勢に入った。


「今度こそ終わりです。アブソリュートインパクト!!」


 クリムゾンレッドの真っ赤に燃える強烈な必殺パンチが怪獣を消滅させた。


「よし!こっちも終わりだぜ!ディライテッドシュトローム!!」


 俺も必殺キックを放ち、2体の怪獣を同時に消滅させた。

 戦いが終わり、俺とクリムゾンレッドは変身を解除した。


「ゆきちゃんが魔法少女だったなんて、驚いたよ」


「私の方が驚いています。私は少女ですが、綾二君、君は青年ですよね?一体どうなっているんですか?」


「どうなってるって言われても……。そうだな」


 俺はことの顛末を話すことにした。どうして魔法少女に変身することになったのかを。

 一通り話し終えてゆきちゃんは―――


「そんなことがあったのですか。それは大変でしたね」


 そう言って彼女は優しく微笑んだ。そうゆきちゃんはこういう人なのである。どんな状況であろうとも否定せずちゃんと受け止めてくれる。だから、そんな彼女が俺は好きだったのだ。


「それにお揃いですね////」


 彼女は俺に聞こえないような声でそう言った。


「え?なんか言った?」


「いえ、何も言ってないです」


「まぁ改めてお互い頑張ろうぜ」


「そうですね。くれぐれも無理はしないように」


「だな」


 そう言って俺たちは別れた。

 俺がこの町にやってきたことは偶然ではないのかもしれないと今になってみればそう思う。


 続く

今回の冒頭の内容は現在放送中の「仮面ライダーゼロワン」の前作「仮面ライダージオウ」の39話を参考に書いてみました。当時、リアルタイムで視聴していた作者は前話とは全く関係なく、唐突に冒頭から登場した最強フォームに、あれ?前の回観るの忘れたかなとかなり戸惑ったのを覚えています。今回はそれのもろパクリをしてみました。これで読者の度肝を抜ければいいのですが、きっと無理なんだろうな。

それでは今回も読んでいただきありがとうございました!次回をお楽しみに!!

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