僕はファンだよ〜!
最近書くペースがちょっと落ち気味で更新ペースも落ちてきています。楽しみにしていただいている方は多分いないと思うのですが、申し訳ございません。これからも頑張って書き続けていきますので、よろしくお願いします!それでは楽しんでいってください!
「藤崎〜!あの男は一体誰なんだよ〜!!」
既に相田は野上の存在を知っているとは計算外だった。
「相田すまない……」
「いや、意味わかんないんだけど〜!」
しかし、詳しい事情は俺も知らないのである。真央はやめろと言っていたが、ここはやはり確かめる必要があるようだ。
「俺も橋本と野上がどういう関係かまでは知らない。だから確かめよう」
「それしかないみたいだね〜」
こうして俺たちは放課後に橋本を尾行することにした。橋本を尾行していると、やはり野上が現れた。これだけ毎日待ち合わせしていれば、ほぼほぼカップルなのではないだろうか?幼馴染?しかし、これまでそんな話を聞かなかったことが今になって判明するだろうか。やはりカップルという線が濃いのかもしれない。隣の相田の顔を確認すると、例えることのできない顔をしていた。
「大丈夫か相田」
「許せん」
お前そんな喋り方だったか?そのまま2人の尾行を続行していくと、2人はファストフード店へと入っていった。あんな真面目そうな人たちもファストフード店に行ったりするんだな。少し意外な気がした。
「どうする相田」
「行くしかないだろ〜!」
俺たちも入店した。俺たちはポテトとジュースをそれぞれ注文し、テーブルについた。2人の方を見ると、既にテーブルで楽しそうに談笑していた。
「くそ〜!誰なんだよあいつ〜!!」
「静かにしろよ。気付かれるぞ!」
最初こそ相田は悔しそうにしていたが、仲の良い2人を観察し続けるうちに相田の目は悔しさから潔く身を引き見守ろうとする男の目になっていた。田宮莉子との一件を経て成長したということなのかもしれない。やるじゃないか。
「帰ろ〜」
そう言い出したのは相田からだった。
「もういいのか?」
「好きな女の子の幸せを願っちゃダメなのかい?」
「お前がそれでいいなら俺は何も言わないさ」
珍しくかっこいいじゃないか。こうして2人が店から出るのを待たずに俺たちは店を後にした。しかし、問題は次の日の放課後に起こった。野上の方から俺と相田に接触してきたのである。
「君たち昨日僕たちのことつけてたでしょ」
「さて、なんのことやら」
俺はとぼけることにした。
「とぼけても無駄だよ。全く君たちは何?橋本のファンか何か?」
彼氏のわりに苗字呼びなのか。まだまだ進展していないんだな。ウブな奴らめ。
「残念ながら俺はファンじゃない」
「僕はファンだよ〜!」
そう来たか相田。さて、どう来る野上!
「あんな女のどこがいいんだか」
そう来たか野上ー!予想の斜め上をいくまさかの回答に俺は驚きを隠せない。
「どういうことだ?お前らあんなに仲良くしてたじゃないか」
「あぁ、あれは彼女に合わせてあげてただけだよ。橋本はまわりを寄せ付けない雰囲気を持っている。だから、色々苦労するだろうと悩みを聞いてあげたら、あっさり仲良くしてくれてさ、あんなお堅そうなのに、一度崩れるとチョロいよね」
野上の本性が露わとなった。飛んだクソ野郎だな。
「僕の本性を知っちゃったからにはただでは帰せないよな」
「だったら、どうする?」
「こうしちゃう」
野上はなんと怪人へと姿を変えてしまった。その姿は両腕に大きなハサミ、一言で例えるならカニである。
「君たちはここでいなくなってもらうよ」
「そうはいくか!」
野上シザースの攻撃を紙一重で躱し、変身体勢に入る。すると、相田からただならぬオーラを感じた。
「相田?」
「てめぇみてぇなゲス野郎は僕がぶっ飛ばす〜!!」
「「変身!」」
俺たちはブラスターピンク、シューティングイエローへとそれぞれ変身した。シューティングイエローは怒りに身を任せ、エネルギー弾を連射していく。しかし、野上シザースの装甲はかなり頑丈のようでエネルギー弾はことごとく跳ね返されてしまっていた。
「落ち着け!」
「うるさい〜!!」
装甲から反射される攻撃は容赦なくこちらに飛んでくる。
「君たちもバカのひとつ覚えだね。そんな攻撃僕に効くわけないのにさ!!」
野上シザースは両手の巨大なハサミで追撃してきた。俺は攻撃をなんとか躱し、カウンター攻撃を仕掛けるが鈍い音が響く。装甲が硬い。
「いってぇぇえええ!」
シューティングイエローは相変わらず、怒りで我を忘れているようだった。このままでは追い詰められるのも時間の問題かもしれない。俺は最悪の事態になる前に、シューティングイエローを殴ることした。
「いい加減にしろ!!」
「うわぁ!」
「おやおや、仲間割れかい??」
「何するんだよ〜!」
「何をしてるはこっちのセリフだ!ただ怒りに任せて攻撃して倒せる相手じゃないことぐらいそろそろわかれよ!確かに橋本を弄んでいるあいつが憎いっていう気持ちはよくわかる。だけど、それに飲み込まれてしまっては勝ち目は見えないぞ!」
「わかってるよ〜……」
「だったら最初からちゃんとやれ。ここは部が悪い。撤退するぞ」
「了解〜。フルバースト!」
シューティングイエローは必殺技を放ち、俺たちが撤退するまでの時間を稼いだ。
「くそ!逃げられたか!まぁいっか。じっくりじーっくり味わってやろう」
続く。
最近の敵が怪獣から魔法少女や怪人に変身する人になってきてますね。また怪獣に戻そうかなと思ってたりもします。最終回までの大まかな流れは既にできているので、それを今は飽きられないようにすぐに完結しないようにという構成を考えています。どうかこんな作品ではありますが、見捨てないでください!それでは今回も読んでいただきありがとうございました!次回をお楽しみに!!