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ゲームをやっちゃおうかなと思って点けたけど、やっぱり大学の事を調べようと思った。
ネットで大体の成績評価から調べて、おすすめの大学が数校出て来て、この辺かなと思ってた大学もあったし、知らない大学もあった。当たり前だけど、父達や淡路の志望大学はなかった…! 小川と須田が行きたい大学もないね…
ほとんどの大学に文学部はある。
学科もバラエティーに富んでいる。
国文や日本文学、英米文学、フランス、ロシア、ドイツ、中国…と細かく分かれている。
でも、例えば国文取ったからって、フランス文学やっちゃダメなんて事はないんだろうな。
決められた必修教科はもちろんだけど、後は他学部や他学科の教科で単位を取れるところもあるし。
史学科があるところもある。
「史学科…」
ちょっと気になって見てみた。やっぱりどこの大学にもある。
時代劇好きだし…よく江ノ島の祖父とテレビの再放送を見た。
それくらいだけど、歴史部だし…いや、なんで歴史部にしたんだっけ? 鎌倉に住んでてあんまりよく知らないから…? 暇そうだから!確かに暇だ。
文化祭の時は大変だったけど、結局、ひと月に二回くらいしかなくて、集まっても何って事なくておしゃべりして終わる。岩本先生がたまに時代小説を持ってきて置いていってくれる。持ってきた時に内容をひとり語り、結局ネタバレしてる。
暇だからかぁ…
校外学習の時に話した、滑川にお金を落とした武士の事を調べてみた。
青砥藤綱という人で内容は大体合ってたけど、お金を落とした橋、東勝寺橋だけど、そこ行ったじゃん! 川を見ようといろいろ橋の上から見たじゃん。
石碑も建ってるらしい…
あぁ、もう、恥ずかしい…青砥藤綱が怒りそう、いや、絶対笑ってる。バカだなぁお前〜って感じ。
結構そういうのありそう。知ってはいるけど、上っ面だけ。
小川と淡路が知らなくてよかった…知らなかったよね?
二人の事だから、後から調べてそう。それで、あぁ、あの橋行ったじゃんと気づくはず。
あぁ、もう
僕はベッドに突っ伏して、声にならない声をあげる。
こういうもんなの、地元民て…
いや、そんな事ない。小学校の頃からいろいろ聞かされたり、学ばされてた記憶はうーっすらある。
ちゃんと聞いたり、読んだりしなかったんだろう。
そう、しなかった。興味なかった。
源頼朝が鎌倉幕府を開き、八幡宮があって、寺が多くて…海がある。その程度。
兄の明人の部屋に行ってみた。
小川の父親みたいに部屋中本棚、ほどではないが、結構たくさん持っている。一人暮らしの部屋にもあるらしく、母が『地震が来たら危ないわよって言ったのよぅ』と言っていた。
兄の部屋は僕の部屋と間取りはいっしょで、ベッドと机以外には家具はない。
押入れと作り付けの洋ダンスがあり、その中に本をしまっていた。押入れを開けると、本や雑誌がたくさん積まれていた。
大学受験の赤本もたくさんあった。国公立私立の年度も様々だ。
僕が調べた大学の物もあったけど、政治、経済、法律がほとんどだった。文学部のは全て国立だったけど、本命だったのかなぁ。
何冊か取ってみた。
書き込みや付箋が付いているものや、買ったけど見てなさそうな新品同様な物もある。
調べていた大学のものでは、文学部がなかったが、とりあえず、適当に二冊借りることにした。
朝食の時に赤本の話をすると、
「お兄ちゃんもねぇ、スランプっていうの?あったのよ。文学部だったら国立行けるかなとか言い出したりしてさ、迷走してたわ」
意外だ。どっちかって言ったら、父より完璧なイメージだけど。
「その時にさ、パパが高校時代の話したのよ。あとタッちゃんにも言ってたけど、やり直しはきくよ?みたいなこと」
兄が高校生の頃って僕は小学校2〜4年。まーったく覚えはないけど、やっぱり兄もいろいろあったのかな。
僕は志望校の欄に二校書いた。どっちが第一志望でもないけど。職業は未定。
父は転勤が嫌だったとかで、転勤のなさそうな会社を選んだ。製造業の総務部門で、工場や出張所に移動はあったものの、県内だったので自宅から通えている。
兄は飲料メーカーの営業で、転勤はまだないようだが、いずれあるだろうと言っていた。転勤は一度はしてみたいそうだ。
祖父は市役所勤めだった。
僕も公務員が向いているような気がする。漠然としてるけど。市役所とか県庁とか?
別に地元じゃなくてもいいんだもんな。都庁とか?省庁とか?
ま、無理だろうね。




