サクラちゃんとミノリちゃん 3
「「おかえり」」サクラちゃんとミノリちゃんが迎えてくれる。
「「早かったね。大丈夫?」」
「私達も行こうか迷ったんけど…薫ちゃんが余計面倒な事になったらと思って止めたんだけど」
2人がどちらともなくすまなそうに言ってくれる。
「薫ちゃんはあんまり私達にもあんまりいろんな事話してくれないっていうか…」
サクラちゃんが言いにくそうに言ってくれる。
ミノリちゃんも言ってくれた。「薫ちゃんは何でも自分で解決しちゃうような感じだから、あんまり私達に話してもだけど…秘密の事もっていうか、あんまり他に人には言えないような事でも、話して欲しいと思うよ?私達には」
サクラちゃんもうんうんとうなずく。
2人はいつも私に優しいが、こんな事まで言ってもらえたのは初めてだったので、正直私はとても驚いて、もちろん物凄く嬉しかった。
何か…ちょっと泣きそうなほどだ。
2人は続けてくれる。
「私達、頼りない感じだけど…話聞くだけでも出来るし…薫ちゃんが話したかったらだけど。口は固いからさ、大丈夫だよ?」
「薫ちゃんは今みんなの話を聞く係だからさ、薫ちゃんの話を聞く係は私達がやるよ」
「薫ちゃんはさ、ちょっと淡白で、そこがいいんだけどもっとつまんない事も喋って欲しいよ。何でも。薫ちゃんはメールも超短いんだもん。男子みたい」
やっぱり!短いんだ私のメール。
「あれ?」とサクラちゃんが言った。
「ミノリって男子とメールしてんの?え~~何それ~」
そうだ早く渡さなきゃ、と思って私はサイトウから渡されたメモをミノリちゃんに差し出した。
「サイトウ君が渡して欲しいって」
ミノリちゃんは驚いている。「私に?」
ミノリちゃんは臆することなく、私とサクラちゃんの前でメモを開いて見せた。
サイトウの電話番号とメアドが書いてあって、その下に、メール下さい、と書いてあった。
「ふうん」とサクラちゃんがため息をついた。
「なんか私だけ取り残された気分だな。ちょっとショック」
ミノリちゃんたちとサイトウは同中らしい。
「中学の時も結構話しかけて来てたよね」サクラちゃんが言った。
「ほら、一緒のクラスになったじゃん、2年の時だっけ?ミノリがなった委員に、サイトウ君も一緒にやりたいからって同じ委員になったって」
ミノリちゃんが黙ってメモを見つめて、そっと元のように畳んでポケットにしまったので、私もサクラちゃんももうそれ以上その事については何も言わない感じになった。
それでも、じっとメモを見つめたミノリちゃんはとても可愛らしく見えた。




