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反省と展望 2

 もっと何か付けたしたいし、実際付け足そうとあれこれ考えて10分近く迷ったけれど、結局これがベストだと思った。

 例えば「私もメールのやり取りしたい!」と思っているから、試しにそう打ってみたが、ツブツブに引かれそうなのでその部分は消去する。

 そんなメールを打つ自分が気持ち悪いし。


 返信ボタンを押すのがどきどきする。

 こんなに早く返して、待ち構えてたと思われたら恥ずかしいな。待ち構えてたけど。

 せめてあと10分くらい置いてみようか。

 …だめだ、やっぱもう返そう。ポチ。そしてもう一度ツブツブからのメールを見て顔をにやけさせてしまう。気持ち悪いな私。



 夕食の準備が出来あがった頃、母さんが帰って来た。

 続いて父さんも。

「薫ちゃん」と父さんが言う。「何か悩み事かな」

ううん、と私は首を振る。

 父さんは母さんに言わされているのだ。母さんは私のちょっとした顔色の違いに微妙に反応する。自分で話を持ちかけると私が拒絶すると思って父さんに問わせているのだ。

 私達の年頃の女子は、父親には心を開かない。それを母さんも知っているのに、敢えて父さんに質問させる。そうすることで私の反応を傍から観察して、後でさらに自分が質問をする時に優位に持っていくのだ。

 母さんはあなどれない。


 母さんは首を振った私をニコニコと微笑んで見ている。怖いな母さん。父さんは困った顔をしている。

 でもしょうがない。桜井からのミッションを父と母に話すわけにはいかないのだ。


 話した場合どうなるかをその場でシュミレーションしてみる。

 まず2人とも怪訝な顔をする。そして私の話した事は作り話だと考えて、何か私には他に大きな悩み事があり、それをごまかすために、そんなわけのわからない話をしたのだと考えるだろう。

 そして最後には私の話を信じた振りを始めるかもしれない。バカげた話だと思いながら、肯定することによって私をまともな道に戻そうとするのだ。



 ベッドに入って考える。

 昨日からの事をずっとグルグルと考えてなかなか眠れない。

 もしかしたら昨日からの事は全部、夢なんじゃないかとも考えてみるが

私は今自分の手や足や頬や胸や…体中の感覚をリアルに感じている。

 そして、それでもバカげていると思う。

 そしてバカにされているとも思う。

 それか、全部うそなんじゃないかな。桜井の言った事もヤグチの言った事も。桜井とヤグチがグルになって私をだましているのかもしれない。

 …何にために?

 それに今日話して来たスズキナツミは?親しくない私にBLの話までして来たけど…


 そこではっと思い付き、ベッドから起き出して机にしまい込んだ名簿を取り出した。

スズキナツミの欄に書き込みをする。

「 12番  スズキナツミ

       高森とヤグチでBL小説を書いている 」


 真面目だな私。


それから

「 30番  ヤグチヒカル

       私と桜井の話を聞いていた 」


 でもこれはただ事実を私に告げただけだ。

 昨日ツブツブの欄に書き込む時も思ったがこんなチョロい感じじゃ、きっとないのだ。

 だってツブツブも言っていた。心の奥には人に言いたくない事を持ってるって。




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