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反省と展望 1

 バス停からも少しの間一緒に歩くので正直私は困る。

 普通に何か話そうと思うのだけど、好きだなと思い始めたら全くうまく話せなくなってきた。

「今日も家の近くまで送ろうかな」

ツブツブが真顔で言うので私は余計に焦る。ここらへんでもう一人になって落ち着きたい。だから私は急いで言った。

「ううん、大丈夫だよ、今日は。ありがとう。ユウリ君は…本当に優しいんだね」

「別に優しくはないよ。優しさで言ってんじゃなくてオレがその…もう少し一緒にいたいと思っただけ」

やっぱ絶対、明日朝早く学校に行ってホームルーム前に桜井を捕まえよう!

 私はもう一度ツブツブにありがとうと言った。

「一緒に帰れて嬉しかった」

私が言うと、ツブツブは本当に嬉しそうに笑ってくれた。




 夕飯のおかずの豚キムチを作るのに、冷凍室から豚肉のこま切れを取り出し、電子レンジで解凍しながら考える。

 明日桜井の所に行くと決めたけど、出来るならこのままツブツブと仲良くしてもらいたい気持ちは強い。

 帰ってからずっと私はケイタイを気にしている。ツブツブからのメールを待っているのだ。

 そう思うとまた今日帰る時のようなの嬉しさと恥ずかしさと、そして申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

 そしてツブツブと帰る嬉しさに心の隅に追いやっていたが、ヤグチの事を私はどんな風に考えればいいのだろう。ヤグチは助けてくれるって言ったけれどたぶん助けなんていらないし、そもそもヤグチは「見届けろ」と桜井に言われただけらしいし、それもまぁ意味がわからないけれど、ヤグチに余計な事をされて、ツブツブに変な誤解をされたくない。



 ケイタイが鳴った。

 ツブツブ!

 メールを見ると件名はなくて


 「こんなに早くメールしてしまった

  本当は9時過ぎくらいにメールして

  返信もらって、そんでまた送って、って

  何回かやりとりする感じで行こうと思ったんだけど

  やっぱすぐ送ってみたくなった」


おおお~~~、と思う。

 はじめての男子からのメールがこんな心躍る感じなんて。

 私が男子からこんなメールもらえるなんて思ってもみなかった。

私もさっそく返信する。


「件名  ありがとう

 本分  メールありがとう

     なんかすごい嬉しいメール

     さっそく登録したよ」


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