EP-6 非常事態宣言(Day+14)
総理大臣記者会見(全文)
内閣総理大臣 麻田です。
本日は、我が国が直面している極めて重大な事態について、国民の皆様に直接ご説明申し上げます。
1. 転移の事実
約2週間前、日本列島は地球とは異なる、しかし極めて類似した環境を持つ別世界へ転移しました。
現在確認されている限り、日本以外の地球由来の国家・地域の転移は確認されておりません。
また、日本はこの異世界において、元の日本列島の東方約1000キロメートルの位置に出現しております。
2. 異世界の状況
この世界には、日本を含め、地球に存在した国家や文明が形を変えて存在しています。
しかし、その歴史は大きく異なります。
男女比は約1対3000
日本に相当する国家は「邪馬台国」と呼ばれる高度農業国家
ヨーロッパによる植民地支配は北米など一部に限定
世界大戦は発生していない
我々は、これを「パラレルワールド」と認識しています。
3. 我が国の被害状況
今回の転移により、日本は極めて重大な損失を受けました。
在外資産のほぼ全てを喪失
従来の貿易ルートの完全消失
保有船舶の約60%喪失
全人工衛星の消失
これは、経済・安全保障の両面において、戦後最大級、あるいはそれに匹敵する損害です。
4. 外交状況
我が国は、異世界の日本に相当する国家である邪馬台国との国交樹立に合意しました。
同国から一定の支援を取り付けておりますが、
同国も資源小国であること
食料に大きな余裕があるわけではないこと
から、支援には限界があります。
他国との関係構築も進めておりますが、
転移前の水準に回復するには10年以上を要する見込みです。
5. 現状認識
率直に申し上げます。
現在の日本は、
**「敗戦に匹敵する経済的・社会的損害」**を受けた状態にあります。
しかしながら、国家としての機能、社会秩序、そして国民の生命は維持されています。
ここから先は、国家として生き残るための選択を行う段階です。
6. 緊急措置
政府は、国家および国民の生存を最優先とし、以下の措置を実施します。
(1)食料
食糧管理制度の再開
配給制度の導入
栽培作物の国家指定
(2)エネルギー・輸送
ガソリン・軽油に1000円/Lの特別課税
自家用車の使用停止
車検・自動車税・免許更新の一時停止
(3)電力
電気料金の約2倍化
24時間・7日体制の計画停電
(※医療機関・食料保管施設等は除外)
(4)交通
鉄道・バス・航空の減便
(5)産業
計画生産体制の導入
(6)人の扱い
日本人・外国人を問わず、転移者全員に日本国永住権を付与
(7)出入国管理
政府許可のない出国の全面禁止
7. 国民への要請
これらの措置は、極めて重い負担を伴います。
しかし、現状においては、国家と社会を維持するために不可避の選択です。
国民の皆様には、冷静な行動と協力を強くお願い申し上げます。
質疑応答(抜粋)
記者:この措置はどの程度の期間続きますか?
総理:短期的には数年単位、中期的には10年規模を想定しています。段階的な緩和は検討しますが、即時の回復は困難です。
記者:邪馬台国との関係で懸念はありますか?
総理:文化・社会構造が大きく異なるため、慎重な対応が必要です。相互利益に基づく関係構築を進めます。
記者:国民の生活水準はどの程度低下しますか?
総理:率直に申し上げて、大幅な低下は避けられません。ただし、最低限の生活と安全は国家として確保します。
結語
我々は未曾有の状況にあります。
しかし、日本という国家はこれまで幾度も困難を乗り越えてきました。
今回もまた、
最悪の事態を最小の損失で乗り越えるため、全力を尽くします。
国民の皆様の理解と協力を、重ねてお願い申し上げます。




