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EP-31 鳳凰帰巣作戦⑥(Day +184)

田中は向かいの美人と”豚足の煮込み”を食べていた。今となっては貴重な豚肉だが、会って2日の女性と食べる料理かと言えば違う気がする。しかし、田中が出せる一番美味しい料理はこれである。失われた精力を補充したいわけではない。


田中

「俺みたいな冴えない男がユキさんみたいなキレイな方と一緒にすごせるなんて夢の様です。自分は空手ばっかりで、この年まで女性と付き合ったこともありませんでしたし。」

ユキ

「田中さんは私の理想です。優しいし、料理が上手で、逞しい。大変な時でもこの2日間は夢の様な時間でした。死ぬまでにやりたい10のことが11こかなっちゃいました。」

ユキに語り続ける田中。自分のこと、親、友達、空手、女の子向きの話題ではないが彼女は楽しそうだった。


ユキは箸を静かに置いた。

その目から、先ほどまでの柔らかさが消えていた。

すっと立ち上がるユキ


次の瞬間、ドアを蹴り破って入ってきた女達。

ユキを庇って間に立つ田中。

ユキを憎々しげに睨みつける女達。


乱入した女

(日本に生まれただけで、男と一緒にいられて、男に庇ってもらえて、こんな時でさえ幸せそうにしていて、攫ってやる。二人とも攫ってやる。女の前でこの男から種を搾り取ってやる。子を産めない石女でも男と交わっても良いだろ?こんなに沢山いるんだ、不公平だろ。)


次の瞬間、雪が動いた。

1人目の女は掌底で顎を打ち抜かれて倒れた。

2人目は顔を掴んだまま床に頭を叩きつけられた。

3人目は後ろから締め落とされた。

4人目は田中が相手をしている横からユキが仕留めた。

ポケットから取り出したワイヤー入りバンドで倒れた女を拘束する田中


周りに注意しながら田中の作業を見守るユキ

(北の鬼女なのに可哀そうに思えて殺さなかった。)

ユキ

「ダメージが大きかったみたいです。動きが変でした。反応も遅すぎました。」

田中

「ユキさんって本当に強いんですね。俺が1人相手にしてる間に3人も。俺、レンジャーの中でも格闘技は強い方なんですけど。」

ユキ

「田中さん。いままで有難うございました。私はあなたとの時間を死ぬまで忘れません。」

田中

「任務が終わった後も、ケンカで勝てなくても、俺はもっとあなたと一緒にいたい。たとえ、国が違っても、子供が生まれなくてもいい」

ユキ

(私は、そして、姉妹達も、もう少し、夢の中にいられるかしら)




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