20 凄腕な人たち
昼食時、どこからか隊の皆様がわらわらと湧いてくる。
「「「「ミーナリア様!ご一緒にたべましょう」」」」
「あたしはいつもクラスの皆で食べてるのよ、急に言われても困るわぁ」
おぉ、意外と楽しみにしてくれてたんだ。
へへ、ちょっと嬉しい。
「大丈夫ですわ、本日は外で昼食ですの。良ければクラスの皆様もご一緒にどうぞ」
いつの間にか外のテラス席にはテーブルが用意されている。
すげーな・・・。
用意された席はミーナ様を中心にして、ない?
「うふふ、ミーナリア様はまだマナーがお出来にならないんでしょ?
中心だと目立つから、後でお茶の時に移動していただきますのよ」
マリアンヌ様が手を口元にあてながら楽しそうに語ってくれた。
ミーナ様が恥をかかないように配慮してんだ。
昼食は一口サイズのサンドイッチ、スープだ。
スープは具を際限まで細かく粉砕したミネストローネ。
ちょっとびっくりしたようにミーナ様はパクリと食べる。
いつもの様子と違うのでちょっとおっかなびっくりしている様子。
「本日はミーナリア様の歓迎会として午後の授業をお茶会にしていただきました」
なん・・だ・・と・・・・。
「授業がないのぉ~、やったぁ~~」
うん、素直な反応ですな、ミーナ様。
あ、それで席の配置が男性が離れた場所に固められたんだ。
「それでは、ようこそミーナリア様」
「「「「「ようこそ」」」」」
皆から言われて、ミーナ様も満更ではない顔になっている。
「まぁね~、だってぇ~、ミーナはみんなのミーナだしぃ~~~」
ぐふぅ、またしても腹筋を鍛えられている。
「ねぇ、ミーナ様。何故ミーナ様は語尾を伸ばすようにお話されるのかしら?」
おぉ、直球で来たぞ。
なんて言うのかな、やばい、ドキドキする。
「パパがねぇ~、女の子はそういうしゃべり方が可愛いっていうのぉ~、だからミーナはぁこういうしゃべり方をしてるのぉ」
パパ・・・公爵かい!こんな馬鹿っぽい話し方にさせたのは!!
「まあ、お父上様が・・・」
「でも、それって・・」
「なによぉ、文句があるのぉ?」
「いいえ、文句はございませんが、その話し方を可愛いと思えるのはかなりご年配の殿方になりませんか?」
「そうなの?」
「「「「えぇ」」」」
隊の皆様が賛同している。
そうなのか、単なるうっとうしい話し方かと思ったら、オジサンむけだったのか・・。
「どちらかというと、孫くらい離れた女性に言われるとデレデレしたくなる、いわゆるオジサマうけがよいと思いますわ」
おぉ、私と同じ意見だな。
「オジサン受け・・・パパは確かにオジサンだわ」
会ったことないけど、娘にオジサン呼ばわり・・・またしても腹筋が鍛えられる。
「ですから、ミーナリア様、普通にお話された方がミーナリア様の可愛さが出ると思いますの」
「そっかー、ちょっと疲れるんだよね、あの話し方」
疲れるんかい!
「そうそう、ですからもう少し話し方を一緒に考えません事?」
「一緒に考えてくれるの?」
「「「もちろんですわ」」」
すげーな、この人達。
あっという間にミーナ様の口調を変えてしまった。




