↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/19

「わたしの永遠の故郷をさがして」 第3部 第2章 第19回

  ・・・・・・・・・・

 


 「しかし、あなたには、期待もしている。」


 と、ヘレナ女王が付け加えたのは、実際に珍しいことだったのだ。


 「ほう? あんたが期待しているなんて言ったのは、はじめて聞いた。やはり、バーチャルだからかな?」


 ヘレナは、気持ち良さそうに、長い髪をすいた。


 「これは、意思を持った映像だ。」


 「単なる幽霊ではないか?」


 「愚かな! わたしは不滅だ。あなた以上に。」


 「不滅なら出てこいよ。バーチャルじゃなく、本物がね。」


 「母に会いたいか?」


 「そういう、意味ではない。本物でないと、責任を取らないからな。」


 「ははははははは。同じことだ。わたしは全てを認識しているのだから、変わりはない。そこで、あなたにやってほしいことがある。」


 「ほう? 聞いてやってもいいが、こちらの言い分も聞くべきだろう?」


 「なにを希望するのだ。」


 「だから、言っただろう。ちゃんとみんなの前に出て、処刑されなさい。」


 「それが、不滅の母に向かって言うべきことかい?」


 「あんたが不滅かどうかが、問題ではないんだ。移住から一定期間が過ぎて、地球の皆が納得できなくなっているんだ。みな、いまや、自分たちの存在意義に疑問を持っている。このまだと、内乱が起こるぞ。パル君が襲われたのは、その始まりにすぎないよ。すぐに次が起こるにちがいない。不死の存在と、そうでない者との差異は大きい。確かに寿命は長いが、過ぎてしまえばすぐだ。誰が不死なのかは、もはや明らかだ。あんたの作った宗教とやらでは、押さえられない。壮絶な犠牲が必要だよ。それで、パル君はまだ不死にしていないんだろうがな。で、ぼくには、なにをしろと?」


 「副王になりなさい。」


 「はあ? 首相がいるんだ。要らないだろ。」


 「首相は政府の長だ。副王は、王様の代理。王は基本的に表に出るべきではないと思う。その時期はもう、過ぎた。いまや、王は王宮の奥に進むのです。神とだけ会話をし、副王を通じてその意思を伝えるのです。」


 「神様はだれなんだ?」


 「それは、秘密です。」


 「ばかばかしい。それがあんたの解決策なわけか?」


 「未来を見据えてのことです。」

  

 「仮にそのやり方があるとしても、ほくでは、だめだ。」


 「なぜ?」


 「ぼくには神秘さがない。パル君にはあるがな。」


 「だから、良いのではないですか。ぴったりです。実務に長けた副王様ですよ。」


 「お断りだ。」


 「処刑されても良いと言ってもか?」


 「え? 良いのか?」


 「もちろん、派手にやってくれて良い。」



  

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・










 








 


















   

 











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。