10年前の事件のあと…
約1ヶ月ぶり更新。・°°・(>_<)・°°・。
あの後竜車の中でシダは目を覚ましたが、起き上がる事が出来ず何より声を出す事が出来なかった。
治療しようにも肝心のシダは魔力切れで魔法を使えず魔力切れでなければ声が出なくとも無詠唱で魔法を使えたらしい。詠唱破棄どころか無詠唱までできるたあどんだけ高スペックなのか。
医術科生のデリル王子は初歩中の初歩であるヒールすら成功率20%であまり役に立たなかった。
とりあえず俺の右頬の出血を止めれた程度だ。本当になぜ医術科なのか。
学院に戻りシダが神聖魔法を使った件は秘匿し、襲撃を受けた事を報告した。
何故か俺は両殿下を危険に晒したと、投獄された。訳がわからないうちに降格処分を受けリド砦に飛ばされる事になった。
両殿下は俺を助けようと証言してくれたそうだがどこかの辺りでもみ消された。
俺は嵌められたらしい、随分後になって思い至った。
最初は納得いかず腐っていたが徐々に砦の暮らしに馴染み、陰謀渦巻く中央より辺境の方が性に合ってる事に思い至った。
残念だったのは学生連中がどうしているか確認出来なかった事だが、ほとぼりが冷めた頃グンターから手紙が届いた。
シダはあの後一月も声を出せず腐っていたらしい。俺の事でやり合って反省房に入れられたとか。
デリル王子は漸く自覚したのか医術科から騎士科に転科しメキメキ成績を上げているとか。いや最初から騎士科に行っとけよ。
代わりというのでは無いがティレイトが医術科に転科したとか。あの戦いの中で何か思うところがあったのだろう。
襲撃事件は両殿下を狙った他国の刺客という事で落ち着いたが事が事だけに公にはされず、一部のものが知るのみとなった。
グンターが疑問に思ったのはその中で俺の事は持ち上がらず、何故投獄、左遷となったのか、と問えば「何の話かわからない」と返されたらしい。あ〜、俺って生きてられてラッキー!なレベルだったか。
リスト殿下からは自分たちの事情に俺を巻き込んでしまったと謝罪文が添えられていた。彼はこれは国外と言うより自分たちの立太子に絡んだ問題だと考えているらしい。いずれ必ず俺の汚名を注ぐ、と。
だがその頃には俺は一兵卒から部隊副隊長、部隊長、警備隊副長とトントンと階級を上げ楽しくやっていたので気にすんなと返した。俺とのやり取りをどこかの誰かに感付かれてもやばいし手紙もこれっきりだと。
たった5日間の付き合いだったがそれなりに楽しかったと思える。
俺の王都での生活は今思えば周りが見えてなかった様に思う。ただただ上を目指しがむしゃらに突き進んでた様に思う。
今は身の丈にあった生活、まあ、辺境警備隊隊長まで(ここでは最高責任者)なっちまったが、今いる連中はか気心の知れた連中で、(問題が無いとは言えないが)楽しくやっている。絶対こっちが性に合ってるな。
中央に残ってたら潰れてたかもしれん、ははっ。
辺境のリド砦の向こうには人の国は無い。あるのは多くの魔生物を内包するギルネシア魔森林と、エンシェントドラゴンが棲むと言われるノロス山脈。
他の国境警備隊と違い他国相手じゃないから楽だしな。政治的配慮なんか必要無い。敵は魔獣、力押しで片付く。誰だ、俺を脳筋馬鹿とかいう奴!




