EP.3 : 類は友を呼ぶとは限らない.4
うぁ──何か疲れが抜けないよぅ。
昨日は散々な目に遭ったから、今日は一歩も外に出たくありません! と思っていたけど、全身の倦怠感で、どちらにしても動けないの。
「私のスキル……何か副作用でもあるんじゃないかなぁ……」
朝起きたらこの有様……なぜに。
そう言えば昨日は、疲れて御夕飯食べずに寝ちゃったんだ……その所為かな。
「試しに……朝御飯を……、食べよう」
ベッドから這う様に冷蔵庫へと向かい、前に食べた牛さんの大根おろしセットを作って、その場でムグ……ムグ……と食べる。
今回は御卵さんも一緒にだよ。
トッピングを変えていかないと、流石に飽きちゃうからね。
ゆっくり食べながら、スマホをポチポチと、何も面白い話が無い。
でも……、食べているうちに元気が凄く湧いて来るんだよ。やっぱり何か……スキルって言うのに副作用あるのかなぁ。
「お薬みたいだなぁ……」
効能は凄いけど……苦いみたいな感じ。
────『ニャーッ』────
スマホのメッセージ通知だびっくりしたなぁ……。ボーっとしている時に通知音が鳴るとビクッ!? ってなるよね。
「だれからだろね──さっちゃんから?」
なんだろぅ。
え──っと……、ふむふむ……、なるほど。
行きたく無いなぁ……。
だって内容が『華ノ恵百貨店で、イベントをするので、一緒に観に行きませんか』だもん。
昨日行って、嫌な思いした場所に、再度行くのは拷問だと思うの。
ぽちぽちと返信なんだよぉ……。
えっと、『百貨店には、二度と行きません』と打ち込んで……送信!!
これで大丈夫だよぉふぁ──っ。
欠伸がでちゃった……。
やっぱり少しだけ……寝ようかぁ……な……すぅ、すぅ……。
ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──ニャーッ──
◇ ◇ ◇
ふがっ──あれ、今何時だろ。
凄い眠たくて……、ん────っぷはっ!
背伸びをして気分爽快!!
「本当に……疲れてたんだ私」
今の時間は十四時半かぁ。
何か通知もいっぱい────さっちゃんから物凄い量の通知きてる……。
「見るの怖いなぁ……まだ通知しか開いてないし、既読になってないから大丈夫だよね」
このまま見なかった事にしよう。
本当に寝てたから、仕方無いんだよ。別にさっちゃんと遊びに行きたく無い、と言う訳では無いんだけど──、百貨店は勘弁して下さい。
「出来れば……二度とあの副社長の娘という人には、会いたく無いんだよぅ」
少し遅いけど、お昼何食べようかなぁ──。ちょっと奮発して、久しぶりにお外で食べようか……悩む。
────『ビーッ』────
「んっ?」
ここのアパートのインターホン……、音を初めて聴いたけど……、古いなぁ。
────『ビーッ』────
「また鳴った……」
だれでしょね──っと覗き穴チェックだね。
どれどれ……、誰かな────っ!?
なんで、さっちゃんが来るのさ!?
まって、私家の場所教えて無いし、今出ると起きてる事がバレちゃうよっ!
「ここは居留守の出番だね……。お布団に丸まって……寝てるフリだょ……」
そっと……、戻って……、お布団に入るよぅ。
待ってれば、諦めるよね。
────『ガチャッガチャッ』────
ドアノブ回してるっ!!
でも鍵さん掛かってるんだよぉ……。
さっちゃんどうしたんだろうか。
────『カチッ』────
ふぇ……鍵開いたぁあああ!?
何これ『ギィイイッ』ってドアが開く音するよぅ……何かホラ──みたいで怖いぃいいいいい──!!
「失礼致しますわ」
来たぁあああ────!?
私は熊さんっ! 冬眠中の熊さん──! 夢の中でゆっくりとお休み中なんです!!
さっちゃんが歩いて来る床の軋みが、妙に耳に響いて、より一層意味が分からない恐怖が、私に襲いかかって来る。
「あら、寝ているのね……」
寝ていますよ──! 熊さんですから!
「これは──なぜここにっ」
何か見て、驚いてる?
なんだっけ────盾だよ!?
普通に置いたままにしてたから、それは驚くよね──このご時世に盾だもん。
やっぱりさっちゃんは、その盾が何か、知ってるんだなぁ。
「────っ、何よこれっ!」
今度は何を見て驚いてるのかなぁ……。
もう驚く様なモノなんてないの────ワンピースだよ!? ボロボロのワンピースを畳んでそのまま放置してたの忘れてた!?
でも……もう無いよ──と、気を抜いた瞬間────『バサッ』っと毛布を剥ぎ取られた。
さっちゃんは鬼の形相で、私と目が合いすぐさま私のスウェットを剥ぎ取り、身体中をくまなく見ては頷き、その間おおよそ十秒の早技。
玄人鳴き出すその妙技に、私は熊さんとなりて再度冬眠するのだった……。
「先程目が合いましたわ桐藤さん。起きて事情を……説明して下さるかしら?」
怖い……誤魔化せないし怖い……。
「ううっ……不法侵入は犯罪なんだよ!!」
とりあえず起き上がって──直ぐに攻めに出るんだよ──、誤魔化す為にね!!
今の時代不法侵入は厳罰になるの。
終末の刻の後にそう言う事件が多発したから、最悪だと──さっちゃんは、終身刑の禁固刑付きになるからね!!
「ふふっ、桐藤さんは既に終末の刻研究所の仮職員ですから、大丈夫ですわ」
大丈夫じゃなぁあああ────い!!




