17話 偉い人たちは大体集まって酒飲みながらポーカーやってる説
LAXEには一応VIPルームということで個室がある。
一応というのは大抵の客は一人か数人で来て、出会いと喧騒を求めてみんなで酒を飲んで踊るか騒ぐのでVIPルームはあまり人気がないのだ。
それでもたまにマナーがいい冒険者がちょっとした会食を開いたり、冒険者パーティーや街の人間が打ち上げの二次会をしたりするときにつかわれる。
今その部屋にいたのは冒険者業界の大物たち4人。
その一人が今順調に実績をあげている新興ファミリー「アナスタシア」のボス、ニコライだ。
「AとKでペア二つ」
「3が三つだ。俺の勝ちですね」
カード賭博をやりながら酒を飲む仲というのは非常に仲がいいといっていい。
しかしだ。それと気分は別。
「またかよおめぇ」
「ツキが向かねぇときはどうにもなりませんよ」
負けた奴の気分は最悪って具合。ここで勝っていたのはニコライ氏だ。
「なかなか調子が良さそうですね」
オーナーはそんな言葉をかけながら個室に入ってきた。
「おう、オーナーさん。楽しませてもらってるよ」
30を少し過ぎた程度のニコライは蓄えた無精ひげを撫でながら機嫌よくそう答える。
「あんたが店の店主か。この部屋は防音がだめだな。漏れてきて気になって仕方ねぇ」
「全然勝てねぇ。どうなってやがる」
負けた同業者の男、こっちは50手前の二人組はそういった。
「まぁまぁ、賭け事なんてそんなもんでしょう。勝ったり負けたりするのが楽しんだ。君、皆さんにお酒を一杯差し上げて」
メッサーは部屋の中で控えていたパンツスーツのウェイトレス、よく見るとズボンから動物のしっぽがでてる、に胸ポケットから札を何枚かだしてわたす。
「かしこまりました」
「珍しいな。あんたが酒を奢ってくれるなんて」
「まぁまぁ、とりあえず」
「そういう口ぶりの男はたいてい何か頼みごとがある。早くいいなよ」
次のゲームのためにカードをくばっていた最後の一人がそういった。
「そうだ。おう、ありがとう」
「どうも」
その場でお酒を作ったウェイトレスに感謝の礼を述べながら、こういうことができるあたり大物だ、参加者の二人は配られた手札を見る。
「なんだよ。あんたはよくしてくれるからできる範囲でならやってるやるが、物事には限度つうもんもあるからな。やってやると断言はできねぇぜ」
ニコライは手札を確認して、カードを3枚捨てる。残ってるのは2のペアだ。スリーカードを狙うか2ペアを狙うかで人がわかる。
「お見通しですか、まぁそういうことならお話しましょ。その前に、二人、入れ」
腹芸は不要と見てメッサーも本題に入る。そこで呼ばれる残りの二人。
アメドラのイメージなんですが、役人の大物なんかはたいていみんなで集まってポーカーやってるイメージがあります




