表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
23/30

特別編「声の舞台、想いの席に――君がいるという奇跡」




――結婚していることは、まだ秘密。けれど、心は誰よりも隣にいた。



都内・某イベントホール。

結城ほのかがメインキャストを務める最新アニメの、先行上映&トークイベントが開催された。


大型スクリーンの上映後、登壇者として現れるキャスト陣。

その中に、主演声優・結城ほのかの姿もあった。


満席の会場。

その中――関係者席に並んで座っている4人の姿があった。


悠人、美琴、詩織――そしてほのかのマネージャー・古澤。


周囲には「声優さんの友人です」とだけ伝えていた。

結婚していることも、家族であることも、今はまだ**“極秘”**のまま。



「わあ、本当に満員ね……」


「悠人、隣でバレないように顔作ってなさいよ」


「姉さんたちこそ、変装くらいしてよ……」


「こっちは“関係者の女友達”って体だから!」


ほのかの登壇直前、関係者席はややざわついていた。


だが登壇の瞬間、照明が当たり、ほのかが舞台に現れると――

その空気は、ぴたりと静まる。


「こんにちは。主演の、結城ほのかです」


凛とした声。

姿勢、所作、表情――すべてが“プロの顔”になっていた。


悠人はその姿を見ながら、思った。


(……やっぱり、この人は“憧れ”のまま、ずっと変わらない)


(それでも――今、俺の隣にいて、俺の名前を知ってくれてる)



トークパートの途中、司会者から質問が飛ぶ。


「ほのかさん、今回の役は“夫婦愛”がテーマでしたが、

 ご自身にとって“理想の夫婦像”とは?」


ほんの一瞬だけ――


舞台の上で、ほのかの瞳が関係者席のある一点を見た。


けれどそれは、一瞬。誰も気づかないほど自然に。


「……そうですね。

 “声をかけなくても伝わる関係”が、理想かなって思います」


「すれ違っても、忙しくても、同じ空を見ていれば――

 その人のことを、きっと信じられる。

 そんな静かな絆が、私にとっての“夫婦”です」



イベント終了後。


ロビーで待機していた悠人、美琴、詩織は、関係者専用の控室へ招かれた。


「おつかれさま、ほのかちゃん。あのコメント、めちゃくちゃ沁みたよ」


「ほんと。“声にしなくても伝わる関係”って……私たちも見ててグッときた」


ほのかは少し照れくさそうに笑いながら、悠人の横へそっと歩み寄った。


「……ありがとう、来てくれて」


「こっちこそ。“妻”が主演って、なんか……誇らしかったよ」


でもそれは、あくまで控室だけの言葉。

外ではまだ、夫婦であることを知られていない。


その距離を守るように、ほのかはそっと口元に手を添え――


手のひらでキスを隠すように、悠人の頬に触れた。


「じゃ、帰ったら……“ちゃんと”褒めてもらうから」


「……覚悟しとく」


ふたりの距離は、舞台の上と下でまるで別世界。

けれど心の中では、ずっとひとつだけの愛を重ねている。



その帰り道。


美琴と詩織がぽつりと呟いた。


「なんかさぁ、ふたり見てると……結婚も、悪くないかもって思える」


「うん。いいなぁ、“秘密の夫婦”」


「バレたら会社で終わるけどな……」


「それでも、あんたたちならきっと乗り越えられるよ」


そう笑った姉たちの背中に――

ほのかは小さく、けれど確かな声で言った。


「……秘密だけど、私はいつだって、あなたたちの“妹”でいさせてください」


「へぇ、なら今度は“女3人だけの温泉旅行”とか?」


「……… 悠人抜きで?」


「うん、たまには“奥さん業”休んでもらって」


「……ふふ、それも悪くないかも」



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!


その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ