閑話休題
同行してすぐの事
「そういえば、沙耶は何か得意なことはないのか?パーティーのリーダーがメンバーのことを何も知らないのは不都合が出るだろうから教えて欲しいのだが」
意外とまともだ
いつもの調子で来るのかと思えばとても普通の対応をされると逆に困る
「そうね・・・」
魔法も最上級までは覚えているがほとんどただの村娘と認識されてるみたいだし
「魔道士の魔法が少し使えるくらいね
基本の火と雷が得意かな」
「魔法!?」
魔法と聞くだけで目を輝かせるジェノはよっぽど憧れがあるのだろう
「ちょっと使ってみてくれないか?」
まぁ減るものでもないしいいか
頷くとキラッキラした目でこちらを見てくる
若干やりづらいな
とりあえず基本の火の魔法を
「じゃあこの木の枝燃やすね
紅蓮の華を咲かせよ
フレイム」
木の枝に向かい呪文を唱え指を鳴らすと枝に火がついた
「おぉー!初めて見たぞ!すげぇ!他には!?他にはないのか!?」
褒められるのは悪くないなぁ
「そうね、じゃあこんなのとか
雷雲よりいでし獣よ
かのものに天罰を
ライトニングチェイン!」
草原に雷が走り円状の焼け跡が残った
「すっげー!天才か!?天才だ!よっ!美少女天才魔道士!」
「ふふーん」
「取っておきとかないのか?必殺技とか!」
必殺技か
「これかな!
紅蓮の華よ
永劫に燃ゆるその炎で
かのものを輪廻の輪より消滅させたまえ
さすればその道開けよう!
グランドフレイム!」
目の前にクレーターが出来た
「どう!?」
達成感から振り向くと
「あ、あぁ・・・すごい・・・ですね・・・」
しまったぁぁ!やり過ぎたぁ!
「な、なーんて・・・最初の以外はマジックアイテムだよ!」
「だ、だよな!ただの村娘が魔導師も真っ青な魔法使えるわけないよな!」
「そうそう!」
ふぅ・・・ごまかせたのかな・・・
ごまかせたかは別として暫く敬語を使われました