殺すな
「よく、あの魔王軍の囲みから逃げてこれたな!」
ワクは落ち着いた口調で尋ねた。
「あ、ああ・・・・お前達もな・・・・」
明らかに冒険者たちは動揺している。
「そもそもお前達冒険者でも、ないだろ!」
ワクは今度は少し強い口調で尋ねる。
「ははははっ何言ってるんだ!」
冒険者たちはとぼけながらも、皆剣を抜いた!
「最初からそういうわかりやすい態度をとれよな!」
ワクは嬉しそうである!
「たかが3人で何ができる!」
冒険者はそういうと感を大きく振りかぶりワクに斬りかかろうとした。
「ボトッ」
冒険者は剣を振り降ろすことができなかった。振りかぶった冒険者の剣を持った両手が地面に落ちた!
「うわああああああっ」
冒険者は大声をあげて転げまわった。
「一斉にかかれ!」
わずか3人のワク達に冒険者たちは一斉に飛びかかった。
「殺すな!」
ワクはロバートとチンクルの2人に指示すると、地面を一蹴りし後方に下がった!
「貴様、逃げるのか!」
冒険者たちは、ワクを責めたが、ワクはどこ吹く風である。
「お前たちの相手は我らだけで十分だ!」
チンクルはそういうと先ほど駐屯地の壁を一殴りで破壊した大金づちを冒険者に振り回した。巻き込まれた冒険者数人が一斉に吹き飛ばされた!
「おいチンクル!」
ワクから声がかかった! チンクルの攻撃を受けた冒険者は瀕死の重傷である!
「すみません!」
チンクルは目の前の冒険者を無視して、振り返ってワクに一礼した!
「手加減は難しいな・・・・」
そういうとワクは大金づちを片手で振り回した。再び冒険者たち数人が吹き飛ばされたが、今度は先ほどと違い吹き飛ばされた冒険者は苦しみながらもうごめいている。
「よしっ!」
チンクルはガッツポーズをとった!
「お前は大雑把なんだよ!」
ロバートは両手を体の正面に出して、手のひらを拡げた。続けて握りこぶしを作り両手を大きく開いた。
「ぐわああああああっ」
ロバートの眼前にいた冒険者の両手がいきなり引きちぎられた!
「あ、悪魔だぁああああ!」
チンクルと、ロバートのとても人間業とは思えない攻撃を目の当たりにした冒険者は一斉に逃げだそうと走り出した。
「うわああああっ!」
走り出した先には何故かワクがたっていた!
「逃げたらだめじゃないか」
ワクはそういうと一人の冒険者の頭を鷲掴みにした。
「ひぃひいいいいい」
頭を掴まれた冒険者は恐怖で涙と鼻水で顔をぐしょぐしょにした。
「汚い奴だな・・・・」
「グシャッ!」
ワクは冒険者の頭を握りつぶした。
その光景を見た何人かは失禁し、震えが止まらなった。
「ワク様、オレ達には殺すなって言ったのに」
ロバートはワクにクレームをつけた!
「あっ・・・・」
ワクはつい癖で殺してしまったことを僅かに反省した。




